Pinterest広告とは？概要やアカウント構造をわかりやすく解説

世界中で多くの利用者がいる人気サービス「Pinterest（ピンタレスト）」が、今年6月より日本でも広告事業を開始しました。

ですが広告の構造や広告の表示形式など、どのような広告が展開されるのかわからない方も多いのではないでしょうか？

今回の記事では「Pinterest広告とは何か」をテーマに、広告初心者でもわかりやすく内容を解説していきます。

今回ご紹介する記事の内容は以下のとおりです。

記事を最後まで読んでいただくことで、Pinterest広告の基礎的な内容を理解できます。

今現在、Pinterest広告に興味をお持ちの経営者や広報担当者、Webマーケティングを勉強中の方はぜひご覧ください。

そもそもPinterest（ピンタレスト）とは何か？

Pinterest（ピンタレスト）とは、インターネット上やWebサイトなどにある画像や動画を集めて、ユーザーが気に入ったものをブックマークできるサービスです。

ユーザーが気に入った画像や動画は「ピンを保存する」と呼ばれるボタンで保存でき、今後の生活や仕事のアイデアとして見返せます。

たとえば、夏服のコーディネートに悩んだ際に検索窓で検索すれば、さまざまな夏服のコーディネートに関する画像が出てきます。

検索したなかで気に入った画像があればすぐに保存でき、今後の参考にすることが可能です。

Pinterestを利用するユーザーは常にアイデアを探し、「行動」につなげる傾向があります。

行動とは、アクションの実行や商品購入を指します。

前述の夏服の例でいえば、参考として保存した夏服コーディネートの画像を見返し、実際に自分でも夏服をコーディネートするといった感じです。

ユーザーは今後の生活や仕事に活かせるアイデアを探しているため、企業はうまく運用すれば商品購入といったコンバージョンにつながりやすくなります。

当社もPinterestアカウントを2021年5月に開設し、動画やデザインといった内容を投稿しております。

気になる方は、以下のリンクからご覧ください。

Pinterestはどの世代に使われている？

PinterestはZ世代やミレニアル世代の世代に多く使用されています。

世代の年齢に明確な定義はありませんが、一般的にZ世代は現在の10代前半〜25歳、ミレ二アル世代は25〜40歳ほどとされています。

株式会社ヴァリューズが2019年12月〜2021年11月におこなった調査では、特に20代と40代の利用者がそれぞれ24.0％と多い結果となりました。

画像引用：ピンタレストのユーザー数や属性、興味関心は？媒体資料をWeb行動ログデータで作ってみた | ［マナミナ］まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン

ですが、画像を見ると若い世代だけではなく50〜60代のユーザーも利用されていることがわかります。

若年層だけに限らず、広い世代の方にも浸透していると考えても良いでしょう。

Pinterestの利用者数は？

PinterestのMAU（月間利用者数）は以下のとおりです。

日本の総人口が1億2544万人、Pinterestをよく活用しているZ世代とミレニアル世代は、およそ4023万人（2022年1月1日時点）です。

Z世代とミレニアル世代の20％以上の方が、Pinterestを利用している計算になります。

※Z世代とミレニアル世代の人数は、Webサービスを利用するであろう15〜44歳までの男女を対象に当社スタッフが計算した数値になります。

参考：コロナ禍に「Pinterest」が急成長した理由–前年比で利用者1.6倍、料理レシピ探しにも – CNET Japan

参考：ひらめきを行動につなげる「Pinterest アド」、登場 | Pinterest Business

参考：人口推計　2022年（令和４年）１月報

Pinterestでよく検索されている内容は？

2022年1月25日刊行の定期誌『MarkeZine』73号にて、Pinterestのカントリーマネージャーである成田敬（なりた・けい）氏は、以下のジャンルはPinterest内でも人気であると発表しました。

また株式会社ヴァリューズの調査でもコスメや料理、ファッション、ヘアケア、インテリアといったカテゴリが人気であると発表しています。

ユーザーは、日常的に使えるアイデアを探していることがわかります。

画像引用：ピンタレストのユーザー数や属性、興味関心は？媒体資料をWeb行動ログデータで作ってみた | ［マナミナ］まなべるみんなのデータマーケティング・マガジン

参考：広告もアイデアに。Pinterestが“ユーザー軸”で見据える、次の一手 (1/3)：MarkeZine（マーケジン）

Pinterest広告とは？

Pinterest広告とは、Pinterest上に掲載できる運用型広告を指します。

日本では、2022年6月1日に広告運用が可能になりました。

2022年6月10日現在、日本を含む31ヵ国の国で広告が利用できます。

日本では、PinterestとECサイトプラットフォームのShopify（ショッピファイ）とのパートナーシップが開始されました。

Shopifyで販売している方は、Pinterest広告や自然検索を通じてユーザーをECサイトに誘導できます。

また日本国内だけではなく、全世界のPinterestユーザーに自社商品を紹介できる大きなメリットがあります。

Pinterest広告の表示形式

Pinterest広告には7種類の表示形式があります。

以下の表に概要をまとめましたので、ぜひ参考にご覧ください。

Pinterest広告の表示形式
表示形式	内容
画像	概要	1つの広告につき1枚の画像のみ使用可能
	ファイルタイプ	PNG または JPEG
	文字数制限	タイトル 100文字まで入力可能（前半30文字がユーザーのフィードに表示） 説明文 最大500文字
カルーセル	概要	2〜5つの素材を広告に表示させられる 使用される素材はユーザーがスワイプして確認可能
	ファイルタイプ	PNG または JPEG
	文字数制限	タイトル 100文字まで入力可能（前半30文字がユーザーのフィードに表示） 説明文 最大500文字
動画	概要	通常サイズの動画を広告として利用可能
	ファイルタイプ	.mp4、.movまたは .m4v
	エンコード	H.264 または H.265
	動画の長さ	4秒〜15分
	文字数制限	タイトル 100文字まで入力可能（前半30文字がユーザーのフィードに表示） 説明文 最大500文字
ワイド動画	概要	ユーザーのモバイル画面全体に流せる動画広告
	ファイルタイプ	.mp4、.movまたは .m4v
	エンコード	H.264 または H.265
	動画の長さ	4秒〜15分
	文字数制限	タイトル 100文字まで入力可能（前半30文字がユーザーのフィードに表示） 説明文 最大500文字
コレクション	概要	モバイルデバイスのフィードにて、画像3枚とその上にあるメイン画像を表示させる広告
	ファイルタイプ	PNG または JPEG
	広告素材の数	1件〜最大24件 ※推奨3件
アイデアピン	概要	複数の動画や画像・リスト・カスタムテキストを組み合わせて1件のピンとして表示
	ファイルタイプ	画像 .BMP、.JPEG、.TIFF、.WEBP 動画 .MP4、.M4V。.MOVファイルは iOS と Android のみで利用可能
	文字数制限	タイトル 100文字まで ページ上 最大250文字
ショッピング	概要	ユーザーがPinterest内で見つけた商品を購入に結びつける広告

参考：プロダクト仕様を確認する | ビジネス向け Pinterest ヘルプ

Pinterest広告のアカウント構造

Pinterest広告のアカウントは大きく3つに分類されます。

それぞれ、どのような役割を持つのか確認していきましょう。

キャンペーン

キャンペーンとは、広告運用する際に一番最初に作る広告の枠組みで、なかに複数の広告グループを作れます。

キャンペーンは、以下の内容を設定できます。

キャンペーンの目的とは、Pinterest広告で得たい成果です。

1つのキャンペーンに対し、1つ目的を設定できます。

キャンペーンの目的によってターゲティングや入札、利用できるフォーマットが変わるため、適当に設定しないようにしましょう。

設定できるキャンペーンの目的は、以下の5つです。

自社が得たい成果を選択して、成果向上につなげましょう。

参考：キャンペーンの目的を選択する | ビジネス向け Pinterest ヘルプ

広告グループ

広告グループはキャンペーンのなかに作ります。

1つのキャンペーンに対し、複数の広告グループを作成することが可能です。

広告グループは、以下の内容を設定できます。

上記の設定は、広告グループ内に作られた広告に適用されます。

広告

広告は、Pinterestを利用するユーザーに表示される広告です。

広告グループのなかに複数の広告を作れます。

Pinterestアドマネージャーと呼ばれるキャンペーンの管理や計測ができるツールで、広告から成果が出ているかの確認が可能です。

Pinterest広告のターゲティング

Pinterest広告では、あなたのサービスに興味を持ちそうなユーザーに絞って広告を表示させられるターゲティング機能があります。

さまざまなユーザーの条件を設定することで、最適なターゲティングを設定できます。

以下は、ターゲティングの際に利用できるオプションです。

利用すれば詳細なターゲティングを設定できます。

ターゲティングの種類
ターゲティングオプション	概要
オーディエンス	自社サイトに訪問した過去があるユーザーや、Pinterest上で自社のコンテンツにアクションしたことがあるユーザーに対して、オーディエンスを作成できる。
アクトアライクオーディエンス	既存のオーディエンスと行動が似ているユーザーに対してアプローチできる。
インタレスト	ユーザーの興味がある内容をもとに、広告を表示させられる。
キーワード	Pinterest内で検索するキーワードやフレーズを指定して設定、または除外できる。
属性	性別 年齢 場所 言語 デバイス 上記を選択して、オーディエンスを絞り込めます。
プレースメント	Pinterestで広告表示させたい場所を、ホームフィード、検索結果、関連するピンから選択できます。 ※注意 広告表示する機会を増やすには、すべてのプレースメントを選択することがおすすめです。
拡張	設定で選択したのと似ているインタレストやキーワードを検索しているユーザーも、自動的にターゲットの対象にできます。

参考：ターゲティングオプションを確認・選択する | ビジネス向け Pinterest ヘルプ

Pinterest広告の支払いの仕組み

Pinterest広告費用には、請求のタイミングが2種類あります。

お支払い基準額とは、広告の利用料金が基準に達すると、その日の終わりに請求すると定められた金額です。

初めて広告を利用する場合、お支払い基準額は低めの＄50（日本円で6,728円ほど ※2022年6月10日時点）に設定されています。

そのため広告を始めたばかりであれば、利用料金が＄50に達すると当日中に利用料金の累計が請求されます。

お支払い基準額に達しなかった場合は、翌月1日の請求です。

参考：請求の仕組み | ビジネス向け Pinterest ヘルプ

【まとめ】Pinterest広告の基礎を理解して今後の広報活動に役立てよう

今回はPinterest広告の基礎内容について解説しました。

Pinterest広告とは、Pinterest内で表示できる運用型広告です。

Pinterestを活用しているユーザーはアクションに結びつきやすい傾向があるため、広告を出稿すれば商品購入といったコンバージョンにつながる可能性があります。

弊社ではPinterestオーガニック運用の取り組みもおこなっており、フォロワー数 2,944人、1 か月あたりの表示回数 188.8 万（20022年6月14日時点）と多くの方に支持いただいております。

もしPinterest広告やアカウントの運用でお困りでしたら、お気軽にご相談ください。