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【Kの成長日記】第7話 書評『イシューからはじめよ』のススメ
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今回はライティングについてのお話です。
なぜ、ライティングについて記事にしようと思ったのか、それは「ライティングスキル」もWebマーケティングに欠かせないスキルの1つであり、記事にしても差し支えないと思ったからです。
たとえば、Google広告の広告文を考えるとき、お客様や自社のWebサイトコンテンツを考えるとき、ライティングスキルは活かされます。
マーケティングにかかわる人が少しでもライティングについて興味を持ってくれたらと思い、今回の記事にいたしました。
目次
結論から伝えるスキル
まず1つ目は、結論から伝えるスキルです。
正直この結論から伝えるスキルって、社会人になって一年目から先輩・上司に言われて続けることですよね。
しかし、結論から伝えることができている社会人は、はたしてどれほどいるのでしょうか。
会社にかかってくる営業電話も、結局何を提案されているのかわからないまま終話することもしばしば。
話し・伝え・相手を動かすことが仕事の営業職でさえ、結論から伝えることがままならない、そんな現状に対して、ライティングを通じて「結論から伝える」ことを学べるということをお伝えしたいと思います。
なぜライティングで「結論から伝えるスキル」が学べるのでしょうか。
- 文字だけで相手を動かさなければいけないから
- 結論やそれに紐づく根拠、事例などを充分に検討した上で文章に落とし込む作業を繰り返すから
それぞれ詳しく解説します。
ライティングで結論から話すスキルが身につく理由1.文字だけで相手を動かす
1点目の「文字だけで相手を動かさなければいけないから」を解説します。
通常の「声」や「身振り手振り」「表情」などを使うコミュニケーションの現場では、文字情報以外にも「話し方」「話し手のステータス」「聞き手のタイミング」などの要素が、情報の伝わり方や受け取られ方に影響を与えます。
たとえば、尊敬する上司から「お前はすごい!」と言われるのと”知らない年上の人”に「お前はすごい!」と言われるのでは、受け手の受け取り方は全く違います。
これは、文字や言葉以外の要素がコミュニケーションに大きな影響を与えていることを示しています。
しかし、ライティングでは「文字だけで情報を伝える必要」があります。
文字だけで情報を伝え、相手に読んでもらうために「結論から話す」スキルが必須になります。
それはなぜか。
ぱっとその文章をみただけで「自分にとって必要な情報がある」と思われないと、その文章は読まれすらしないからです。
Webマーケティングの用語に「above the fold」という言葉があります。
「above the fold」はWebページ表示時に、スクロールをしないで表示がされる画面領域のことを指し、その「above the fold」には、ユーザーにとって重要な情報を入れ込み、コンテンツを読んでもらえるようにする必要があると言われています。
「above the fold」は別名「ファーストビュー」とも呼ばれます。
それと同様に文章の初めに結論や伝えたいメッセージを持ってくることで、読み手に対して読み手に文章を読む姿勢を作らせるということが基本です。
ライティングで結論から話すスキルが身につく理由2.結論に向かって文章構成を考える必要がある
これはつまり、ライティングをするのにあたって、何度も文章の構成について考えた上で、アウトプットすることになり、結論から話す能力が必然的に鍛えられるということです。
つまりこの鍛錬によって「知っていることと、できることは違う」の差を埋めることができるようになるということです。
ライティングで結論から話すスキルが身につく理由3.PREP法(プレップ)を多用する
最後にPREP法を紹介します。
PREP法とは特にビジネスの現場で情報を伝える際に利用するフレームワークで
- Point(結論)
- Reason(理由)
- Example(事例)
- Point(結論)
上の順番で文章を構成していくものになります。
何か上司への報告などの際には、PREP法を利用しましょう。
ご自身でPREP法で何度も文章を作成してみたり、アウトプットの練習をたくさん行うことで、ただ知っているだけではなく、実務で使える知識に変わっていきます。
論理的思考
論理的思考というと、広い言葉になりますが、特に論理構成について鍛えることができると感じました。
ライティングを行う際に、読んでもらうこともそうですが、納得や共感をしてもらう必要があります。
その際に、論理構成が大きな武器になります。
論理構成には2つあります。
これらを頭に入れながら、文章を構成していくと相手に納得してもらえる文章に一歩近づきます。
- 帰納法
- 演繹法
それぞれを簡単に解説します。
帰納法(きのうほう)
まずは、帰納法から解説します。
帰納法は、複数の事例や事実から結論を導き出す手法になります。
たとえば「バナナは甘い」「いちごは甘い」「りんごは甘い」という事例から、「果物は甘い」という事実を導き出します。
逆に用いることで「果物が甘い」という結論を支える根拠として「バナナ」「りんご」「いちご」の事例を紹介するなども可能です。
また、果物だけれども甘くない果物が見つかった場合は、帰納法で導かれた推論は誤りとなります。
推論はあくまでも、推論の域をでないのですが、世の中に完全な真実などはなく、確からしくてかつ、オリジナリティにあふれる推論を表明できる方が、意見としての価値は高いと思っています。
確からしさの根拠となる、帰納法のような論理構成はライティングの大きな武器になると考えています。
演繹法(えんえきほう)
演繹法は三段論法とも呼ばれるものです。
数学で、公式(普遍的なルール)に数字(事実)を当てはめることで答え(結論)を導き出しているのも、演繹法を利用しているわけです。
AはB,BはC,よってAはCという流れはなんとなく頭にある人もいるのではないでしょうか。
演繹法は「事実」と「普遍的なルール」と「結論」によって構成されます。
よくある事例では以下のように推論を進めます。
- 人はいずれ死ぬ(普遍的ルール)
- 加藤は人だ(事実)
- 加藤はいずれ死ぬ(結論)
書いていて切なくなりましたが、こういうイメージです。
逆に結論を支えるための根拠には、普遍的ルールや事実を提示することで、納得感を強くすることができます。
SEOの仕組み
最後にSEOの仕組みについてです。
正確に表現するならSEOの一部を知ることができるということです。
SEOは、ユーザーにとって利便性の高いコンテンツを掲載することや、Webサイトを適切に構築すること、また様々な場面で取り上げられることで、検索エンジンからのWebサイトの評価をあげていく取り組みです。
その中でも一番重要だと個人的に感じている「ユーザーにとって利便性の高いコンテンツを掲載すること」を突き詰められるのが、ライティングの仕事かもしれません。
ライティングの仕事はざっくりと以下の流れで進みます。
- 企画、調査
- コンテンツ構成案作成
- 執筆
- 公開
- 分析
企画や調査の段階では、読者層がどんな情報が欲しいか調べ、考えます。
それらを構成に落とし込み、執筆に入ります。
その後、公開を経て、分析に至るわけですが、そこで記事がどれだけのユーザーに見られ、直帰率や離脱率をチェックします。
また、検索順位の推移もチェックします。
この分析作業を行うことで、改善点を把握することができます。その改善点が、次の記事の制作に対しての学びとなり、SEOの知識を実践しながら吸収することが出来ます。
サイト全体の構成などまで踏まえると、学ぶことが一気に多くなりますが、記事制作に絞ってPDCAを回すことが出来るので、SEOの知識を得るためのスピードも一段と早くなるのではと感じました。
【まとめ】ライティングはマーケターにとって必須のスキル
今回はライティングで学べること、ということで記事を書いてみました。
結論から話す力、論理構成、SEOの知識ということでどれも、Webマーケターには必須の能力だと思っています。
頭で理解しているだけでなく、実践できる力を身に付けることが出来るのが、ライティングの面白みなのかもしれません。
まだライティングをしたことがないという、マーケターさん、ライティングも一度経験されてみてはいかがでしょうか。
ライター外注の際にもはかどりますよ。
株式会社エクスコアにて、営業や採用などのキャリアを経て、現在はWebマーケティングを勉強中。
愛読書はキクタン。