「上位表示しやすいキーワード(SEOの難易度が低いキーワード)で対策したい!」
SEOに取り組んでいる方なら、誰しも思うことですよね。
しかしSEOをはじめたばかりだと、
「そもそも難易度をどうやって判断すればいいのかわからない」
「検索ボリュームだけで難易度を判断している」
という方も多いでしょう。
限られた時間・コストのなかで成果を最大化したいのなら、キーワード選定の際にしっかりと難易度も確認すべきです。
そこでこの記事では、SEO担当者のためにキーワード難易度の調べ方をまとめました。
- SEOの難易度は何で決まるのか
- キーワード難易度をチェックできる無料ツール
- キーワード難易度を判断する3つの基準
- 上位サイトの強さを知るための4要素
- 狙ったキーワードでいち早く上位表示させるための2つのコツ
「どちらのキーワードでコンテンツを作るのがベストだろう?」と迷ったときにも役立つ内容ですので、SEO担当者はぜひ参考にしてください。
提供中のSEOサービス
- 「SEOコンサルティング」>> SEO対策全般をお考えの方に
- 「内部施策代行」>> サイト内部を最適化したい方に
- 「外部施策代行」>> 被リンクを獲得したい方に
- 「記事制作代行」>> 記事制作を依頼したい方に
目次
SEOの難易度は何で決まるのか
SEO難易度とは、「その検索キーワードでの上位表示のしやすさ(難しさ)」です。
検索キーワードには、SEOで上位表示しやすいものと、そうではないものがあるのです。
キーワードごとのSEO難易度は、ずばり「競合サイトの強さ」で決まります。
その理由は、検索順位が「相対評価」だからです。
どのような検索キーワードでも、検索結果の1ページ目に表示されるのは、Googleが高く評価する10位までのサイトと決まっていますよね。
たとえば、ある検索キーワードに対して
- 競合サイトの数が多い
- 競合サイトが強い
という状況では、ライバルを上回るのは容易ではありません。
そのため、上位表示の難易度は高くなるわけです。
反対に、競合の数が少なかったり、1ページ目に表示されるサイトが、SEOにそれほど力を入れていない・コンテンツの質が高くないサイトなら、難易度が低いことになります。
このように、SEOの難易度には「競合サイト」の評価が影響するため、キーワードやジャンルによってバラツキがあります。
2021年以降におけるSEOの難易度
2021年以降のSEOでは、特に「YMYL」分野の難易度が高まっています。
YMYLとは、Your Money Your Lifeの頭文字から作られた造語で、人々のお金や健康に関するテーマの総称です。
YMYL分野の情報は、私たちの幸福度や人生への影響が極めて大きいのが特徴です。
そのためGoogleは、YMYL分野のコンテンツやサイトを評価する際に、評価基準を他のテーマよりも厳しく設定しています。
具体的には「E-A-T」が厳しく評価されます。
E-A-Tとは、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の3つの略です。
たとえば、「病気」に関連するキーワードであれば、E-A-Tを備えているのはクリニックや政府・医療機関のサイトなど、その分野で権威や信頼のある専門家をイメージするとわかりやすいですね。
実は現在、YMYL以外の分野でも、E-A-Tやコンテンツの重要性が増し、多くの企業がそれを踏まえた対策をしています。
そのため以前と比べると、SEO全体としても難易度が高くなったという見方があります。
しかし裏を返せば、ユーザーにとって有益で信頼できるサイトを追求すれば、適切に評価してもらえるということです。
E-A-Tを高める方法について知りたい方は、ぜひ下記の記事もご覧ください。
E-A-Tとは?Googleが重要視する理由と具体的なSEO対策
では、各キーワードのSEO難易度はどのように調べればよいのでしょうか?
以降の章で解説します。
キーワード難易度をチェックできる無料ツール
実は、キーワード難易度をかんたんにチェックできる無料ツールがあります。
ただし、難易度の算出方法はツールによって異なり、必ずしも実際の難易度と一致しないということに注意が必要です。
難易度チェックツールは、あくまでも参考程度に利用しましょう。
ここでは無料のSEO難易度チェックツール「rishirikonbu(リシリコンブ)」をご紹介します。
一度に3つまでキーワードを入力でき、「Check!」をクリックすると下記のように難易度が表示されます。
「対策キーワードの難易度をこれまでチェックしたことがなかった」という方は、一度こちのツールで、おおよその難易度を調べてみるとよいでしょう。
では、このようなツールに頼らずに、より詳細に対策キーワードの難易度を判断するにはどうすればよいのでしょうか?
以降の章で解説します。
キーワード難易度を判断する3つの基準
キーワード難易度は、一つの指標だけでは判断できません。
ここで紹介する3つの基準を一通りチェックしたうえで、総合的に上位表示しやすいかどうかを判断しましょう。
- 基準1.検索ボリューム
- 基準2.収益性の高さ
- 基準3.競合サイトの強さ
基準1.検索ボリューム
キーワード難易度を判断するうえで、まず目安となるのが「検索ボリューム」(=月間の検索回数)です。
検索ボリュームは、「そのキーワードで検索するユーザーがどれくらいいるか」を表します。
したがって、直接的にSEOの難易度を表しているわけではありません。
しかし検索ボリュームが大きくなると、上位を狙う「競合の数」が増え、難易度も高くなることがほとんどです。
月間に100回検索されるキーワードより、5,000回検索されるキーワードのほうが、上位に表示されたときに多くのアクセスを獲得できますよね?
そのため、競合にも人気があるわけです。
SEOでは、検索ボリュームに基づいた以下のようなキーワード分類がよく使われます。
- ビッグキーワード:検索ボリューム大(1万回以上)
- ミドルキーワード:検索ボリューム中(500回〜1万回未満)
- ロングテールキーワード:検索ボリューム小(500回未満)
通常、ビッグキーワードの難易度は高く、ロングテールキーワードの難易度は低くなります。
キーワードの検索ボリュームは、Google広告の「キーワードプランナー」で調べるのが一般的です。
調べたいキーワードを入力すると、以下のように検索ボリュームが確認できます。
検索ボリュームと一緒に表示される「競合性」は、SEOではなく「リスティング広告」の競合性を表したものなので注意しましょう。
基準2.収益性の高さ
キーワードごとの「収益性の高さ」も難易度を左右します。
ユーザーが、商品やサービスの購入・契約を考えているときに検索するようなキーワードは、収益性が高いといえます。
収益性の高いキーワードでは、検索結果に広告が表示されることも多いです。
ご覧のように、「SEO 会社」というキーワードの検索結果では広告が多く並んでいます。
検索結果に広告が並ぶのは、お金を払ってでも上位表示したい企業が多いからです。
競争も激しく、難易度も高いといえるでしょう。
またYMYL領域の「ショッピング」に該当するという観点からも、難易度は高いです。
SEOでよく使われる「検索クエリの4分類」に当てはめると、「Buyクエリ」や「Doクエリ」がここに該当します(あくまでも傾向です)。
- Knowクエリ:あるトピックについて意味や内容知りたい、情報がほしい。
- Doクエリ:何かしらのアクションを起こしたい。
- Goクエリ:どこか特定の場所に行きたい(ウェブサイトも含む)。
- Buyクエリ:何か特定の商品やサービスを購入したい。
このような検索意図によるキーワード分類について、さらに詳しく知りたい方は、ぜひこちらの記事をご確認ください。
SEOで重要な検索意図とは?正確に把握してコンテンツに活かす方法
基準3.競合サイトの強さ
キーワード難易度にダイレクトに影響するのが、「上位の競合サイトの強さ」です。
実際に検索して、上位10位までがどのようなサイトなのかを見てみましょう。
上位サイトが強ければ難易度が高く、弱ければ難易度が低いということです。
たとえば、上位に並んでいるのが大手のECサイト(Amazonや楽天)や、業界で有名な企業のサイト、ポータルサイト(SUUMOやEPARKなど)、政府や公的機関のサイトなどの場合。
小規模のサイトが上位表示するのは難しいでしょう。
競合サイトが強い例
また「素晴らしいコンテンツだ」と思えるものばかり並んでいる場合にも、それらを上回らなければならないので、難易度は高いです。
「競合サイトの強さ」を詳しく分析する方法については、次の章で解説していますので、そのまま読み進めていただければと思います。
ここまでに3つの基準を紹介しましたが、成果から逆算したときに最も理想的なのは、
- 検索ボリュームがそこそこあるのに難易度が低いキーワード
- 収益性が高いのに難易度が低いキーワード
を見つけることです。
そのようなキーワードを見つけるには、次の章で紹介する「上位サイトの強さ」を詳しくチェックする必要があります。
上位サイトの強さを知るための4要素
ここからは、「上位サイトの強さ」を調べる方法をご紹介します。
以下の4つの要素を確認しておくことで、上位サイトの強さが判断できます。
- 要素1.コンテンツの質
- 要素2.被リンクの数
- 要素3.ドメインの強さ
- 要素4.サイトの規模
重要な順に並べていますので、時間に制約のある方は最初の項目から優先的にチェックしてみてください。
要素1.コンテンツの質
「コンテンツの質」は順位づけにおいて最も重要な要素といっても過言ではありません。
必ず上位に表示されているコンテンツの質をチェックしておきましょう。
「良質なコンテンツ」というのは、ユーザーの検索意図を満たし、再検索せずとも悩みが100%解決できるものです。
ユーザーの立場に立ってページを読んだときに、「素晴らしい記事だ。読んでよかった」と思えるものが上位に並んでいるのであれば、競合は強いといえるでしょう。
ポイントは、あなたが作成するコンテンツが上位サイトの質を上回れるかどうかです。
具体的に見るべきものとしては、
- 検索意図に対する答え(悩みがすぐに解決できるページか?)
- 網羅性(そのキーワード・悩みに関連する情報・答えを網羅的に扱っているか?)
- E-A-T(専門的な知識のある人間が書いているかどうか?信頼できる情報か?)
- 独自性(他のページにはない、「ここにしかない」独自の情報を提供しているか?)
などが挙げられます。
上位のコンテンツに目を通してみて、
「このページよりも良い情報を提供できそう!」「このページにはない独自の価値を提供できる」
と思えるなら、そのキーワードでの対策を検討するべきです。
要素2.被リンクの数
Googleはページを評価する際に、「被リンク」を重要視します。
被リンクとは、他サイトに設置された自サイトへのリンクのこと。
被リンクが多いページは、人気投票(=良いコンテンツであれば、第三者にたくさん紹介されるという考え方)で票を集めているページとしてGoogleから扱われます。
上位のページに被リンクが多く付いている場合は、競合が強いといえるでしょう。
ここでは、被リンク数をチェックできる2つのツールをご紹介します。
- 「hanasakigani(ハナサキガニ)」(無料)
「hanasakigani」は、登録をしなくても、無料で競合の被リンクをチェックできる便利なツールです。
調べたいキーワードを入力すると、「外部被リンク数」の欄に、被リンクの数が表示されます。
被リンク元がどれくらいがバラけているかを表す「被リンクドメイン数」も確認できますので、ぜひ活用してみてください。
- 「ahrefs(エイチレフス)」(有料)
有料ツール「ahrefs」は、SEOに本格的に取り組みたい方なら導入を検討すべき分析ツールです。
「Keywords Explorer」でチェックしたいキーワードを入力すると、「Backlinks」の欄で上位ページの被リンク数が確認できます。
要素3.ドメインの強さ
検索順位には、ページ単体の評価だけでなく、サイト全体の評価も影響します。
競合サイトのドメインの強さ(=サイト全体の権威性)もチェックしておきましょう。
ドメインの強さはツールで確認できますが、ツールによって「DA(ドメインオーソリティー)」や「DR(ドメインレーティング)」など、呼び方が異なります。
※「DA」や「DR」はあくまでも参考値です。Googleが公式にランキングに使用しているわけではありません。
「これくらいの数値なら強い」という絶対的な基準はないので、自サイトのドメインの強さと競合サイトのドメインの強さを比較して、競合の強さを判断しましょう。
ここでは、ドメインの強さをチェックできる2つのツールをご紹介します。
- 「MozBar(モズバー)」(無料)
「MozBar」は、Googleの拡張機能として無料提供されているツールです。
登録して拡張機能をオンにしていれば、以下のように検索結果画面上で「DA(ドメインオーソリティー)」を確認できます。
- 「ahrefs(エイチレフス)」(有料)
有料ツール「ahrefs」では、「DR(ドメインレーティング)」がドメインの強さに該当します。
要素4.サイトの規模
サイトの規模(=サイト内にどれくらいインデックスされたページがあるか)も競合サイトの強さを知るヒントになります。
ただし、単に大規模なサイトが強いというわけではなく、重要なのは「そのトピックに関連する記事がどれくらい充実しているか」ということです。
特定のトピックに関する記事が網羅されているサイトは、「専門性が高くユーザーにとって有益なサイト」とGoogleに判断されやすいです。
そのため、特にカテゴリー別のページ数をチェックしておくと良いでしょう。
競合のページ数は、無料ツール「SEOチェキ」で確認できます。
調べたい競合サイトのURLを入力すると、以下のように「インデックス数」が表示されるのでぜひ利用してみてください。
ここまでに紹介した4つの要素から総合的に、競合の強さを分析しましょう。
競合の強さがわかれば、対策キーワードでの上位表示しやすさが判断できます。
次の章では、SEOの初期段階に、いち早くサイトを上位表示させるためのヒントをお伝えします。
狙ったキーワードでいち早く上位表示させるためのコツ
サイトを1から作り上げ、SEOで上位をとるには、やはりそれなりの時間がかかります。
前提として、SEOは中長期的に成果を積み上げていくものと認識しておきましょう。
とはいえ、できれば成果が出るまでの時間を短縮したいですよね。
上位表示できるかは、キーワード次第です。
ここでは、いち早く上位表示させるためのキーワード選びのコツを2つご紹介します。
- コツ1.ロングテールキーワードを狙う
- コツ2.特定のテーマにフォーカスする
コツ1.ロングテールキーワードを狙う
SEOの初期段階には、ロングテールキーワードから狙いましょう。
ロングテールキーワードは、検索ボリュームが比較的小さく(500以下)、一般的には3語〜4語で構成される検索キーワードを指します。
たとえば、
- 「SEO 大文字 小文字」(Vol.40)
- 「歯医者 クリーニング 痛い」(Vol.320)
などですね。
理由はすでに説明したとおり、競合性が低く、上位表示しやすいためです。
ロングテールキーワードは、ユーザーの悩みが明確なので、他にも
- コンバージョンに至りやすい
- コンテンツが作成しやすい
などのメリットがあり、SEOの初期段階でも成果につながりやすいです。
ただし、ロングテールキーワードのなかでも難易度の高低があるので、この記事で紹介した方法でチェックするようにしてください。
ロングテールキーワードの具体的な選び方については、下記の記事をご参照ください。
【実践的】ロングテールキーワードの選び方|おすすめのツールも紹介
コツ2.特定のテーマにフォーカスする
まずは特定のテーマのキーワードに絞って対策しましょう。
Googleは専門性を高く評価するためです。
たとえば、以下のようなキーワードで順番に対策をすると、同じ「Webマーケティング」のくくりとはいえ、テーマがバラバラなので専門性が薄れてしまいます。
- 「Webマーケティング 方法」→ 「Twitter アクセス」→「SEO E-A-T」
ではこれが、以下のようなキーワードだとどうでしょうか?
- 「Twitter アクセス 数」→「Twitter アクセス 時間帯」→「Twittre アクセス 分析」
たった3記事でも、「Twitterのアクセス」に関する専門性が強くなりますよね。
そのため、早い段階で上位が狙えるわけです。
まずは特定の分野のに特化したキーワードで対策しましょう。
【まとめ】難易度の低いキーワードを狙って上位を獲得しよう
難易度の高いキーワードばかり狙っていても、SEOで成果が出るまでには相当の時間がかかってしまいます。
キーワード選定では、
- 検索ボリューム
- 収益性の高さ
- 競合サイトの強さ
をしっかりと確認し、難易度を見極めてから対策をおこなうようにしましょう。
とはいえ、順位づけされるコンテンツが低品質なものでは、順位はいつまでたっても上がりません。
良質なコンテンツを提供することが上位表示の前提条件です。
検索意図を捉えた良質なコンテンツの作成を心がけましょう。
良質なコンテンツの作り方は、下記の記事でも解説していますので、ぜひ参考にしてください。
【これで解決】コンテンツSEOとは?検索上位を狙える記事作成のノウハウを大公開。Googleの評価基準も解説
なお、SEOでは他にも、内部対策や外部対策など、さまざまな施策を並行しておこない、サイト全体の評価を高めていく必要があります。
そのため、リソースやノウハウが十分にない状態で対策をしても、なかなか成果が見えません。
そのような方は、SEOのプロである代理店に相談・依頼してみることをおすすめします。
弊社エクスコアでも、お客様のSEO対策を支援していますので、お気軽にご相談ください。
株式会社エクスコアのコンテンツディレクター・ライター。
1996年生まれ。大学で言語学専攻を卒業したのち、エクスコアに入社。2020年からオウンドメディア「Webma」の運営に従事し、コンテンツ制作・編集・SEO業務に携わる。累計100記事以上を執筆し、PV数・CV数400%超成長に貢献。