「リスティング広告を運用すると具体的にどんな効果が見込めるのだろう」
「リスティング広告を始めてみたが予算が消えていくばかり、、、 本当に効果は出るのだろうか」
この記事は、リスティング広告の効果を疑っている、そんなあなたに向けて書いています。
運用経験がない方が不安を抱くのは当然のことです。
「自分はリスティング広告から商品を買ったことがない」という方ならなおさらでしょう。
しかし、リスティング広告は大企業から中小企業まで広く利用されている広告で、その効果も証明されているので安心してください。
もちろん業態によって向き不向きがあるのは確かですが、正しい知識をインプットして適切に運用すれば「全く効果が出ない」ということはありません。
そこでこの記事では、リスティング広告の効果や運用のポイントについて解説します。
これからリスティング広告を始めたい事業者はぜひご覧ください。
目次
リスティング広告で見込める3つの効果とは?
リスティング広告には以下3つの効果が見込めます。
効果1.集客数の増加
リスティング広告には、検索エンジンからWebサイトへの集客数を増やす効果があります。
リスティング広告は検索結果ページにおいて自然検索結果(SEO)よりも上部に表示できるため、特に顕在層を集めやすい特徴があります。
「Webサイトを作ったばかり」「SEOに取り組んでいない」といった場合にも、リスティング広告を使えば、検索結果にすぐに表示することが可能です。
そのため、狙ったキーワードから素早く流入数を確保できます。
効果2.お問い合わせや商品購入の増加
リスティング広告は、お問い合わせや商品購入などの成果につなげやすくなる効果を期待できます。
理由は、リスティング広告はユーザーが検索エンジンで入力したキーワードに連動して広告を表示するからです。
ユーザーのニーズに関連する広告が表示されるため、ユーザーの興味や関心を引きやすく、成果につながりやすくなります。
たとえば「乳酸菌サプリ 通販」で検索すれば、以下の画像のように乳酸菌が含まれるサプリメントを通販で購入できる内容の広告が表示されます。
ユーザーは興味を持ったうえで検索しているため、乳酸菌サプリに関する商品の購入やお問い合わせの増加につながりやすくなります。
効果2.認知度の向上
リスティング広告は企業の認知度向上にも期待できます。
リスティング広告は、検索エンジンの検索結果の上部に表示されるからです。
実際にGoogleが2013年に実施した「ブランド認知度に対するリスティング広告の影響」に関する調査では、ユーザーが広告をクリックしない場合にも、企業の認知度にプラスの影響があったことがわかっています。
参考:New Research Shows Search Ads Drive Brand Awareness – Think with Google
ユーザーが検索結果で最初に目にするのは、上部に掲載されているリスティング広告なので、おのずと認知度向上にもつながるのです。
リスティング広告を使うメリット・デメリット
リスティング広告にもメリットとデメリットの両面が存在します。
リスティング広告による集客のメリットとデメリットは次のとおりです。
- すぐに始められる・やめられる
- 購買意欲の高いユーザーにリーチできる
- 素早く流入を獲得でき成果につながりやすい
- 広告文やキーワードを柔軟に変更できる
- 比較的低予算で利用できる
- リアルタイムで効果検証・改善ができる
- 認知拡大には不向き
- 競合が多いと費用が高騰する
- 専門的な運用スキルが必要
- 運用コストが継続的に発生する
両面を把握したうえで、自社商材との相性などを判断していく必要があります。
リスティング広告に本当に効果はあるのか?
リスティング広告によって効果が出るかどうかは商材や費用、広告のクオリティなどのさまざまな要因によって変わるため、一概に効果が出るとは言い切れません。
リスティング広告に向いていない商材を利用したり、広告費用が少なすぎると思うような効果を得られない可能性もあります。
ですがリスティング広告をうまく運用すれば、前述の効果を引き出し、大きな利益をもたらすことも可能です。
リスティング広告で効果を出すためには、商材選びと費用、広告の改善を繰り返すことが重要なのです。
以下の章からリスティング広告が向いている商材や、効果を出すための施策などを紹介していきますので、チェックしてみてください。
リスティング広告が向いている商材
リスティング広告に向いている商材は以下のとおりです。
客単価・粗利が高い商材
客単価や粗利が高い商材は、リスティング広告と相性の良い商材です。
購入された金額が広告費に対して大きいほど、利益を残しやすくなるからです。
たとえば、商材が1つ300円だったとします。
クリック単価が100円の場合、広告を3回以上クリックされれば赤字になります。
ですが、商材が1つ3,000円の場合、広告は30回以上クリックされない限り赤字にはなりません。
またうまく運用すれば、少ないクリックで広告費以上の売上を上げやすくなります。
リピート購入を見込める商材
上記では客単価が高い商材を紹介しましたが、例外もあります。
客単価が低くても、ユーザーが何度も利用する可能性がある商材はリスティング広告に向いています。
何度もリピートされれば、かかった広告費を補えるほどの売上につながりやすくなります。
競合商品よりも優位性をもっている商材
競合よりも優位性がある場合にも、リスティング広告は向いています。
たとえば、以下の内容が挙げられます。
SEOでの上位表示が難しい商材
競合が多すぎてSEOで上位表示できない商材にも、リスティング広告はおすすめです。
リスティング広告はうまく運用することで、SEO記事よりも上に広告を表示できるからです。
健康食品などの商材は、大手企業が記事の上位を占めており、SEOで上位表示を目指すとなると難しいことが現状です。
ですが、リスティング広告はSEO記事よりも上に表示できるメリットや、すぐに出稿できる即効性があります。
うまく運用する必要がありますが、SEOで上位表示しにくい業界はリスティング広告を試してみると良いでしょう。
緊急性が高い商材
顕在ユーザーに対して訴求できるリスティング広告は、緊急性が高い商材との相性も良い特徴があります。
たとえば、「鍵 なくした」「水漏れ 24時間」などのキーワードで検索するユーザーは「今すぐトラブルを解決したい」と思っている状況です。
そのため、最上部のリスティング広告をクリックしてサービスを利用するケースが非常に多いです。
- 鍵修理
- 水道修理
- 害虫駆除
逆にリスティング広告が向いていない商材には、以下のようなものがあります。
- そもそも検索されない業種
- 検索はされるがWeb上でCVが設定できない業種
- 検索もCVされるが客単価と利益率が悪い業種
さらに詳しい内容は下記のリンク先でご確認ください。
効果を出すために必要な費用
リスティング広告をインハウスで運用する場合、一般的には20〜30万円ほど必要といわれていますが、効果が出るとは一概にはいえません。
前述のとおり、リスティング広告は費用だけではなく、商材や運用方法などによって効果が変わってくるからです。
広告費用を多く投資すれば広告は上位表示されやすくなりますが、広告のクオリティや運用方法が適切でない場合、成果につながらないこともあります。
また商材によってもかかる費用が異なるため、正確な費用を伝えるのは難しいのです。
ですが、商材の単価を踏まえた商材ごとの平均CPCを把握すれば、リスティング広告をおこなうための費用がどのくらい必要かは考えられます。
以下の表に、2022年の業界ごとの平均CPCをまとめました。
よろしければ、参考にご覧ください。
業界 | 平均CPC |
アート&エンターテイメント | 112円 |
アパレル / ファッション&ジュエリー | 137円 |
スポーツとレクリエーション | 151円 |
旅行 | 183円 |
レストラン&フード | 196円 |
不動産 | 199円 |
ショッピング、収集品、ギフト (全般) | 203円 |
自動車(販売) | 249円 |
家具 | 266円 |
動物とペット | 327円 |
教育と指導 | 353円 |
自動車(修理、サービス、部品) | 357円 |
パーソナルサービス(結婚式、掃除など) | 392円 |
医師と外科医 | 418円 |
ヘルス&フィットネス | 423円 |
金融と保険 | 450円 |
ビューティー&パーソナルケア | 451円 |
キャリアと雇用 | 452円 |
工業用および商業用 | 462円 |
ビジネスサービス | 501円 |
家と家の改善 | 757円 |
歯科医と歯科サービス | 883円 |
弁護士と法律サービス | 1116円 |
※1$=132円で計算(2023年2月14日時点) |
業界の平均CPAや予算の相場について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
あなたが働く業界の平均CPAはどのくらい?CPAの改善方法も解説 -webma-
リスティング広告の費用相場|予算の決め方や費用の抑え方も解説 -webma-
リスティング広告で効果が出た事例
弊社で実際に効果が上がったリスティング広告運用の事例をご紹介します。
事例1.医療系
一つ目は医療系の事例です。
歯科医院を経営されている方からのご依頼でした。
業界 | 医療系(歯科医院) |
運用期間 | 7ヶ月 |
広告運用の目的 | インビザライン矯正成約数増加 |
ターゲット | 地域で矯正を検討しているユーザー |
仮説・実行 | 初月〜3ヶ月目までの運用 【仮説】 ↓ 【実行】 |
4ヶ月目〜7ヶ月目までの運用 【仮説】 ↓ 【実行】 | |
成果 |
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事例2.求人(中途採用)系
タクシードライバーの求人エントリー完了数を増やすために、リスティング広告を利用した事例です。
リスティング広告だけではなく、状況に応じてディスプレイ広告も使用しています。
業界 | 求人(中途採用)系 |
運用期間 | 7ヶ月 |
広告運用の目的 | エントリー完了数増加 |
ターゲット | 転職・セカンドキャリアを考えている40〜60代の男性 |
仮説・実行 | 初月〜3ヶ月目までの運用 【仮説】 ↓ 【実行】 |
4ヶ月目〜7ヶ月目までの運用 【仮説】 ↓ 【実行】 | |
成果 | 初月〜3ヶ月目
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4ヶ月目〜7ヶ月目(1〜3ヶ月目で得た成果の比較)
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リスティング広告の効果を高めるための施策
リスティング広告の効果を上げるには、以下の施策が必要です。
- ターゲットを絞る
- キーワードのマッチタイプを設定する
- 除外キーワードを設定する
- 広告文と見出しを改善する
- Webサイト・LPを改善する
1つずつ確認し、運用に役立てていきましょう。
施策1.ターゲットを絞る
自社の商品を購入・利用してくれそうなユーザーにターゲットを絞りましょう。
ユーザーを絞ることで、余計な費用をかけずに成果につなげやすくなるからです。
たとえば、埼玉県にある歯科医院が利用者数を増やすため、全国にリスティング広告を配信したとします。
たくさんのユーザーに広告を見てもらえますが、九州や四国といった場所に広告を配信しても歯科医院を利用することはありません。
そのため、広告費に対して成果につながる確率が少なくなります。
リスティング広告を運用する場合、自社商品を手にとってくれるユーザーを想定し、効率的に成果につなげることが重要です。
ターゲットを決める際には「ペルソナ」を決め、広告の配信設定に落とし込んでいきましょう。
ペルソナやリスティング広告のターゲティングについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
マーケティングの「ペルソナ」とは|設定方法や作成例も解説
リスティング広告でできるターゲティング設定とは?種類をわかりやすく解説 -webma-
施策2.キーワードのマッチタイプを設定する
キーワードのマッチタイプを絞ると、必要以上にニーズの幅を広げなくて済みます。
マッチタイプとは、ユーザーが検索したキーワードと、広告主の設定したキーワードがどのくらい一致したら広告を表示するかを決める設定です。
マッチタイプの種類によっては、設定したキーワードの意図とかけ離れたキーワードで広告が表示されることもあります。
広告とユーザーのニーズが異なれば、成果につなげられなくなる可能性があるため注意しましょう。
マッチタイプの種類は「完全一致」「フレーズ一致」「部分一致」の3種類あり、リスティング広告に慣れていないない場合は「フレーズ一致」の活用をおすすめします。
キーワードの拡張性は、完全一致<フレーズ一致<部分一致の順で大きくなります。
フレーズ一致は完全一致よりも一致率を絞り過ぎず、部分一致よりも一致率を広げすぎることはありません。
そのため、リスティング広告初心者の方には扱いやすいマッチタイプです。
まずはフレーズ一致から始め、広告運用に慣れてきてから他のマッチタイプも活用していきましょう。
マッチタイプの設定について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
【リスティング広告】キーワードのマッチタイプとは -webma-
施策3.除外キーワードを設定する
マッチタイプで除外しきれなかったキーワードや、企業的に表示させたくないキーワードは「除外キーワード」として設定しましょう。
除外キーワードは、特定のキーワードを設定すればユーザーに検索されても広告が表示できないようにする機能です。
自社が検索されて不都合なキーワードを登録すれば、そのキーワードでの広告表示はされなくなります。
たとえば、ネガティブなキーワードやおこなっていないサービス、購入につながりにくい地域名などを設定すると良いでしょう。
除外キーワードについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
初心者でもわかる!除外キーワードの選び方とマッチタイプ -webma-
施策4.見出しと広告文を改善する
広告の見出しと広告文は常に改善しましょう。
成果を得るためには、見出しや広告文でユーザーに興味を持ってもらう必要があるからです。
広告の文章を改善するためには、常にABテストをおこない、ユーザーが広告のどの部分に魅力を感じているのかを確認する必要があります。
ABテストとは、同時に2つ以上の広告を配信して、どちらがより効果があったか確認するためのテストです。
広告の見出しや広告文の一部を変え、比べることでユーザーが何に魅力を感じて広告をクリックしているかがわかります。
また、ABテストをおこなうだけではなく、商品をより魅力的に感じさせるための「書き方」も勉強すると良いでしょう。
以下の記事にて、それぞれ詳しい情報がまとめられています。気になる方は併せてご覧ください。
【今すぐ実践】リスティング広告における広告文作成のポイント7つ -webma-
【やさしく解説!】リスティング広告でABテストをおこなう方法 -webma-
施策5.Webサイト・LPを改善する
広告だけではなく、WebサイトやLP(ランディングページ)の改善も必要です。
利便性の低いWebサイトは、ユーザーが離脱する確率が高まるからです。
利便性が低いWebサイトには以下の特徴が挙げられます。
ユーザーがネガティブな感情を持てばWebサイトから離脱してしまうため、商品の購入につながらなくなります。
そのため広告だけではなく、自社のWebサイトやLPの改善も常におこなうことが重要です。
具体的な改善方法は以下の記事をご覧ください。
リスティング広告にLPは絶対必要?成果の出るLP作成のコツも解説 -webma-
CTAとは?広告やWebサイトの成果が上がるコツと事例を公開! -webma-
リスティング広告の効果についてよくある質問
最後に、リスティング広告の効果についてよくある質問をまとめました。
1.Google広告とYahoo!広告ならどちらのほうが効果的?
一概にどちらのほうが効果的とは言えません。
ユーザーの属性や商材との相性を見る必要があります。
ターゲットユーザーが、Googleを積極的に利用する層であればGoogleが効果的ですし、Yahoo!を積極的に利用する層であればYahoo!のほうが効果的です。
とはいえ、実際に運用してみないとわからないことも多いので、少額の予算で最初にテストしてみて、より費用対効果が高かったほうを選択するのがおすすめです。
2.リスティング広告で効果が出るまでにはどれくらいの期間が必要?
リスティング広告は、早ければ数日から1ヶ月でも効果が出ます。
ただし、最初はどうしてもCVを獲得するために広告費を多くかけなければなりません。
CVが増えればデータも溜まり、広告費も回収できるようになっていきます。
いずれにせよ、検証を繰り返しながら獲得効率を高めていくことになるので、費用対効果の面で考えると少なくとも3ヶ月は見ておいたほうが良いでしょう。
3.リスティング広告で下部に掲載されると効果はない?
効果が見込めないわけではありませんが、リスティング広告もSEOと同じように、検索結果上位のほうがクリック率が高いのは事実です。
広告の品質改善や入札単価の調整により、上位を狙っていく必要があります。
4.リスティング広告とSEOの併用は相乗効果が期待できる?
リスティング広告に出稿しているからといって、SEOで順位が上がりやすくなる効果はありません。
しかし、リスティング広告とSEOはそれぞれ異なった特徴を持つ集客手法なので、併用することをおすすめします。
短期的な集客が得意なリスティング広告と、中長期的な集客が得意なSEOを併用することで、それぞれのメリット・デメリットをカバーしあえる効果が期待できます。
【まとめ】リスティング広告の効果は商材や運用方法などの要因で決まってくる
今回の記事では、リスティング広告で見込める効果や、効果の上げ方について解説しました。
リスティング広告には以下3つの効果が見込めます。
- ターゲットを絞る
- キーワードのマッチタイプを設定する
- 除外キーワードを設定する
- 広告文と見出しを改善する
- Webサイト・LPを改善する
もし、リスティング広告運用をおこないたいのに不安を感じるようでしたら、広告代理店への依頼も考えておくことをおすすめします。
広告代理店では、Web広告運用のプロがお客様の代わりに運用し、効率的に成果へと結びつけやすくなります。
弊社でもリスティング広告を中心にさまざまな広告を運用しておりますので、気になる方はお気軽に下のボタンからぜひお問い合わせください。
1998年1月生まれ。千葉県千葉市出身。
2021年株式会社エクスコアの中途採用のみの事業部に初めて新卒として入社し、現在は営業、マーケター、ディレクター、メディア運用の営業部門担当など幅広い業務に従事。Web広告、SEO対策、サイト制作のディレクションの経験有。
年間3000万円の売り上げ2年目から事業最年少サブリーダーへ昇格。顧客継続率90%以上を継続。
最近は身体を動かすことに興味を持っています!