こんにちは!Webma編集部の具志堅です。
みなさんはSEOの情報をどのようにキャッチアップしていますか?
検索エンジンの改良が進むなか、SEOの世界も刻一刻と変化しています。
最近も、品質評価ガイドラインへの「E-E-A-T」の導入やヘルプフルコンテンツアップデート、Google・Bing検索での会話型AI導入予告など、大きなニュースが次々に出ていますよね。
SEOの担当者には、こうした情報にアンテナを張り、常に知識をアップデートしていく姿勢が求められます。
そこで今回は「どうやって信頼できるSEO情報をキャッチアップすればいいの?」という方のために、弊社が考えるSEOの情報収集の注意点やおすすめの情報ソースをまとめてみました。
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目次
SEOの情報収集をするときに注意すべきこと
まずはSEOの情報収集をするときに注意すべきことを3つお伝えします。
- 「誰が?」「なぜ?」を高い解像度で把握する
- 因果関係と相関関係は別もの
- 常にアウトプットを意識する
1.「誰が?」「なぜ?」を高い解像度で把握する
SEOの情報は、都市伝説レベルのものからGoogleが公式に発表している情報までさまざまです。
多くの情報に触れることは良いことですが、すべてを鵜呑みにするのはかなり危険です。
数ある情報のなかから、「信頼できる情報」を自身で選択しなければなりません。
そこでポイントになるのが、
- 「誰が発信しているのか?」(情報の発信者)
- 「なぜそれが言えるのか?」(ファクトなのか解釈なのか?)
を確認し、高い解像度で把握することです。
たとえば、同じSEOに関する情報でも、Google社員が公式にコメントしているものもあれば、確かなデータはなく一個人が推測だけで語っている場合もあります。
発信されている情報が「信頼できる人・会社」による情報なのか、確認することが大切です。
また、「なぜそれが言えるのか?」は「ファクト」と「解釈」を分けて考えることで、整理しやすくなります。
- Google社員が実際に発言したことなのか
- 実際に現場で検証して得られたデータなのか
- SEOの専門家の解釈・推論なのか
- 過去に実際に起こった一事例なのか
英語に慣れておく
「誰が?」「なぜ?」を高い解像度で把握するために普段から英語に慣れておきましょう。
SEOに関する情報は英語圏のほうが多く発信されているため、日本のサイトでも海外サイトの情報をまとめていることがよくあります。
しかし、その情報が文脈を考慮しない翻訳になっていることも少なくありません。
翻訳された内容については、必ず1次情報となる英語のソースも確認しましょう。
2.因果関係と相関関係は別もの
SEOのデータを見るときによく混同されがちなのが「因果関係」と「相関関係」です。
両者は異なるものなので分けて考えなくてはなりません。
- 因果関係:Aの要素とBの要素が「原因」と「結果」の関係にあること。Aが原因で、Bが起こることを示す。
- 相関関係:Aの要素とBの要素が一緒に変化する傾向があること。
注意すべきことは「相関関係」と「因果関係」は必ずしもイコールではないということです。
一つ例を出しましょう。
これまでのSEOの調査のなかには、「検索上位のページは下位のページよりも多くの単語を含む傾向がある」という相関関係を示したものがあります。
では「単語数(文字数)を増やせば上位表示できる」と言えるのでしょうか?
残念ながらそうとは限りません。
相関研究が示しているのはあくまでも「検索上位のページには単語数が多い傾向がある」という事実にすぎません。
実際には、他の要素が原因で上位表示できている可能性があるわけです(たとえば、検索ニーズを満たすコンテンツになっている、など)。
それにもかかわらず、安易に因果関係(= 「単語数を増やせば上位表示できる。単語数はランキング要因」)と解釈をしてしまうと、「とにかく単語数や文字数を増やそう」とおかしな方向に向かってしまう可能性が出てきます。
「相関関係 = 因果関係」のケースも存在しますが、そうでないことも多いので相関関係と因果関係は別ものと理解しておくことが必要です。
3.常にアウトプットを意識する
情報収集をするのは、自サイトのSEOを成功させるためです。
SEOに関する情報をいくら集めても、その知識を施策に落とし込むこと(=アウトプット)ができなければ意味がありません。
SEOは常に一つの正解があるわけではないので、実際のところは自サイトで試してみなければわからないことも多くあります。
情報収集 → 解釈 → アウトプット を繰り返すことで、知識が血肉となっていきます。
常に自サイトでのアウトプットを意識して情報収集をおこないましょう。
すぐに参照できるように管理しておく
アウトプットを意識して情報収集をしていると、「このノウハウは自社サイトでも活用できそう!」「この事例・データはあとで役に立ちそう」といった記事に出会うことがあるはずです。
こうした情報は、必要なときにすぐに参照できるよう管理しておくことをおすすめします。
弊社では、有益なノウハウ記事や「Webma」の記事に活用できそうな情報を、ジャンルごとに分けて社内のスプレッドシートで管理・共有しています。
実務で役に立ちそうな有益な記事はその都度ピックアップしておき、スプレッドシートやPocket、各種ブックマーク機能などお好きな方法で管理しておきましょう。
SEO情報のキャッチアップにおすすめのサイト
では、SEOの情報を発信しているサイト・ブログのなかでも、特におすすめの10のサイトをご紹介します。
- Google検索セントラル
- 海外SEO情報ブログ
- Search Engine Land
- Search Engine Roundtable
- Search Engine Journal
- MOZ Blog
- Web担当者Forum
- SEMリサーチ
- JADE Blog
- ボーディーSEO(Bodhi SEO)
1.Google検索セントラル
「Google検索セントラル」は、Google公式のSEO情報ポータルです。
SEOに取り組む方なら隅々まで目を通しておきたいGoogleのSEO情報が詰まっています。
「SEOスターターガイド」や「Google 検索の基本事項」のような各種ドキュメント・ガイドラインから最新のアップデート情報まで、Google公式の情報が確認できます。
何かSEOに関する疑問が出てきたときには、このサイトで「Googleはどのように記載しているか」を確認してみるのがおすすめです。
2.海外SEO情報ブログ
「海外SEO情報ブログ」は、Faber Company の取締役を務める鈴木謙一さんが運営している個人ブログです。
日本のSEO界隈ではトップレベルに知名度のあるブログなので、知らない方のほうが少ないかもしれませんね。
鈴木謙一さんは、Google社員や海外の有名SEO専門家ともつながりのある方です。
発信内容の信頼性が高いだけでなく、解説もわかりやすいのでSEOに携わる方は必読です。
このブログをチェックしているだけでも、国内外のSEOトレンドやGoogleの動きが掴めると思います。
3.Search Engine Land
「Search Engine Land」は、SEOの最新情報や専門家の見解などを届けている海外メディアです。
海外のSEO情報サイトのなかでも特に信頼性が高く、Googleに直接コンタクトをとって確認した内容も掲載されています。
内容だけでなく記事のスタイルもわかりやすく、ポイントや概要が一目でわかるようになっています。
なお、Search Engine Land は、現在 Googleの検索チームに属している Danny Sullivan(ダニー・サリバン)氏らによって創設されたメディアです。
4.Search Engine Roundtable
「Search Engine Roundtable」は、Google社員の発言や、各種SNSで話題・議論になっているSEO情報を取り上げている海外メディアです。
SEOに関する細かな疑問を解決できるような投稿も多く、更新頻度も高いです。
編集・更新を担当しているのは、 Barry Schwartz(バリー・シュワルツ)氏。
彼は前述の Search Engine Land でも頻繁にニュースを提供している、有名なSEO専門家です。
5.Search Engine Journal
「Search Engine Journal」は、SEOをはじめ、検索マーケティング全般に関するニュースや専門家の考察を掲載している米メディアです。
特に、Google社員の John Muelle(ジョン・ミューラー) 氏の発言を扱ったコンテンツは、専門家が内容を噛み砕いて解説しているので、わかりやすいです。
Search Engine Journal に関しては、ニュース以外にも「ベストプラクティス」的なコンテンツも多く、SEO初心者に役立つ情報も多くなっています。
6.MOZ Blog
「MOZ Blog」は、SEOツールを提供する企業 MOZ が運営するSEO情報ブログです。
海外で権威のあるSEO専門家が、独自の調査やハウツー、考察などを共有しています。
「E-A-T」や「キーワード選定」「リンクビルディング」など、日本のSEO情報サイトでは手に入りにくい実務に活かせる内容も多いのが特徴です。
7.Web担当者Forum
「Web担当者Forum」は、企業のWeb担当者・マーケティング担当者のためのノウハウ・ニュースを提供している国内メディアです。
SEO関連の記事だと、鈴木謙一さんによる連載「海外&国内SEO情報ウォッチ」が特におすすめです。直近で注目すべきSEOトピックが一つの記事にまとめられています。
また、前述の「MOZ Blog」の一部記事を日本語化した連載(「Moz – SEOとインバウンドマーケティングの実践情報」)もあります。
注釈も入っていてわかりやすいので、英語が苦手な方はこちらをチェックしてみてください。
8.SEMリサーチ
「SEMリサーチ」は、SEO業界で26年以上働いている大ベテラン、渡辺隆広さんによるブログです。
企業で働くSEO担当者向けの専門的かつ本質的なSEO情報が提供されています。
更新頻度に関しては、ここまでにご紹介したサイト・ブログと比べるとそれほど高くはありません。
とはいえ「AIコンテンツを巡る報道とGoogleの見解まとめ」「SEOの学び方」「SEO 競合分析を効率よく行う3つのヒント」など、長くSEO業界にいらっしゃる渡辺さんならではの解説はとてつもなく有益で面白いです。
9.JADE Blog
「JADE Blog」は、SEOコンサルティングなどを提供している株式会社JADE の公式ブログです。
株式会社JADEは、以前Googleの検索チームに所属していた長山一石さんが創業者の一人として取締役を務めている会社です。
実務に役立つようなSEO分析のフレームワークや、アップデートの分析情報など、独自の情報が掲載されており、その質も高いので、SEO担当者は参考になると思います。
10.ボーディーSEO(Bodhi SEO)
「ボーディーSEO」は、日本でも屈指のSEOコンサルタントである住太陽(すみ もとはる)さんが運営するSEO情報サイトです。
記事数やトピックが厳選されているからこそ、現在のSEOで本当に必要な根拠のある内容のみを網羅的にチェックしやすくなっています。
ボーディーSEOでは「正確性」や「信頼性」にもかなり配慮されており、その質の高さから日本を代表するSEOのエキスパート陣にも推薦されています。
また、住さんならではの「中小企業向けの実践的なSEO情報」が充実しているのも特徴。
SEOを学びたい方や実践したい方にとっては内容が参考になることはもちろん、このサイトの運営方法そのものに目指すべきサイトのヒントが詰まっています。
SEO情報のキャッチアップにおすすめのTwitterアカウント
続いて、SEO情報のキャッチアップにおすすめのTwitterアカウントを5つご紹介します。
- Google Search Central
- SEOおたくさん
- SEO研究チャンネル(平さん)
- おおきさん
- 辻正浩さん
1.Google Search Central
The Dec. 2022 helpful content update was released Dec. 5, starting to become more visible today & will take about two weeks to fully roll out. It improves our classifier & works across content globally in all languages. Our help page explains more: https://t.co/MS7hbcBTsp
— Google Search Central (@googlesearchc) December 6, 2022
Google Search Central の公式Twitterアカウントです。
Googleのコアアルゴリズムアップデートおよび各種アップデートの開始・完了は、このTwitterアカウントを通じて告知されることが多いです。
アップデート情報を最速でキャッチアップできるので、フォローしておくことをおすすめします。
2.SEOおたくさん
検索順位が下落したときの考え方を整理してみた。 pic.twitter.com/BA0WqVO8Wd
— SEOおたく / LANY (@seootaku) July 29, 2022
SEOコンサルティング事業をおこなう、株式会社LANYの代表 SEOおたくさんが運営するTwitterアカウントです。
海外のSEO専門家による情報や、独自に検証したSEOノウハウ、Googleのアルゴリズムの傾向など、「いま重要なSEO施策」をわかりやすく共有してくださっています。
Twitterはもちろん、株式会社LANYのブログやYouTubeでも実務に役立つ有益なSEO情報が発信されているので要チェックです。
3.SEO研究チャンネル(平さん)
Google、ついにChatGPT対抗製品を発表
その名も「Bard」
近日中にGoogle検索に組み込まれるとの事
特徴
・ChatGPTは2021年までの結果
・Bardは「今の情報」で回答してくれる
・検索するとAI回答→通常検索の順で表示
・APIも提供予定発表ブログ→ https://t.co/qYwz9Uh3QW pic.twitter.com/nMRelWl0lc
— SEO研究チャンネル (@seolabochannel) February 6, 2023
「SEO研究チャンネル」は、株式会社CINCの取締役副社長を務める 平大志朗さん が運営するTwitterアカウントです。
Googleのアルゴリズムアップデートがあった際には、順位変動の情報・分析を随時速報してくださっているので、アップデートの状況把握にも役立ちます。
また、日本ではまだ情報が少ないトピックやツール、ノウハウに関する発信も多いです。
画像やソースとともに日本語でわかりやすくポイントをまとめてくださっています。
4.おおきさん
検索エンジンの機械学習を意識したSEO施策の1つとして、文章構造を整えるというものがある。
例えば
「AとはBです。なぜならCだからです。具体的にはD、E、Fがあります。」
の様な文。
・情報をレイヤー化
・「なぜなら」など接続詞で意味を付加
・D、E、Fをリスト化など構造を作っていくこと。
— おおき/SEO (@ossan_mini) December 29, 2022
SEOコンサルタントの おおきさんのTwitterアカウントです。
おおきさんは10年以上SEOに携わっている方で、SEOはもちろんSNS運用やアフィリエイトにも詳しい方です。
ご自身の経験を踏まえ、独自の視点からSEOに役立つコンテンツ周りの情報や業界の傾向なども発信されています。
Twitter以外に「SEOの森」というおおきさんの個人ブログでも有益な情報が多いです。
5.辻正浩さん
よくあるrobots.txtの誤りで、致命的なトラブルになる事もあるのにあまり知られていない仕様の紹介で連ツイート。
誤りは表に出ることが少ないので日本語で実例紹介を見たことが無いのですが、公共の面も持つサイトでの誤りを発見したので注意喚起意図で実例を紹介します。(続く— 辻正浩 | Masahiro Tsuji (@tsuj) October 29, 2022
SEOの専門家 辻正浩さんのTwitterアカウントです。
辻さんは株式会社 so.la の代表を務めている方で、日本のSEO業界を代表するエキスパートの一人です。
SEO関連のニュースへのコメントはもちろん、SEOのテクニカルな部分や業界全体を俯瞰した専門的な発信も多く、参考にさせていただいています。
辻さんは他のメディアでインタビューに応じていることも多く、先日公開された「辻正浩氏が語る、SEOに携わる者の責務と未来」も非常に有益でした。
最後に
SEOの情報収集における注意点とおすすめの情報サイト・SNS14選でした。
SEO担当者としてスキルアップするためにも情報収集は欠かせません。
ぜひ今回ご紹介したサイト・SNSをチェックしてみてください。
- Google Search Central
- SEOおたくさん
- SEO研究チャンネル(平さん)
- おおきさん
- 辻正浩さん
最後になりましたが、当サイト「Webma」でも随時、SEOの最新情報や学習記事を更新しています。
良質なコンテンツをお届けできるように努めていますので、引き続き「Webma」もご覧いただければと思います。
弊社の Twitter・Facebook・LINEなど各種SNSでも最新の情報をお届けしていますので、フォローして次回発信をお待ちください。
株式会社エクスコアのコンテンツディレクター・ライター。
1996年生まれ。大学で言語学専攻を卒業したのち、エクスコアに入社。2020年からオウンドメディア「Webma」の運営に従事し、コンテンツ制作・編集・SEO業務に携わる。累計100記事以上を執筆し、PV数・CV数400%超成長に貢献。