「SEOに最適な文字数はある?」
「文字数は検索順位に影響する?」
SEOを意識して記事を作成している方なら、一度は気になったことがあるのではないでしょうか。
「長文コンテンツのほうがSEOに強い」「1ページに1,000文字以上書かなければ上位表示できない」といった話を聞いて、必死に文字数を増やした経験がある方もいるかもしれませんね。
結論として、文字数が検索順位に直接影響することはありません。
文字数の多い・少ないで、順位が上がったり下がったりすることはないということです。
本文はもちろん、タイトルやメタディスクリプションの文字数についても同様です。
たしかに「上位表示には〇文字以上必要」というハッキリした基準があれば記事が書きやすい、という気持ちはわかりますが、文字数でSEOを考えること自体が本質からズレてしまっています。
読者が満足できるコンテンツになっていれば、文字数は全く意識しなくてOKです。
今回は、SEOと文字数の関係について詳しく解説します。
- SEOと文字数の関係とは?【文字数は多いほうが有利なのか】
- SEOに文字数が影響すると思われている理由は?
- どうしても理想の文字数が知りたいときは?【目安】
- SEOで文字数よりも重要な3つの要素
- SEOと文字数についてよくある質問
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目次
SEOと文字数の関係とは?【文字数は多い方が有利なのか】
文字数はランキングに直接影響する要因ではありません。
競合ページより文字数を増やしたとしても、上位表示できるわけでも、SEOに有利になるわけでもないということです。
Googleは「文字数」ではなく「コンテンツの品質」を見て順位を決めています。
文字数が少なくても、ユーザーを満足させる高品質なコンテンツであれば上位表示可能です。
たしかに、ユーザーが満足できるような良質なコンテンツを作った結果、自然と文字数が多くなったコンテンツが上位表示しているケースはよく見られます。
しかし、文字数はコンテンツを作成した結果として生じる「副産物」でしかありません。
文字数に注目して増やしたところで、SEOのパフォーマンスが上がるような要素ではないのです。
【Googleの見解】文字数はランキング要因ではない
事実、Google の John Mueller 氏は2019年に掲示板 reddit にて、「単語数(文字数)はランキング要因ではない」とコメントしています。
参考:How to find word count in SERP? – reddit
また、2016年のオフィスアワーでは次のように発言しています。
私たちは、ページ上の単語を数えて「100語に満たないものは全てダメ」と言うようなアルゴリズムを持っていません。「100〜500語のコンテンツは全てOK」「500語以上なら写真が5枚必要だ」といった具合に見ていないのです。ページ全体を見て、ユーザーにとって本当に魅力的で関連性のある検索結果であるかどうかを確認しています。そうであれば、長くても短くても、画像がたくさんあってもなくても、まったく問題ありません。
引用元:English Google Webmaster Central office-hours hangout – 2016/07/08
※弊社で翻訳した内容を掲載しています。
この発言からもわかるように、Googleは「文字数」をコンテンツの質と結びつけておらず、文字数が順位に影響するようなアルゴリズムも持っていません。
ユーザーにとって魅力的なコンテンツにするために、多くの情報や説明が必要であればボリュームのある記事にすれば良いですし、そうでなければ無理に文字数を増やす必要はないのです。
【結論】上位表示に「最適な文字数」や「最低文字数」はない
「◯文字が最適」「1ページに◯文字以上必要」といった基準も当然ありません。
むしろGoogleは「特定の文字数になるように記事を書く」こと自体を避けるように警告しています。
Google が優先する文字数があるとどこかで聞いたか読んだかしたために、特定の文字数になるように記事を書いていますか(そのような設定は存在しません)。
そもそも検索キーワードによってユーザーの求めることが違うため、ニーズを満たすために必要な情報量もそれぞれ異なってきます。
「東京 天気」というキーワードであれば、最小限のテキストで良いでしょうし、「確定申告 やり方」というキーワードであれば、それなりに文章量がないと納得のいく説明ができないでしょう。
決して文字数に執着せず、ユーザーが目的を達成するために「過不足なく」情報を提供することを心がけてください。
SEOに文字数が影響すると思われている理由は?
それでも「文字数が多いコンテンツのほうが有利」と思っている人が多いのは、文字数とSEOの「相関関係」を「因果関係」と捉えてしまっている人がいるからでしょう。
海外調査では、これまでに文字数に関する数多くの相関研究が数多く公開されてきました。
たとえば、以下のAhrefs社の調査では、「ページの単語数」と「参照ドメイン数(被リンク)」の間に、強い正の相関関係があることが示されています。
単語数と参照ドメインの相関関係 (最大1000単語)
かんたんに言えば、「文字数の多いページのほうが文字数の少ないページよりも、多くのドメインから被リンクを獲得している傾向がある」ということです。
また「ページの単語数」と「オーガニックトラフィック」の間にも中程度の相関関係があることがわかっています。
単語数とオーガニックトラフィックの相関関係 (最大2000単語)
これは「文字数の多いページのほうが、文字数が少ないページよりトラフィックが多い傾向がある」ということです。
これらのデータを見ると「文字数がSEOにも影響している」と思いがちですが、あくまでもデータは「相関関係」を示したものであって「因果関係」ではありません。
つまり、「文字数が多いから → SEOのパフォーマンスが高い(被リンク・トラフィックが多い)」とは断定できないのです。
パフォーマンスが高いのはおそらく、文字数が多いことが理由ではなく、「検索ニーズを網羅するコンテンツを作ったから」と考えるのが自然でしょう。
ユーザーが、疑問や悩みを120%解決できるような網羅性の高いコンテンツを作成すると、結果として文字数が多くなるのはよくあることです。
- 文字数が多いコンテンツ ×
- 検索ニーズの網羅性が高いコンテンツ ◯
文字数の多さはあくまでも結果でしかないということですね。
どうしても理想の文字数が知りたいときは?【目安】
順位と文字数は直接関係ないとはいえ、記事を作成する際に「どうしても文字数の目安が欲しい」と思っている方もいるでしょう。
たとえば、外部のライターさんに記事を外注している場合などです。
外注前にざっくりとした文字数の目安が必要になることも多いですよね。
もし文字数の目安を知りたいときには、上位の競合ページを参考にしましょう。
検索キーワードによってユーザーが満足するために必要な情報量は異なるため、実際に上位表示できているページを一つの目安にするのが適切です。
「見出し(hタグ)- ラッコツールズ」を使えば、上位1位〜10位の各ページの文字数や、平均文字数をチェックできます。
SEOで文字数よりも重要な3つの要素
SEOでは、文字数より以下の3要素を備えたコンテンツを作成することのほうが、はるかに重要です。
- 検索意図の網羅性
- 独自性
- 信頼性
「順位がなかなか上がらない」という場合は、これらの3要素を意識してコンテンツを見直してみましょう。
1.検索意図の網羅性
Googleが高く評価するのは、ユーザーのニーズにバシッと応えているコンテンツです。
そのため「ユーザーが検索した目的(=検索意図)」を深く理解することが最も重要です。
- どのような人が
- 何を目的に
- どのような状態を目指して
- 逆にどのような状態を避けたくて、検索をしているのかを明確にしましょう。
SEOではよく「網羅性を高めよう」と言われますが、これは「とにかく幅広い情報を網羅してボリュームのあるコンテンツにしよう」という意味ではありません。
「検索意図の網羅性を高めよう」「検索ユーザーの悩みがきちんと解決できるような包括的な情報を含めよう」ということです。
検索意図がわかっていなければ、いくらコンテンツを追加しても、ニーズとはズレた情報が増えてしまうので逆効果です。
Googleも有用なコンテンツに関する資料のなかで、以下のようにアドバイスしています。
コンテンツを読み終わったユーザーは、あるトピックについて、目的を果たすのに十分な情報を得たと感じることができますか。
以下の記事で検索意図の調査方法を詳細に解説していますので、ぜひ参考にしてください。
SEOで重要な検索意図とは?正確に把握してコンテンツに活かす方法 -webma-
2.独自性
特に最近Googleが重要視しているのがコンテンツの「独自性」です。
AI生成コンテンツが増加するなか、今後さらにオリジナリティの高いコンテンツが優遇されることが推測されます。
独自性を高めるには、以下のような方法があります。
- オリジナル画像や図解を挿入する
- 上位の競合サイトが扱っていない切り口や内容の見出し(h2・h3)を追加する
- 著者の考察を記載する
- 著者の経験やエピソードをテキスト・画像とともに追加する
- 他サイトが扱っていない例やたとえ話を用いて説明する
サイト内のどのコンテンツでも独自の価値を提供できているか、チェックしてみてください。
3.信頼性
あらゆる人が情報発信できる今、コンテンツの情報が信頼に値するものなのかをGoogleも重要視しています。
以下のような方法でコンテンツの「信頼性」をきちんとGoogleに対してもユーザーに対しても示すことが大切です。
- 著者情報を掲載する(=誰が)
- 主張の根拠となる情報ソースを掲載する(=どのように)
- 外部サイトのリンク
- 自身で検証した写真やデータ など
- どのようにコンテンツを作成したのか説明する(=どのように)
信頼性はGoogleが検索品質評価ガイドラインに含めている「E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)」のなかでも最上位に位置する要素です。
サイト全体ではもちろん、コンテンツ単位での情報の信頼性を担保することも意識しましょう。
SEOと文字数の関係についてよくある質問
SEOと文字数に関して、よくある質問への回答をまとめました。
1.文字数が少ない記事は低品質と見なされる?削除すべき?
文字数が少ないだけで「低品質コンテンツ」と見なされることはありません。
文字数が少なくても、ユーザーに価値を提供するコンテンツは存在するからです。
削除すべきかどうかは、ユーザーに価値を提供しているかどうかで慎重に判断すべきです。
文字数が少ないコンテンツを「低品質」と勝手に判断して削除した結果、トラフィックの60%以上を失った事例もあります。
以下の記事でGoogleの考える「低品質コンテンツ」の定義を把握しておきましょう。
低品質コンテンツとは?Googleによる定義やSEOへの影響、見分け方を解説 -webma-
2.文字数の多い記事を1つ作成するのと、分割して記事を増やすのはどちらが良い?
以下のどちらのケースもあるので、結論、狙いたいキーワードによって最適な方法が異なります。
- ページを細分化したことでニッチなキーワードでのトラフィックが増えるケース
- 1つのページにまとめたことで一般的に多く検索されるキーワードでのトラフィックが増えるケース
一般的には、SEOの初期はニッチな「ロングテールキーワード」を狙うほうが上位表示しやすい傾向があります。
ただし、コンテンツを分割することで薄い内容の低品質なコンテンツになってしまっては、Googleからの評価も下がってしまうので注意しましょう。
3.タイトルの最適な文字数は?
ページタイトルは目安として、30文字程度に収めるのがおすすめです。
これは順位にプラスに働くという意味ではなく、クリック率を最大化するためです。
タイトルが長すぎる場合、検索結果ページで一部表示が省略されてしまったり、Googleに書き換えられたりする可能性があります。
逆にタイトルが短すぎるとコンテンツの魅力が伝わりません。
下記のツールでは、検索結果でのタイトルの見え方をシミュレーションできるので、活用してみてください。
SERP Simulator: Free SERP Snippet Preview Tool by Mangools
SEOに効果的なタイトルの付け方については、以下の記事で解説しています。
【具体例あり】SEOに効果的なタイトルの付け方|9つのコツを紹介 -webma-
4.メタディスクリプションの最適な文字数は?検索結果に表示される文字数はコントロールできる?
メタディスクリプションもクリック率の観点から、120文字以内が理想とされています。
とはいえ、2023年3月時点ではデスクトップの検索結果では80〜100文字程度しか表示されないため、重要な内容は前半部分に含めることがポイントです。
スマホでは表示範囲がさらに少なくなります。
なお、検索結果に表示される範囲をコントロールすることはできません。
検索結果に表示される部分は、Googleが自動的に抽出しています。
メタディスクリプションの最適化方法については、以下の記事も参考にしてください。
ディスクリプションにSEO効果があるのは本当?書き方や文字数も解説 -webma-
5.hタグ (見出し)の最適な文字数は?
hタグ(見出し)には、文字数制限や一概に「良い」とされる文字数はありません。
とはいえ、長すぎると見出しの内容がわかりにくくなってしまうため、可能限り簡潔に記載することをおすすめします。
hタグの最適化方法については、以下の記事を参考にしてください。
hタグのSEO効果とは?使うときの3つのルールと見出し作成のコツも解説 -webma-
【まとめ】「文字数」はSEOで意識すべき要因ではない
文字数にフォーカスしてSEOに取り組むのは適切とは言えません。
Googleが文字数を評価して順位に反映させることはないからです。
文字数を気にするのではなく、コンテンツの質を高めることに力を注いでください。
過去には長文SEOが有利と言われていた時代もありましたが、そもそもユーザーは長い文章を読みたいと思っていません。
たしかに網羅的なコンテンツが良いこともありますが、本来ユーザーが求めているのはかんたんに自分の悩みや疑問を解決してくれるコンテンツだということを忘れないようにしましょう。
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株式会社エクスコアのコンテンツディレクター・ライター。
1996年生まれ。大学で言語学専攻を卒業したのち、エクスコアに入社。2020年からオウンドメディア「Webma」の運営に従事し、コンテンツ制作・編集・SEO業務に携わる。累計100記事以上を執筆し、PV数・CV数400%超成長に貢献。