「ロングテールキーワードの適切な選び方や見つけ方が知りたい」
「ロングテールキーワードで検索上位にランクインしたい」
このようにお考えではありませんか?
競合性が低く、上位を獲得しやすいロングテールキーワードは、中小企業や個人ブロガーがSEOを成功させる上で重要な役割を持ちます。
しかし、いざ対策するキーワードを選ぶとなると、具体的な方法がわからず苦戦している方も多いでしょう。
そこでこの記事では、実際にSEOの現場で使われているロングテールキーワードの選定手順やツールをまとめました。
SEOではキーワード選びが勝負を決めると言っても過言ではありません。
「サイト・ブログのSEOで成果を出したい」とお考えの方は、キーワード選定の際にぜひこの記事を参考にしてください。
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目次
そもそもロングテールキーワードとは
ロングテールキーワードとは、検索ボリューム(=検索回数)の小さい「複合キーワード」のこと。
あくまでも一般的な目安ですが、3語〜4語で構成されており、月間の検索回数が500(あるいは1000)回未満の検索キーワードを指します。
キーワードの例 | |
ビッグキーワード | 「広告」(検索Vol. 49500) |
ミドルキーワード | 「広告 種類」(検索Vol. 1600) |
ロングテールキーワード | 「広告 種類 Web」(検索Vol.110) |
ロングテールキーワードは、ビッグキーワードやミドルキーワードと比べ、
- 競合性が低く、上位表示されやすい
- 検索意図が明確なため、コンバージョン(成約)につながりやすい
などの特徴があります。
特にSEOに取り組み始めた初期段階に効果的な対策キーワードです。
ロングテールキーワードの概要や、ロングテールキーワードを狙うべき理由について詳しく知りたい方は、この先を読む前にまずは下記の記事をお読みください。
ロングテールキーワードとは?基礎知識やメリット・デメリットを解説
ロングテールキーワードの選び方
ここからはロングテールキーワードの選び方を見ていきましょう。
以下の5つの手順でロングテールキーワードを選定できます。
- ステップ1.軸(ビッグキーワード)を決める
- ステップ2.ミドルキーワードを集める
- ステップ3.ロングテールキーワードの候補を集める
- ステップ4.検索意図に応じてグルーピングする
- ステップ5.優先度の高いキーワードを選ぶ
それぞれ詳しく解説します。
ステップ1.軸キーワード(ビッグキーワード)を決める
ロングテールキーワードは通常、1つのビッグキーワードといくつかの関連するキーワードの掛け合わせで構成されています。
そのためキーワード選定の最初のステップは、軸キーワード(=ビッグキーワード:月間の検索回数が1万回以上の1語キーワード)を決めることです。
軸キーワードには、あなたのビジネスと関連性が高く、サイトのメインテーマの一つ(カテゴリー)として扱いたいものを選びましょう。
たとえば、インターネット上でコーヒーを販売する会社なら、軸キーワードとして「コーヒー」が考えられますね。
軸キーワードの例 | 検索ボリューム(月間検索回数) |
コーヒー | 550,000 |
Webマーケティングの情報発信をする当サイト「Webma」では、「SEO」や「リスティング広告」などが軸キーワードとして設定されています。
ロングテールキーワードのみならず、SEOにおけるキーワード選定はこの「軸キーワード」が出発点になります。
まずは自社の強みや注力したいテーマ、サイトのミッション(誰のどのような悩みを解決するメディアなのか)などを考慮して、軸キーワードを決めてください。
ステップ2.ミドルキーワードを集める
次に、複合キーワード(=ミドルキーワード)を集めましょう。
ステップ1で決めたビッグキーワードを、サジェスト・関連キーワードツールに入力すれば、簡単に候補を抽出できます
※具体的なツールやその使用方法については、この記事の後半部分で解説しています。
こちらの画像は「コーヒー」というキーワードに関連するミドルキーワードの一例です。
すでにこの時点で3語以上のキーワードや、検索回数の少ないキーワードが含まれている場合は、それをロングテールキーワードの候補にしてもOKです。
ロングテールキーワードに該当するかどうかをチェックするためにも、各キーワードの検索ボリュームもチェックしておきましょう(Googleキーワードプランナーを使用します)。
ステップ3.ロングテールキーワードの候補を集める
ステップ2で集まったミドルキーワードを起点に、ロングテールキーワードを集めましょう。
下記の画像は「コーヒー 粉」というミドルキーワードから拡張したロングテールキーワードの一例です。
この作業にもツールを活用します(詳細は記事の後半で解説しています)。
もちろん、ツールを使用せずにユーザーが関連して検索しそうなキーワードを自力でイメージするのも一つの方法です。
ステップ4.検索意図に応じてキーワードをグルーピングする
ロングテールキーワードの候補が集まったら、検索意図に応じてグルーピングします。
具体的には、ロングテールキーワードそれぞれの検索意図を書き出していき、検索意図が被っているキーワードは一つ(検索ボリュームが大きいほう)にまとめます。
この作業をおこなうのは、検索意図が同じキーワードに対して複数ページが存在すると、SEO的にマイナスだからです。
たとえば、以下のキーワード。
- 「コーヒー 粉 人気」(検索Vol. 110)
- 「コーヒー 粉 ランキング」(検索Vol. 170)
使用されている単語は異なりますが、どちらの検索ユーザーも「評価の高い粉タイプのコーヒーが知りたい(欲しい)」という意図を持っています。
そのため、作成するページは一つ(「コーヒー 粉 ランキング」)で十分です。
同じ検索意図のキーワードで対策すると、必然的にページの内容が似てしまいます。
その結果、重複コンテンツとしてペナルティを受けたり、カニバリ(共食い)を起こして評価が下がるリスクがあります。
検索意図を正確に判断する方法については、下記の記事で解説していますので、ぜひご参照ください。
ステップ5.優先度の高いキーワードを選ぶ
最後に、キーワードを取捨選択し、対策の優先順位をつけていきましょう。
SEOでは、「競合性が低く成果が出やすいキーワード」から順に対策するのがセオリーです。
以下の4つのポイントから総合的に判断してキーワードを選びましょう。
- 検索ボリューム
需要の大きさ。ロングテールキーワードの場合、10〜500を目安に選びます。検索ボリュームが0のキーワードは、誰にも検索されない恐れがあるため注意が必要です。 - 競合の強さ
「競合が弱い=上位表示しやすい」ということ。上位10位のサイトをチェックして、競合を上回れるかどうか判断します。権威性の高さ(業界内で有名な企業やサイトか?)・コンテンツの質・保有ページ数などをチェックしましょう。ツールが使用できるなら、ドメインパワーや被リンク数も参照します。 - コンバージョン(CV)へのつながりやすさ
自社の商品やサービスと関連性の高いキーワードかどうか、ユーザーにアクションを起こしたい意図があるかどうかを見ます。ただし、CVにつながりやすいキーワードは競合性も高い傾向があります。 - 自サイトのミッションや提供できる価値
自サイトのミッション(=「誰のどのような悩みを解決するのか」)を達成できるかどうか、自分たち独自の価値をユーザーに提供できるかどうかを判断します。
よく検索ボリュームだけでキーワードを選んでしまうケースがありますが、1つの基準のみで判断するのは避けましょう。
たとえば、検索ボリュームが「30」程度でも上位の競合サイトが強いこともあります。
それはつまり「上位表示の難易度が高いのに、頑張って上位表示してもアクセスが見込めない」キーワードです。
また、いくら競合が弱くて上位表示しやすくても、CVから遠すぎるキーワード(たとえば、コーヒー専門店なのに「コーヒーの木 ダイソー」など)から対策するのは賢いとはいえません。
反対に、検索ボリュームが基準より大きくても、競合が弱く上位表示しやすいのであれば、優先的に対策すべきです。
このように複数の基準から総合的に判断して、自サイトにとって最適なキーワードを選びましょう。
では、次の章でロングテールキーワードの抽出に使用できるツールや具体的な方法をご紹介します。
ロングテールキーワードを収集する方法・ツール
ここからはロングテールキーワードを収集する方法・ツールをお伝えします。
今回ご紹介するのは、実際に弊社でも活用している以下の7つの方法です。
- 方法1.Google検索
- 方法2.サジェスト・関連キーワードツール(ラッコキーワード)
- 方法3.SEOキーワードツール(マニュオン)
- 方法3.Googleキーワードプランナー
- 方法4.Ahrefs(有料)
- 方法5.Q&Aサイトから拾う
- 方法6.Googleトレンド
一つずつ解説します。
方法1.Google検索
ロングテールキーワードを見つけるためのもっとも簡単な方法は、Google検索を利用することです。
ミドルキーワードを検索窓に入力し、スペースを入れると、以下の画像のように3語以上の「サジェストキーワード」が表示されます。
サジェストキーワードは、過去の検索データをもとにユーザーに表示される検索候補です。
スペースのあとに、五十音やアルファベットを入力すると、さらに絞り込んだキーワード候補も表示できます。
また実際に検索を実行すると、検索結果下部には「関連キーワード」も表示されます(画像は「コーヒー 粉」の関連キーワードです)。
このようなサジェスト・関連キーワードは、ユーザーが一緒に検索する可能性の高いキーワードです。
したがって、一定の需要があるロングテールキーワード候補として捉えることができます。
簡易的な方法ではありますが、Google検索をおこなうだけでも、ロングテールキーワードをある程度抽出することは可能です。
方法2.サジェスト・関連キーワードツール(ラッコキーワード)
無料ツール「ラッコキーワード」を使えば、サジェスト・関連キーワードを一括で取得できます。
ラッコキーワードでロングテールキーワードを集める具体的な手順は以下のとおりです。
1.「ラッコキーワード」の検索窓にキーワードを入力。
2.検索を実行すると、サジェスト・関連キーワードの候補が表示されます。
3.画面右上の【全キーワードコピー(重複除去)】をクリック。スプレッドシートなどに貼り付けると、キーワード候補のリストが作成できます。
ただし、ラッコキーワードだけでは拾えないキーワードもあることを覚えておきましょう。
方法3.SEOキーワードツール(マニュオン)
「SEOキーワードツール」もロングテールキーワードの収集に役立ちます。
サジェストキーワード・関連キーワードを取得できる無料ツールです。
ラッコキーワードとは違い、検索ボリュームまで同時に確認できます(Google公式の数値ではないのであくまでも参考までにしてください)。
使用手順は以下のとおりです。
1.「SEOキーワードツール」の検索窓にキーワードを入力。
2.検索を実行すると、「サジェストキーワード」や「LSI」、「PAA」が表示されます。
このツールでは検索結果に表示される「PAA(People Also Ask・他の人はこちらも質問)」の項目も抽出してくれます。
PAA内容から推測してキーワードを広げることも可能でしょう。
方法4.Googleキーワードプランナー
Googleキーワードプランナーは、「Google広告」の機能の一つ。
無料で新しいキーワードの調査や、検索ボリュームのチェックが可能です。
広告を掲載していない場合には、検索ボリュームは「1000〜1万」など幅のある数値でしか表示されませんが、それでも十分活用可能なツールです。
ロングテールキーワードを新しく見つけたいときには、【新しいキーワードを見つける】という機能を使用しましょう。
手順は以下のとおりです。
1.Google広告の「ツールと設定」から「キーワードプランナー」を開き、【新しいキーワードを見つける】をクリック。
2.ミドルキーワードを入力して【結果を表示】をクリック。
3.関連するロングテールキーワードと検索ボリュームの一覧が表示されます。キーワードの一覧を取得したい場合、右上の矢印をクリックし、CSVかスプレッドシートを選択しましょう。
新しいロングテールキーワードの収集は、このような手順でおこないます。
もし、すでに収集したキーワードの検索ボリュームを調査したいのであれば、【検索のボリュームと予測のデータを確認する】という機能を使用しましょう。
チェックしたいキーワードをすべて入力すれば、検索ボリュームが閲覧できます。
方法5.Ahrefs(有料ツール)
有料の「Ahrefs(エイチレフス)」は、キーワードの調査に優れたSEO分析ツールです。
キーワードのリサーチのみならず、サイトの被リンク獲得状況や競合サイトの分析にも活用できます。
Ahrefsを導入している方は、以下の手順でロングテールキーワード候補を確認してみましょう。
1.Ahrefsの「Keywords Explorer」機能を使用します。検索窓にミドルキーワードを入力して実行。
2.【Terms Match】の下部、【View all】を選択。
3.ロングテールキーワードの候補一覧と検索ボリュームが表示されます。【Volume】や【Word Count】で検索ボリュームや単語数の条件を指定することも可能です。
Ahrefsでは、各キーワードの競合の強さも確認できます。
方法6.Q&Aサイトから拾う
「Yahoo!知恵袋」をはじめとするQ&Aサイトから、自力でロングテールキーワードを拾うのも一つの方法です。
ツールを使用した方法と比べると若干手間がかかりますが、競合が思いつかないようなキーワードを集めたいなら、この方法がおすすめ。
というのも、Q&Aサイトや掲示板の質問には、ユーザーの生の声が反映されており、当事者でない私たちにはイメージできない言葉で悩みが説明されていることも多いからです。
SEOの本質はユーザーの悩みを解決してあげることです。
ツールだけでなく実在するユーザーの具体的状況や悩みを明確にイメージして、キーワードのアイディアにつなげましょう。
方法7.Googleトレンド
「Googleトレンド」は、特定の期間内(直近)にどのようなキーワードが頻繁に検索されているかをチェックできる無料ツールです。
検索需要が高まっているトレンドキーワードを知ることができます。
調べたいテーマのキーワードを入力すると、検索数が増加している「関連トピック」や「関連キーワード」のリストが表示されます(画像は「コーヒー 」というキーワードでの結果です)。
期間は、過去1時間・過去4時間・過去1日・過去30日など、自身で設定可能です。
競合性が低いトレンドキーワードをいち早く見つけて対策できれば、大きなアクセスを獲得できるケースもあります。
さて、ここまでの内容からロングテールキーワードを見つける方法や選び方が把握できたのではないでしょうか?
しかし、ロングテールキーワードでは一度に大きなアクセスは獲得できないため、それだけで集客を成功させるのは難しいでしょう。
つまり、SEOを成功させるにはミドルキーワードやビッグキーワードも含めた全体的な戦略が必要です。
次の章では、SEOでページを増やしていく際の考え方についてお伝えします。
ロングテールキーワードを利用してSEOを成功させるための考え方
SEOを成功させるには、「ロングテールキーワードで土台を作る → 次にミドルキーワードで上位を狙う → 最終的にはビッグキーワードで上位を狙う」という考え方が必要です。
以下のようなピラミッドで考えるとわかりやすいですね。
たとえばサイト内で、
- 「コーヒー 粉 人気」(検索Vol. 110)
- 「コーヒー 粉 保存方法」(検索Vol. 320)
- 「コーヒー 粉 分量」(検索Vol. 110)
- 「コーヒー 粉 コスパ」(検索Vol. 90)
- 「コーヒー 粉 スーパー」(検索Vol. 70)
など、まずは特定のトピックに関連するロングテールキーワードでの上位表示を狙います。
このようにしてある程度土台ができたら、次は
- 「コーヒー 粉」(検索Vol. 5400)
というミドルキーワードでの上位表示を狙うイメージです。
ミドルキーワードでも同様に、「コーヒー 粉」「コーヒー 水出し」「コーヒー 効果」など、対策ページを増やしてから、「コーヒー」というビッグキーワードを狙います。
Googleはサイト全体、あるいはカテゴリーのトピックの網羅性も評価に入れています。
つまり、特定のトピックのページを増やすほど、関連するミドルキーワードやビッグキーワードでも上位表示されやすくなるのです。
ロングテールキーワードは、もちろん上位表示しやすくCVにもつながりやすいですが、そのページ単体では大きなアクセスは生みません。
そのため、サイトの立ち上げ期にはロングテールキーワードを狙い、徐々にミドルキーワードやビッグキーワードでの対策も増やしていくのがSEOで集客を成功させるポイントです。
なおページを増やしていく過程で、内部リンクを適切に設置しましょう。
内部リンクとは、自サイト内のページにジャンプするリンクのことです。
下層ページ(ロングテールキーワードやミドルキーワードの対策ページ)に、上層ページへのリンクを設置します。
そうすることで、検索エンジンは内部リンクが多く向けられた上層ページ(ミドル・ビッグキーワードの対策ページ)を、サイト内のより重要なページと認識してくれるのです。
当サイト「Webma」でも、下記の画像のように「リスティング広告 美容室」をテーマにした記事に、「リスティング広告」で上位を狙った記事への内部リンクを設置しています。
正しい内部リンクの設置方法は、下記の記事で解説していますので、あわせてご確認ください。
【内部リンクの教科書】SEO効果と最適化の5つのポイント -webma-
SEOを成功させるには、ただロングテールキーワードを狙うだけでなく、中長期的な戦略も必要です。
ミドル・ビッグキーワードもうまく活用しましょう。
【まとめ】キーワード選定は成果に直結する!適切なロングテールキーワードで対策しよう
いかがでしたか?
今回は、ロングテールキーワードの選び方をお伝えしました。
繰り返しになりますが、SEOにおいてキーワード選定はもっとも重要な作業の一つです。
この記事で紹介した5つのステップを参考に、ぜひ自サイトのキーワード選定をおこなってみてください。
- ステップ1.軸(ビッグキーワード)を決める
- ステップ2.ミドルキーワードを集める
- ステップ3.ロングテールキーワードの候補を集める
- ステップ4.検索意図に応じてグルーピングする
- ステップ5.優先度の高いキーワードを選ぶ
ただし、どんなに良いキーワードを選んでも、良質なコンテンツを作成できなければ、サイトを上位表示させることはできません。
下記の記事でコンテンツの作成手順についても解説していますので、ぜひご参照ください。
株式会社エクスコアのコンテンツディレクター・ライター。
1996年生まれ。大学で言語学専攻を卒業したのち、エクスコアに入社。2020年からオウンドメディア「Webma」の運営に従事し、コンテンツ制作・編集・SEO業務に携わる。累計100記事以上を執筆し、PV数・CV数400%超成長に貢献。