SEOクイズ(全8問)に挑戦して、SEOの知識を確かめてみましょう!
今回の問題は、Googleの資料や発言をもとに作成しているので、普段からSEOに携わっている方なら、すぐに答えられる基礎的な内容になっていると思います。
100点を目指してチャレンジしてみてください!
なお、前半部分が問題、後半部分は解答・解説になっています。
ぜひSEOへの理解を深める機会にしていただければと思います。
目次
問題
以下、問題です。
第1問(10点)
Googleが検索品質評価ガイドラインで用いている「専門性」「権威性」「信頼性」を表す用語はどれか?1つ選びなさい。
- YMYL
- E-A-T
- SERPs
第2問(10点)
メタディスクリプション(meta description)に関して正しい説明はどれか?1つ選びなさい。
- 検索結果の「スニペット」に必ず表示される
- 設定できる文字数には上限がある
- ランキングに直接は影響しない
第3問(10点)
「noindexタグ」をページに設定する場面として適切なものはどれか?1つ選びなさい。
- クローラーをブロックしたいとき
- Googleの評価対象から除外したいとき
- 誰も閲覧できないようにしたいとき
第4問(10点)
Googleが定義する「低品質コンテンツ(質の低いコンテンツ)」に該当しないものはどれか?1つ選びなさい。
- 内容の薄いアフィリエイト ページ
- 無断複製されたコンテンツ
- 自動生成されたコンテンツ
- オーガニック検索流入がないコンテンツ
- 誘導ページ
第5問(10点)
Googleが検索順位の決定に使用していると公言しているものはどれか?1つ選びなさい。
- PageRank
- 検索品質評価者による評価
- ユーザーエンゲージメント
第6問(10点)
被リンクの獲得方法として、適切なものはどれか?1つ選びなさい。
- リンクを購入する
- 自動化されたプログラムやサービスを使用して自分のサイトへのリンクを作成する
- デジタルPRをおこなう
第7問(20点)
次の記述のうち、誤りを含むものはどれか?1つ選びなさい。
- ローカル検索では、主に「関連性」「距離」「視認性の高さ」などの要素を組み合わせて最適な結果が表示される
- 自サイト内のコンテンツ同士であれば、Googleのいう「重複コンテンツ」にはあたらない
- 画像リンクでは、alt属性がアンカーテキストと同様に扱われる
第8問(20点)
2022年9月現在、日本ですでに導入が完了しているGoogleのアップデートはどれか?1つ選びなさい。
- Product Reviews Update
- Helpful Content Update
- Page Experience Update
解答と解説
以下、解答・解説です。
第1問(10点)
Googleが検索品質評価ガイドラインで用いている「専門性」「権威性」「信頼性」を表す用語はどれか?1つ選びなさい。
- YMYL
- E-A-T
- SERPs
【正解】2
「専門性」「権威性」「信頼性」を表す用語は、「E-A-T」です。
E-A-Tは、2014年にGoogleの「検索品質評価ガイドライン(General Guidelines)」に追加された品質評価項目で、以下の英単語の略語です。
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
※検索品質評価ガイドライン:Googleが「検索結果の品質」を外部の評価者たちに評価してもらうときに、評価の基準となる「マニュアル」のようなもの。Googleは評価者のフィードバックをアルゴリズムの改善に使用します。
「E-A-Tスコア」のようなランキング要因は存在していませんが、Googleはいくつものシグナル・アルゴリズムを組み合わせてサイトやコンテンツのE-A-Tを評価しています。
参考:E-A-TスコアもYMYLスコアもGoogle検索には存在しない、コアアルゴリズムはベイビーアルゴリズムの集合体 #PubCon – 海外SEO情報ブログ
残りの選択肢に関する説明は、以下のとおりです。
- 1.YMYL・・・「Your Money Your Life」の略語。同じく検索品質評価ガイドラインのなかで用いられている言葉。ユーザーの「お金・資産、あるいは、人生・健康・生命」への影響度合いが大きいトピックのこと。YMYLトピックでは、特に厳しい品質評価基準が適用される。
- 3.SERPs・・・「Search Engine Result Pages」の略語。検索結果ページのこと。「SERP」とも呼ばれる。
E-A-TやYMYL、SERPsについて詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。
【当サイトの関連記事】
【E-A-Tに関するGoogleの資料】
第2問(10点)
メタディスクリプション(meta description)に関して正しい説明はどれか?1つ選びなさい。
- 検索結果のスニペットに必ず表示される
- 設定できる長さ(文字数)には上限がある
- ランキングに直接は影響しない
【正解】3
メタディスクリプションタグは、検索エンジンにページ内容の要約を伝えるタグですが、Googleの検索順位に直接影響する要因ではありません。
ただし、検索結果でのクリック率には影響するため、設定することが推奨されています。
Googleは、「正確なメタ ディスクリプションはクリックスルーを向上させますが、検索結果内でのランキングには影響しません」と記述しています。
参考:Improve snippets with a meta description makeover | Google Search Central Blog
また、メタディスクリプションに記述した内容は、必ず検索結果のスニペットにそのまま表示されるわけではありません。
メタディスクリプションがスニペットに使われるのは、Googleが「ページ上のコンテンツのみから取得できる情報よりもページの概要をユーザーに正確に説明できると判断した場合」です。
メタディスクリプションの長さに関しては、「PCなら120文字以内、スマホなら50文字以内」のようなアドバイスを聞くことは多いかと思います。
しかし、これは設定できる文字数に制限があるからではありません。
検索結果で全てのテキストが省略されずに表示される長さが、上記の文字数です。
このあたりの「理由」や「目的」まできちんと把握したうえで、施策に取り組むことが重要です。
メタディスクリプションについて、詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
【当サイトの関連記事】
【メタディスクリプションに関するGoogleの資料】
第3問(10点)
「noindexタグ」をページに設定する場面として適切なものはどれか?1つ選びなさい。
- クローラーをブロックしたいとき
- Googleの評価対象から除外したいとき
- 誰も閲覧できないようにしたいとき
【正解】2
noindexタグを設定したページは、Googleの評価対象から完全に除外されます。
参考:English Google Webmaster Central office-hours hangout – YouTube
本来noindexタグは、Googleにインデックス登録しないように(検索結果に表示しないように)指示を出すメタタグです。
SEOにおいては、noindexページが評価されない性質を利用して「低品質コンテンツ」や「重複コンテンツ」への対処としてnoindexタグを設定することがあります。
(低品質コンテンツに関しては、品質を改善するのが第一ですが、それができない場合にnoindexを利用します)。
そうすることで低品質なコンテンツが、サイト全体の評価に悪影響を及ぼすことを防ぐことができます。
1の「クローラーの巡回をブロックしたいとき」には「robots.txt(ロボッツテキスト)」でDisallowを記述します。
noindexタグでは、クローラーの動きを制御することはできません。
3の「誰も閲覧できないようにしたい」場合には、削除か非公開が適切な対処法です。
noindexタグを設置したとしても、サイト内にページは残り続けるため、リンクを知っている人間なら、そのページにアクセスができます。
コンテンツのnoindex設定や削除は、サイトパフォーマンスへ大きな影響を与える可能性があるので、慎重に検討しましょう。
noindexに関しては、以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
第4問(10点)
Googleが定義する「低品質コンテンツ(質の低いコンテンツ)」に該当しないものはどれか?1つ選びなさい。
- 内容の薄いアフィリエイト ページ
- 無断複製されたコンテンツ
- 自動生成されたコンテンツ
- オーガニック検索流入がないコンテンツ
- 誘導ページ
【正解】4
「オーガニック検索流入がないコンテンツ」はGoogleの定義する低品質コンテンツではありません。
Googleが「低品質コンテンツ(質の低いコンテンツ)」として公式ドキュメントや解説動画で紹介しているのは、以下の4つです。
いずれも「オリジナルのコンテンツがほとんどなく、ユーザーにとって価値のないページ」と見なされる可能性があります。
一定期間が経過しても検索流入がないコンテンツは「Googleから低品質と思われている」と考えがちですが、それだけで低品質と判断するのは少し安易です。
検索流入がなかったとしても、ユーザーにとっては価値のあるコンテンツかもしれません。
「そのコンテンツが低品質かどうか」は、個人の勝手な基準で判断せず、Googleの定義と照らし合わせて客観的に判断しましょう。
SEO担当者は、Googleの公式ドキュメントでしっかりと「Googleの考える低品質コンテンツ」を確認しておくことをおすすめします。
【当サイトの関連記事】
【低品質コンテンツに関するGoogleの資料】
反対にGoogleが考える「良質なコンテンツ」については、こちらの記事でまとめているので、ぜひチェックしてみてください。
「良質なコンテンツ」とは何か?Googleや著名人の見解を紹介 -webma-
第5問(10点)
Googleが検索順位の決定に使用していると公言しているものはどれか?1つ選びなさい。
- PageRank
- 検索品質評価者による評価
- ユーザーエンゲージメント
【正解】1
Googleが「PageRank(ページランク)」を用いて順位を決めていることは、「Googleが掲げる10の事実」にも記載があります。
PageRankは、ページ間に張られたリンクをもとにページの重要度を推定するアルゴリズムです。
かつてはGoogleツールバーを利用して、PageRankのスコア(0~10)が確認できましたが、2016年以降、PageRankの表示が廃止されました。
しかし、PageRankのアルゴリズム自体は2022年現在も利用されています。
よくある誤解ですが、「検索品質評価者による評価」は個々のページやサイトの順位決定には使用されません(実際に品質評価ガイドライン内に記述があります)。
また「ユーザーエンゲージメント」(ユーザーの行動指標)も、今のところGoogleがランキング要因として認めたものではありません。
GoogleのJohn Mueller 氏は、「ユーザーエンゲージメントがランキング要因か?」という質問に対し、何度も否定的な回答を示してきました。
参考:Google Says Again It Does Not Use User Engagement As A Search Ranking Factor – Search Engine Roundtable
とはいえ、「ユーザーファースト」を掲げているGoogleが、ユーザーの行動指標を使用して満足度の高さや関連性の高さを測っていても不思議ではありません。
事実、BingはWebマスター向けガイドラインのなかで「ユーザーエンゲージメント」をランキングに使っていると公表しています。
ランキング要因かどうかに関わらず、ユーザーを第一に考え、エンゲージメントを高めることは重要といえます。
【当サイトの関連記事】
第6問(10点)
被リンクの獲得方法として、適切なものはどれか?1つ選びなさい。
- リンクを購入する
- 自動化されたプログラムやサービスを使用して自分のサイトへのリンクを作成する
- デジタルPRをおこなう
【正解】3
デジタルPR(デジタル広報)は、GoogleのJohn Mueller氏も認めている被リンク獲得方法の一つです。
参考:Twitter – @JohnMu
デジタルPRは、優れたコンテンツありきでPR・広報活動をおこない、同時に被リンクを獲得しようというものです。
海外のSEOではすでに多くの企業がSEOとPRチームを統合し、このような活動を行なっています。
「リンクを購入する」は、言うまでもなくGoogleが禁じているリンク獲得の方法の一つです。
「自動化されたプログラムやサービスを使用して自分のサイトへのリンクを作成する」も、自演リンクに当たるのでNGです。
どちらもGoogleの定義する「リンクプログラム」の手法として挙げられているものなので、違反するとペナルティを受ける可能性があります。
デジタルPRについては以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
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第7問(20点)
次の記述のうち、誤りを含むものはどれか?1つ選びなさい。
- ローカル検索では、主に「関連性」「距離」「視認性の高さ」などの要素を組み合わせて最適な結果が表示される
- 自サイト内のコンテンツ同士であれば、Googleのいう「重複コンテンツ」にはあたらない
- 画像リンクでは、alt属性がアンカーテキストと同様に扱われる
【正解】2
「重複コンテンツ」は、「URLは違うが表示される内容がほぼ同じコンテンツ」を指すので、自サイト内のコンテンツ同士でも起こりえます。
Googleは、「一般に、重複するコンテンツとは、ドメイン内または複数ドメインにまたがって存在する、同じ言語の他のコンテンツと完全に同じであるか非常によく似たコンテンツのブロックを指します。」と定義しています。
Googleのいう「重複コンテンツ」は、必ずしも偽装を意図した悪意のあるコンテンツではありません。
ローカル検索の順位決定には、「関連性」「距離」「視認性の高さ(知名度)」が用いられていることが公表されています。
参考:Google のローカル検索結果のランキングを改善する方法 – Google ビジネス プロフィール ヘルプ
また、画像リンクについても、 alt テキストがアンカー テキストと同様に扱われることは、「検索エンジン最適化(SEO)スターターガイド」内に記述があります。
画像のalt属性や重複コンテンツについて、さらに詳しく知りたい方は以下のページをチェックしてみてください。
第8問(20点)
2022年9月現在、日本ですでに導入が完了しているGoogleのアップデートはどれか?1つ選びなさい。
- Product Reviews Update
- Helpful Content Update
- Page Experience Update
【正解】3
日本ですでに展開が完了しているのは「Page Experience Update(ページエクスペリエンスアップデート)」です。
2021年9月にスマホ向けの、2022年3月にPC向けの、Page Experience Update の展開が完了しています。
Page Experience Update は、ユーザー体験の向上を目的としたもので、Core Web Vitals(コア ウェブ バイタル)の3要素をランキング要因に組み込む改善でした。
一方、海外で先行して展開され、2022年9月時点で日本ではまだ導入されていないのが、
- 「Product Reviews Update(プロダクトレビューアップデート)」
- 「Helpful Content Update(ヘルプフルコンテンツアップデート)」
の2つです。
Product Reviews Update は、高品質な商品レビューコンテンツを上位表示するためのアップデート。
Helpful Content Update は、検索エンジンからのトラフィック獲得を主な目的とした「人の役に立たないコンテンツ」の評価を下げるアップデートです。
「Product Reviews Update」「Helpful Content Update」の2つに関しては、今後日本でも導入される可能性が高いので、理解を深めておくことをおすすめします。
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まとめ
全問正解できたでしょうか?
意外と細かな部分で迷ってしまう問題もあったかもしれません。
インターネット上で紹介されているSEO施策は、都市伝説的なものから、Googleが公式に推奨しているものまで、実にさまざまです。
そのため、最低限「Googleはどう考えているか?」を理解して施策に取り組めるよう、Googleのガイドラインには目を通しておくことをおすすめします。
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株式会社エクスコアのコンテンツディレクター・ライター。
1996年生まれ。大学で言語学専攻を卒業したのち、エクスコアに入社。2020年からオウンドメディア「Webma」の運営に従事し、コンテンツ制作・編集・SEO業務に携わる。累計100記事以上を執筆し、PV数・CV数400%超成長に貢献。