【Webマーケターあるある1】広告代理店の顧客トラブル4選!各事例の対処法も解説

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  • 広告代理業やHP制作業など、Webマーケターが担当する業務の中でもクライアントワークを担当している方も多いのではないでしょうか?

    そんな中でクライアントとの間でさまざまなトラブルを経験されている方も多いでしょう。

     

    しかし、そのような経験はクライアントはもちろん、社外に出すことは難しいケースがほとんどですよね。

    「誰かに共感してほしいけど、共感してもらえる相手がいない。」
    「こんな事例は他社にもあるのか?」
    「これはあるあるなの?」
    「こんなときはどう対処すべきなの?」

    このように疑問を感じている方のため、弊社が実際に経験したさまざまなトラブル事例をまとめて紹介します。

     

    Webマーケター界隈では珍しいあるある企画。

    今回は広告代理店のWebマーケターあるあるをお届けします。

    事例も含めてお伝えするので、マーケティング担当の方は、ぜひご一読ください。

     

    あるある1.クライアントの社内で方向性のズレがある

    WebマーケターM
    弊社WebマーケターM

     

    弊社のような広告代理店では、クライアントから問合せを受けて案件を受注します。

    広告掲載までの大まかな流れは以下の通りです。

    広告掲載までの大まかな流れ

    1. 広告掲載の目的・KPI・KGIなどの情報をうかがう
    2. うかがった内容に応じて提案書を作成して提案
    3. 問題なければ広告掲載の手続きを行い掲載開始

    滞りなく進めば、1度の提案で広告掲載の手続きへ移るのですが、そう上手く行かないことも・・・。

     

    あるクライアントから問合せをいただいた時のことです。

    いつもと同じように、広告掲載の目的やKPI・KGIをうかがい、提案書の作成に移りました。

    弊社ではクライアントの課題や目的によって、達成したいKGI・KPIなどを整理した上で実現可能な解決策を準備します。

    並行して、クライアントのKGIに合わせてシミュレーションをとり、数値予測を立て、「おおよそこれくらいの数値になりますよ」ということを事前にお伝えします。

    それに伴ってKPIを整理し、必要に応じて追加策を検討。

     

    全て資料にまとめて、いざご提案日・・・。

    弊社「まずはじめに、、、、様のWeb集客の課題ですが、〜〜〜〜ですね。」
    「また、 今回の広告掲載のKGIは、、、、で、KPIは、、、ということだったので…」

    クライアント「それは違いますね〜

    弊社「?!、それは失礼致しました、改めて確認させていただきたいのですが、KGIは???でよろしいでしょうか?」

    クライアント「いえ、そうではなく、〜〜〜でお願いします!」

    弊社「念のため確認させていただきたいのですが、先日お伺いさせていただいた内容は、、、、、とお伺いしていたのですが…

    クライアント「正しくは、今お伝えしたもので、お願いします!!

    弊社「・・・。はい。」

     

    対処法

    広告代理店に限らず、クライアントワークが発生する業種であれば、よく起こりそうなこちらのケース。

    こんなトラブルは、大きく分けて2つの原因が考えられるでしょう。

    • 問合せいただいたご担当者様のリソース不足
    • クライアントの会社内でご担当者様と決済者様の意見の食い違いがある

    それぞれ解説しましょう。

    1.クライアント内で引き継ぎができていない

    クライアントの社内の急な人事異動などで、担当者の方が広告掲載に関する引き継ぎが十分にできておらず、案件の情報も把握できていないまま、問合せをいただくこともあります。

    つまり、リソース不足が原因で、方向性のズレが社内で生じているということです。

     

    このような場合には、弊社側でデータ分析の業務を巻き取り、適切なKGI・KPIを提案しています。

    リソースの問題はクライアントの社内環境なので、代理店側では環境を変化させることはできません。

    しかし、弊社ではなるべく状況把握してお話を進められるよう、秘密保持契約(以下NDA)の締結などを行います。

     

    クライアントの広告アカウントを弊社が確認し、過去の掲載データを分析して、広告掲載にあたってどのようなKGI・KPIが適切なのかをこちら側から提案するのです。

    これを行うことで、クライアントのリソースを削減でき、方向性のズレをなくせます。

    なおかつ、クライアントからの信頼も得られるため、一石二鳥の対応ですね。

    2.クライアントの社内で担当者と決裁者の意見の食い違いがある

    クライアントの社内現場で動かれている担当者は十分にご理解されている広告の活用の仕方でも、「決裁権のある上層部の方々は、そもそも広告をどのように活用していくかのイメージがついていない」などのお声をいただくことがあります。

    つまり、担当者と決裁者で認識がずれているということです。

    このケースもクライアントワークでは非常に多いのではないでしょうか?

    このようなケースでは、資料作りが重要だと考えています。

    代理店側で用意する資料をクライアントの担当者だけでなく、決裁者でもわかるように作るということです。

    簡単にいうと、リテラシーを合わせるということですね。

     

    たとえば、提案書に根拠に繋がる調査資料をより細かく含めたり、根拠となったデータを中心に資料化するなどです。

    根拠に繋がるデータを中心に資料化することで、資料を見ればこちらの提案とその根拠を理解してもらい、より説得力のあるものに。

    クライアントのリテラシーに合わせて、内容を画像化するなどして、直感的に理解してもらえるよう心がけています。

     

    またご担当者様に代わって、弊社から決済者の方へ細かな部分の説明もおこなっています。

    決裁者とのやりとりを直接行える機会は、弊社にとっては重要なチャンスですし、担当者の方にとっては説明が難しい場合もありますから、需要と供給がマッチしています。

    決裁者と直接やりとりできれば、今後の業務も進めやすくなるのでおすすめです。

     

    あるある2.Webからの問合せ数と店舗来店数が比例すると思われている

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    広告代理店に依頼をする方には、Webからの問合せ数と店舗来店数が比例すると考えている方も非常に多いです。

    広告代理店では、広告掲載前にクライアントとの認識のズレをなくすために、提案書にKPI・KGIをもとにした、広告効果の予測値を記載します。

    提案書を元にこちらから説明も行なって、クライアントの期待値を調整するフェーズですね。

     

    多くのクライアントは提案書の数値に納得していただけるのですが、そうではないケースもあるのです。

    そんなケースの多くは、提案書の数値に納得してもらったにもかかわらず、クライアントが受任成約率(※)を考慮できていないケースが多くあります。

    (※)受任成約率とは

    「問合せ後の成約率(受任率)」のこと。
    たとえば、問合せ10件のうち、3人成約(受任)した場合、受任成約率は30%。

    受任成約率を考慮できていなければ、クライアントの期待値と実際の広告効果には、大きなギャップが生まれてしまい、結果的に期待を裏切ってしまうことになるのです。

     

    他にも、弊社とクライアントでKPIに設定する項目の認識がずれていたり、KPIに設定する項目の定義自体の認識のズレがあり、KPIを把握できていないことも。
    その結果、実際には数値が向上しているにもかかわらず、「思っていた結果や数値と違う」と思われてしまい、効果が現れる前に広告掲載をやめてしまい振り出しに戻ってしまうなんてことが起こってしまうのです・・・。

     

    対処法

    この問題の対処法としては、弊社とクライアントとの認識のズレを無くして、クライアントの期待値を調整することです。

    そもそも、クライアントが一番求めているのは「実店舗への来客数」「Webからの問合せ」のどちらなのかを把握する必要があります。

    また、クライアントのKGIと受任成約率も教えてもらい、Webからの問合せは何件必要なのかも、代理店側から提案しましょう。

    受任成約率で求める問合せ数

    来店を月10件求めており、受任成約率が20%の場合。
    10件÷20%=50件のウェブの問合せが必要。

    このように、受任成約率を把握した上で、ウェブからの問合せと実際の問合せ数の見積もりも算出して、クライアントに理解してもらえるように説明することが重要でしょう。

    また、広告はあくまでも1ヶ月で効果が出るものではなく、PDCAを回して徐々に改善が進んでいくものだと説明することも重要だと考えています。

     

    あるある3.広告掲載後に目標が急に変わる

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    弊社WebマーケターS

     

    広告代理店では広告運用を行うにあたり、クライアントの目標に合わせて広告媒体の提案や、掲載準備を行います。

    しかし、いざ掲載を始めるとクライアントの目標が突然変わることがあるのです。

    弊社で実際にあった例としては、もともと「認知・拡大」が目的だったのですが、「コンバージョン獲得」に変わってしまうケースなどですね。

    目標が変わることの何が問題かというと、広告効果の発生が大幅に遅延する可能性があるのです。

    具体的には、次のような問題が考えられます。

    目標が突然変わった時に起こる問題例

    • 広告媒体やクリエイティブなどの変更が必要な可能性がある
    • 改善の軸が変わるため広告アカウントの最適化が遅くなる

    弊社では目標が「新規サービスの認知・拡大を行いたい」であった場合、認知拡大に適した媒体(SNS広告やディスプレイ広告など)やクリエイティブを中心に提案します。

    そのため、広告掲載後に目標が変わってしまうと、広告媒体やクリエイティブなど広告の根本的な要素の変更が必要な可能性があるのです。

    「新規サービスの認知・拡大」が目的の場合、見積り時から「広告の表示回数」「サイトへの流入数」などの指標を中心に伝え、広告の掲載開始後もその数値を中心に改善を進めます。

    上記の数値が良い状態の時に『良い感じだな~クライアントも満足して下さってるかな』と思いながらクライアントと連絡を取ってみると、『問合せが全然増えてなくて効果が感じない…もっとコンバージョンを増やしたい!』とご意見頂くことがあるんです・・・。

    対処法

    広告掲載後に目標が変わることに関しては、2つの対処法が有効だと考えています。

    広告掲載後に目標が変わる問題への対処法

    • 直近と今後の目標を提案時に明確にする
    • 広告効果を具体的にイメージしてもらう

    それぞれ解説します。

     

    1.直近と今後の目標を提案時に明確にする

    広告掲載前に、直近と今後の目標をどちらも把握しておくことはとても重要です。

    クライアントが広告を出すきっかけは、ビジネスにおける「直近」の課題や目標が多くを占めています。

    そのため提案時の目標は、掲載開始してから1〜3ヶ月程度の短期間であることが多いんですね。

     

    とはいえ、「直近」の課題が解決された後には、次の課題や目標がもちろん出てくるんです。

    つまり、直近の次の目標もクライアントとの認識を合わせておくことで、広告掲載後に目標が変わるかもしれないという予測や、それを踏まえた提案を経て広告運用がおこなえます。

    2.広告効果を具体的にイメージしてもらう

    このようなトラブルを防ぐためには、目的別の施策内容や媒体などを踏まえて、

    • どれくらいの期間で
    • どんな効果が
    • どれくらいあるのか

    という広告効果をクライアントに事前からイメージしてもらいましょう

    「認知・拡大」を目的とした広告では、サービスや商材を知らない方に幅広くリーチが出来る点がメリットです。

     

    とはいえ、「認知・拡大」を目的として広告配信を行った場合でも、「コンバージョン」にまったく繋がらないわけではありません。

    潜在顧客に「サービスや商材を知ってもらう」という段階から始めるので、コンバージョンには時間がかかってしまうのです。

    反対に、「コンバージョンを増やす」ことを目的にした広告の場合、コンバージョンは短期間で発生するものの、潜在顧客へのリーチは見込めません。

     

    このように媒体ごとの特徴や施策内容を細かく伝えて、広告効果をイメージしてもらいましょう。

    また、目的が途中で変わってしまうと、広告効果が出るのも遅くなってしまったり工数がかかってしまったりすることも、あらかじめ伝えることが大切です。

    このような細かな部分の認識をクライアントと合わせていくことで、クライアントが考えている目標達成期間や数値を理解して、より具体的で正確な目標設定ができると考えています。

     

    あるある4.Web広告を出したらお客さん(エンドユーザー)が殺到すると思われている

    WebマーケターK
    弊社WebマーケターK

     

    新たにWeb広告の出稿を検討されているクライアントの中には、広告費に比例してお客さんが増えると思われている方もいます。

    たとえば100万円の広告費をかければ、100万円をすぐにペイできると考えているケースですね。

    クライアントがこのように考えていて、そのまま広告掲載に入ってしまうと広告掲載後にもめてしまう可能性が非常に高いです。

     

    そりゃあそうですよね。

    クライアントの期待値が高すぎるので、実際の効果とのギャップが生じてしまうのですから。

    もしも、このケースでクライアントともめてしまった場合、代理店のイメージが著しく下がってしまう可能性も考えられます。

    対処法

    このようなケースで重要な対処法は2つあります。

    クライアントの期待値が高すぎる場合の対処法

    • 計画性を持った提案をする
    • 適切な金額を提案する

    それぞれ解説します。

    1.計画性を持った提案をする

    新規のクライアントの場合、掲載開始してから広告効果が安定するまでに期間がある程度必要なことを、まずは理解してもらわければいけません。

    それを理解してもらった上で、ユーザーの購買行動モデル(AISASなど)と、購買行動モデルのフェーズごとに合った媒体を共有しましょう。

    たとえば、まだ認知があまりされていないサービス・商品であれば、初期は潜在層に認知してもらう施策が必要です。

     

    このような施策は、あくまで「認知拡大」が目的のため、コンバージョンにつながる可能性は低く、直近のコンバージョンには繋がりにくいです。

    「認知拡大→見込み顧客の刈り取り」という流れを理解してもらい、適切なタイミングで適切な媒体を使うことによる最終目標達成のイメージを持ってもらうことが重要です。

    このようなすり合わせができていれば、いきなり高い効果を求めるクライアントをがっかりさせてしまうことはないでしょう。

    長期的な目線の運用計画の提示は大事になってきますね。

    2.適切な金額を提案する

    既存のクライアントの場合、たとえクライアントがCVがもっと欲しいから広告費を上げたい!とおっしゃっても、調査を必ず行なった上で適切な金額を提示しましょう。

    Web広告ではKPIやKGIに応じて適切な予算を設ける必要があります。

     

    3章にもあったように、目的が「認知拡大」なのか「コンバージョン」なのかで、KPI・KGIは変化しますから、それに伴って予算も変動するのです。

    また、Web広告は最終的な目標達成のために改善を加えていくものなので、広告費をかけた分だけいきなり成果が出せるものではありません。

     

    もちろん広告費をかけるほど獲得数が増えることもありますが、業界や時期によって差が出てしまいます。

    たとえば、広告を表示するユーザーを絞らず(ノンターゲティング)にアフィリエイト広告を出す場合などは、広告費をかけるだけ数も取れやすい場合もあります。

     

    また、業界問わず繁忙期であれば見込み顧客が多い時期なので、獲得率は当然のことながら高くなるでしょう。

    反対に閑散期に高い広告費を使ったとしてもコンバージョンにつながる可能性は低いです。

    仮にコンバージョンが一定数獲得できたとしてもそれ以上は見込めず、広告費を増やせばCPAが上がるだけで費用対効果が悪くなってしまいます。

     

    Google広告であればパフォーマンスプランナーを使うことで、広告費を上げた場合の獲得数やCPAなどの見込みを見ることができます。

    もし現状から増やしても効果があまり見込めなそうな場合は、掲載範囲やターゲティング条件を広げてみたり、キーワードを追加してみたりなど、新しい施策を打つ必要があるでしょう。

     

    まとめ

    広告代理店のWebマーケターはクライアントへの提案が、それ以降にトラブルを起こさないためにも重要だとわかりましたね。

    駆け出しWebマーケターや、今後Webマーケターになる方はぜひ参考にしてください。

    現場の人の生々しい声は聞きたくても聞けないことも多いでしょうから。

     

    初のWebマーケターあるあるですが、私も非常に勉強になりました。

    こちらの企画に関しては、今後も継続的にリリースするのでお楽しみに!

    垣谷

    株式会社エクスコアに所属するライターです。

    SEO・インタビュー・企画系とか色々書いています。

    趣味は料理と食べ歩きです😋

     

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