リスティング広告はWeb広告のなかでもポピュラーですが、あなたはそのメリットをご存知でしょうか?
Web広告は種類が多すぎて、どの広告にどんな効果やメリットがあるかを把握するのも一苦労ですよね。
とはいえ、それぞれの広告のメリットを理解しておかなければ望んでいる効果が出ないなんてことにもなりかねません。
リステイング広告のメリットを理解することで、同じ広告費でも効果を最大化し、あなたのビジネスに貢献できます。
そこでこの記事では、リスティング広告のメリット・デメリットについて紹介します
SEOとの違い・リスティング広告がおすすめな業種についても解説しているので、『これからWeb集客の施策に悩んでいる方』『リスティング広告の利用を迷っている方』はぜひご一読ください。
『そもそもリスティング広告ってなに?』『まずはリスティング広告について知りたい』という方は以下の記事をご覧ください。
リスティング広告の基礎やメリットなど、最初に知っておきたい情報を網羅しています。
目次
リスティング広告の4つのメリット
リスティング広告には大きく4つのメリットがあります。
- 購買意欲の高いユーザーにリーチできる
- 比較的安価に利用できる
- 広告をすぐに出稿できる
- 効果改善がすぐにできる
それぞれ解説します。
リスティング広告のメリット1.
購買意欲の高いユーザーにリーチできる
リスティング広告は他の広告と比べて、購買意欲の高いユーザーにリーチできるというメリットがあります。
リスティング広告はGoogleやYahooなどの検索エンジンで、ユーザーが検索したキーワードに連動して表示される広告です。
以下の画像でいうと、赤ワクで囲まれた箇所がリスティング広告ですね。
『広告が検索結果画面に表示される』『広告を見るユーザーはそのキーワード・トピックの存在を知っている』というリスティング広告の特性上、リスティング広告を見るユーザーはそのキーワード・トピックに興味がある可能性が高いです。
また、興味がある可能性が高いユーザーのなかから、さらに購買する可能性が高いユーザーに絞って広告を表示できます。
たとえば冷蔵庫の購入を考えているユーザーに広告を表示したいときは「冷蔵庫 おすすめ」「冷蔵庫 安い」など、『冷蔵庫を買いたいユーザーが検索する可能性の高いキーワード』に連動させて広告を出稿できます。
反対に「冷蔵庫 修理」など、冷蔵庫を購入する可能性が低いユーザーには広告を表示しない設定も可能です。
このように、リスティング広告は購買意欲がより高いユーザーに絞って広告を表示させられるため、他の広告と比べても売上に貢献しやすいです。
リスティング広告のメリット2.
比較的安価に利用できる
リスティング広告には最低出稿金額が設けられていません。
1日数百円から広告を出稿することもできます。
またリスティング広告はクリック課金(CPC課金)なので、他の広告と比べて安価に広告出稿が可能です。
クリック課金型の広告では、クリックされた回数に応じて費用が発生します。
つまり広告がクリックされなければ、広告は表示されているだけで費用が発生しません。
クリック課金の特性上、他の広告と比べてコストを抑えて利用できるため、広告予算に余裕がない場合にもリスティング広告はおすすめです。
また1日単位で予算の変更もできるため、閑散期には予算をグッと抑えて、繁忙期に予算を集中させて出稿するといった調整も可能です。
ただし、出稿予算が市場と比べて少なすぎると広告配信量が減ってしまいます。
広告配信量が少ないとユーザーのデータが十分に集まらず、リスティング広告の分析や改善が難しくなるので注意が必要です。
リスティング広告のメリット3.
広告をすぐに出稿できる
リスティング広告は他の広告と比べて、短時間で広告を出稿できるというメリットもあります。
リスティング広告を出稿に必要な材料は、主に3つです。
- キーワード
- 広告文
- リンク先
この3つを決めて、審査に通ればリスティング広告を出稿できます。
広告審査はありますが、純広告より審査期間は圧倒的に短く審査期間は最短即日〜最大3日程度なので、早ければ即日出稿も可能です。
またバナー広告のように画像を用意する必要もないので、出稿の手間も少ないです。
ただし、商材によっては掲載が不可能なものもあり、場合によっては広告アカウントが停止され広告を出航できなくなる可能性もあります。
どの広告にも言えることですが、広告を出稿するには審査要件があるため、事前に確認しておきましょう。
リスティング広告のメリット4.
効果改善がすぐにできる
効果改善がすぐにできる点もリスティング広告のメリットです。
リスティング広告の特長の1つに、配信結果がすぐに数値として表れるので、効果測定がしやすいという点があります。
その結果、分析と改善のスピードが速くなり、効果を最大化できるようになります。
リスティング広告は改善することが前提で配信する広告です。
そのため広告運用を初めて間もない頃から、最高の数値が出るわけではありません。
効果検証と改善を繰り返しおこない、徐々に効果を高めていく必要があるのです。
具体的にはキーワードの追加・除外、広告文の変更、リンク先の変更などをおこなって効果改善していきます。
改善した結果は、早ければ数日で数値として表れるため、改善速度を速くすることが可能です
次にリスティング広告のデメリットを紹介します。
自社の売上をさらに伸ばすためにも、リスティング広告をより深く理解しましょう。
リスティング広告の3つのデメリット
魅力的なメリットがあるリスティング広告ですが、もちろんデメリットもあります。
主に3つのデメリットがあるので、メリットと合わせて理解しておきましょう。
- 認知拡大には不向き
- 競合が多いと費用が高くなる
- 兼務が難しくなってきている
それぞれ解説します。
リスティング広告のデメリット1.
認知拡大には不向き
リスティング広告はキーワードに連動するという特性上、認知拡大には不向きな広告です。
認知拡大は『商材名』『自社名』などを知らないユーザーに認知してもらうための施策です。
自社名や商材名が知られていない場合には、ユーザーが検索というアクションすらできないため、リスティング広告が表示されません。
また、リスティング広告は『検索ボリュームが一定数あるキーワードに広告枠が設けられる仕様』があります。
仮に検索ボリュームがないキーワードでリスティング広告を出稿しようとしても、広告が表示されない可能性があるため広告を出稿する意味がないのです。
このような2つの側面があるため、認知拡大には不向きなのです。
リスティング広告を運用する前には、まずは『自社名』『自社商材名』『それに関わるキーワード』などのキーワードが一般的に認知されているかの確認、認知されていない場合には認知拡大をおこなう必要があると覚えておきましょう。
Web広告で認知拡大をしたい場合には、SNS広告やディスプレイ広告などキーワードと連動しないで出稿できる広告がおすすめです。
リスティング広告のデメリット2.
競合が多いと費用が高くなる
リスティング広告が競合が多ければ多いほど費用が高くなります。
リスティング広告は『広告の品質』『設定しているクリック単価』によってオークションがおこなわれ、掲載順位が決まる仕組みです。
競合が多いとオークションの競争も激しくなりやすいため、クリック単価を高く設定しなければ、広告が表示されにくくなってしまいます。
また競合が多い業界・キーワードは、クリック単価が高くなるため、結果的に広告費用も高くなることが多いです。
たとえば、クレジットカード・不動産などの業界・キーワードは、クリック単価が高騰する傾向にあります。
とはいえ、検索数が少ないキーワードやニッチなキーワードで広告を出稿すれば、競合が多い業界でもある程度コストを削減しつつ広告からの集客達成もできるため、キーワード選定がリスティング広告にとって重要であると覚えておきましょう。
リスティング広告のデメリット3.
兼務が難しくなってきている
リスティング広告の運用は、高度なスキルや専門知識が必要なため、他の業務との兼任が難しいです。
近年、リスティング広告にはさまざまな機能が追加されており、スキルや知識をアップデートしなければ上手な運用ができなくなってきました。
またリスティング広告は運用の結果をもとに、分析と改善を繰り返す必要があるため、定期的な改善が求められます。
仮に他業務と兼務していて、他業務が忙しくリスティング広告を放置してしまった場合には、数値が悪化して効果がなくなる可能性も十分に考えられます。
小規模ならまだしも、大規模なリスティング広告の運用をおこなうときは、リスティング広告専任の担当を置くことが望ましいです。
自社でリソースが確保できないときは、代理店に依頼したり、外注して運用する方が高い広告効果を望めます。
次にリスティング広告よく比べられるSEOとリスティング広告の違いについて解説します。
どちらの施策も検索エンジンの結果画面でおこなわれる施策ですが、大きな違いがあるため選択を間違えてしまうと
リスティング広告とSEOの違い
リスティング広告とよく比べられるWebマーケティングの施策がSEOです。
2つの施策はSEM(Search Engine Marketing)と呼ばれ、どちらも検索エンジン上でおこなうマーケティング施策なので、よく比較されています。
どちらの施策が自社に向いているのか?どちらの施策が重要なのか?ということを判断するために、2つの施策の違いを理解しておかなければいけません。
リスティング広告とSEOには、主に5つの違いがあります。
リスティング広告とSEOの違い | ||
リスティング | SEO | |
掲載位置 | 広告枠 | 自然検索枠 |
クリック率 | 平均値はSEOより低い | 平均値はリスティング広告より高い |
費用 | 有料 | 無料 |
表示スピード | 即日で表示も可能 | トップページの表示に数ヶ月かかる場合もある |
コントロール性 | 高い | 低い |
2つの施策にどのような違いがあるのかを把握して、自社にはどちらの施策が向いているのか確認しましょう。
掲載位置
リスティング広告とSEOコンテンツでは、同じ検索結果画面でも掲載される位置は明確に分けられています。
リスティング広告が掲載されるのは、検索エンジンの上部と下部にある広告枠です。
以下の画像だと青い枠で囲まれているエリアがリスティング広告、赤い枠で囲まれたエリアがSEOコンテンツです。
クリック率
リスティング広告とSEOでは、検索結果画面のクリック率も大きく違います。
リスティング広告のクリック率は2〜6%程度です。
※Google Ads Benchmarks for YOUR Industry [Updated!]
対して、SEOで1ページ目に表示された場合のクリック率は、1.5〜21%程度。
※Announcing: 2017 Google Search Click Through Rate Study
検索エンジンに限ったことではありませんが、広告はユーザーから嫌われることも多いため、クリック率が低い傾向があります。
費用
リスティング広告は有料広告なので出稿に費用がかかります。
対して、SEOではWebサイトを上位掲載させるために費用はかかりません。
SEOに必要なWebサイト改善や、コンテンツ制作を外注した場合には費用が必要ですが、社内の人材でWebサイト改善・コンテンツ制作をおこなえる場合には、人件費以外のコストは基本的に発生しません。
表示スピード
リスティング広告は審査が即日~3日程度で終わることが多く、入稿した当日に広告を表示させることも可能です。
SEOは施策の効果が時間がかかることが多く、新しいサイトのトップページが検索エンジンに表示されるまで数ヶ月かかることも少なくありません。
コントロール性
リスティング広告はクリック単価を調整することで掲載位置をコントロールできます。
SEOはGoogleのアルゴリズムに従って掲載順位が決まります。
そのためSEOのほうが掲載位置のコントロールが難しく、施策をおこなったからといって上位表示が必ずできるとは限りません。
リスティング広告とSEOの違いについては、当サイトの別記事でさらに詳しく解説しています。
どちらの施策が自社に向いているのか?どちらの施策がおすすめなのか?とお悩みの方は、ぜひご一読ください。
リスティング広告がおすすめな業種
リスティング広告の出稿に向いている業種にはいくつか特徴があります。
- 競合が少ない業種
- ニッチな業種・緊急性が高い業種
- SEOでの上位表示が難しい業種
出稿を検討しているサービスや、商品が当てはまるかチェックしてみてください。
競合が少ない
リスティング広告を運用している競合他社が少ない業界は、リスティング広告出稿におすすめです。
競合が少ないとオークションの競争が激化しにくいため、クリック単価が安くなる傾向があります。
クリック単価が安いと安価に広告運用できる可能性が高いです。
対して、競合が多い業種ではクリック単価が高くなる傾向があります。
たとえばクレジットカード・不動産・法律はクリック単価が高くなりやすい業界の代表格です。
反対に次のような業種では、クリック単価が安い傾向にあります。
- BtoBの業界
- 自社製品の販売
- 地域密着型のサービス
ただしこれらの業界でも競合が増えた場合には、クリック単価が上がってくるため、配信結果を注意深くチェックする必要があります。
特殊でニッチ・緊急性が高い
ニッチな業種や緊急性が高い業種はコンバージョン率が高くなる傾向があるので、リスティング広告の出稿がおすすめです。
特殊な業界やニッチな業界では、検索ユーザーは少ないです。
しかし検索ユーザーは商材の購買を検討しているユーザーのため、コンバージョン率が高い傾向があります。
また、購買意欲の高いユーザーに訴求しやすいリスティング広告は、緊急性の高い業種との相性も抜群です。
リスティング広告は検索キーワードと連動して広告が出るので、「今すぐサービスを利用したい」ユーザーが検索するキーワードに出稿すれば効果的な訴求ができます。
緊急性が高いユーザーは急いでいるので、自然検索枠まで細かく探すことはせず、自然検索よりも上位に表示されたリスティング広告をクリックする可能性が高いのです。
特殊な業界、ニッチな業界、緊急性が高い業界は次のような業界があります。
- 特殊な部品の販売
- 水道修理
- 鍵修理
- 害虫駆除
水道修理のサービスを例にすると、今すぐ修理をしてほしい、緊急性の高いユーザーが検索する「水道 水漏れ」「水漏れ 修理」などのキーワードに広告を出稿すれば効率的に訴求ができます。
このようにニッチ・緊急性の高い職種はリスティング広告で成果をあげやすいため、このような業種でWeb集客に課題を感じている場合には、リスティング広告の利用をおすすめします。
SEOでの上位表示が難しい
SEOでの上位表示が難しい場合、リスティング広告を出稿することで、自然検索の表示より上部に表示できる可能性があります。
リスティング広告は広告なので、費用をかければ上位表示できる可能性が高くなるからです。
反対にSEOは業界によっては、SEOの上位を大手企業のWebサイトに占められているため、中小企業では上位表示が難しい場合があります。
特に次の業界は大手企業が多く、SEOでの上位表示が難しい可能性が高いです。
- 金融業界
- 人材・教育業界
- 医療業界
このような業界は大手企業が多いだけでなく、Googleのアルゴリズムも厳しくなっています。
そのため競大手企業が多い業界では、SEOでの上位表示には莫大な時間とコストがかかる可能性が高く、コストを回収しきる前に予算が尽きてしまうケースも少なくありません。
そのため、このような業界でSEOとリスティング広告のどちらに取り組むか迷っている場合には、リスティング広告をおすすめします。
リスティング広告がおすすめな業種については当サイトの別記事で詳しく解説しています。
自身のビジネスにリスティング広告が向いているのか?どんな業種が効果が出やすいの?とお考えの方は、ぜひご一読ください。
【まとめ】自社にあった広告・施策で効果を最大化しよう
リスティング広告はクリック課金型の広告なので、他の広告と比べて安価に出稿でき、短期間で効果を出せます。
他にもリスティング広告にはこのようなメリットがあります。
- 購買意欲の高いユーザーにリーチできる
- 比較的安価に利用できる
- 広告をすぐに出稿できる
- 効果改善がすぐにできる
ただしリスティング広告にもデメリットがあります。
それが以下の3つです。
- 認知拡大には不向き
- 競合が多いと費用が高くなる
- 兼務が難しくなってきている
メリット・デメリットを把握し、リスティング広告の利用を検討してみましょう。
特に自社の商圏において認知拡大ができている場合には、リスティング広告がおすすめです。
まずはメリット・デメリットを天秤にかけ、導入を検討してみてください。