こんにちは!Webma 編集部の鈴木です。
今回は 2023年5月のSEO関連ニュースをご紹介します。
- Google、AIを統合した新たな検索エンジン「SGE」を発表。米国で試験提供開始
- コアウェブバイタル指標の「FID」、2024年3月から「INP」に置き換わる予定
- Google、ニュース検索で重要なランキングシステム「トピックオーソリティ」について解説
- コンテンツシンジケーションの canonical 対応が非推奨に
重要なポイントをまとめていますので、SEO担当者はご確認ください。
目次
Google、AIを統合した新たな検索エンジン「SGE」を発表。米国で試験提供開始
Googleは 5月10日(米国時間)に、生成AIを検索に組み込んだ「SGE」と呼ばれる新たな検索エンジンを発表しました。
公式アナウンス:How Google is improving Search with Generative AI
SGEは「Search Generative Experience(検索生成体験)」の略称です。
GoogleはSGEについて次のように説明しています。
検索の新しい生成 AI 機能により、検索にかかる作業がさらに減り、トピックをより早く理解し、新しい視点や洞察を発見し、作業をより簡単に実行できるようになります。
5月25日以降、ウェイトリストに登録していた米国ユーザーは順次利用可能になっています。
SEOのエキスパートである Barry Schwartz(バリー・シュワルツ)氏は、実際にモバイル端末で「SGE」を使用した様子を動画で共有しました。
Mobile user interface pic.twitter.com/cP3xeG6nYu
— Barry Schwartz (@rustybrick) May 25, 2023
検索結果上部に生成AIによる回答が表示。コンテクストも引き継げる
SGEでは、検索結果の最上部に生成AIによる回答が表示されます。
引用元:How Google is improving Search with Generative AI
画像は 「what’s better for a family with kids under 3 and a dog, bryce canyon or arches.(3 歳未満の子供と犬がいる家族にとって、ブライス キャニオン国立公園とアーチーズ国立公園ではどちらが良い?)」と入力した場合の回答です。
「SGE」の大きな特徴は、通常の検索とは異なりコンテクスト(文脈、前の質問内容)を引き継げることです。
ChatGPTやBingチャットと同様に連続して会話のようなやりとりができます。
以下のGIF画像のように「Ask a follow up」をクリックすると、前の質問を引き継いで質問を入力することが可能です。
引用元:How Google is improving Search with Generative AI
Googleは「SGE」のホワイトペーパーも公開しており、海外SEO情報ブログの鈴木謙一氏がTwitterで和訳版を公開しているので、ぜひこちらも確認してみてください。
コアウェブバイタル指標の「FID」、2024年3月から「INP」に置き換わる予定
Googleはコアウェブバイタルの指標の1つである「FID(First Input Delay)」を「INP(Interaction to Next Paint)」に置き換えると発表しました。
公式アナウンス:INP を Core Web Vitals に導入 | Google 検索セントラル ブログ
実施予定は、2024年3月です。
変更の理由は「INP」のほうが応答性の指標としてより良いとGoogleが判断したためです。
- LCP:読み込み速度を測る指標
- FID:インタラクティブ性を測る指標 → INP(2024年3月〜)
- CLS:視覚的安定性を測る指標
「INP」はFIDと同様に「応答性」を表す指標で、ユーザーの操作に対して視覚的な反応が発生するまでの時間を示します。
両者の違いは、FIDが「最初の入力に対する入力遅延」を計測するのに対し、INPは「ページの読み込みから離脱までに発生する全範囲のインタラクション」を計測することです。
INPは 2022年5月から試験導入されており、今回の発表で本採用が決定しました。
2023年後半には、Search Console の Core Web Vitals レポートにも「INP」が追加される予定です。
まだ時間はありますが、Web担当者は今後INP指標も改善していくことをおすすめします。
以前ご紹介した「INP」に関する記事も参考にしてください。
Googleが新たなUX指標「INP」を試験導入。今後コアウェブバイタルに組み込まれる可能性あり〈2022年5月SEOニュース〉
Google、ニュース検索で重要なランキングシステム「トピックオーソリティ」について解説
Googleは「トピックオーソリティ(topic authority)」と呼ぶランキングシステムの解説ページを公開しました。
解説ページ:Understanding news topic authority | Google Search Central Blog
トピックオーソリティは新たに導入されたランキングシステムではなく、以前から使用されているシステムとのことですが、公表されるのは今回が初めてです。
トピックオーソリティは、主にニュース性の高いクエリや、ローカルニュースの検索で使用されるランキングシステムです。
特定のトピックに関して高い専門性や権威性を持つメディアのコンテンツが、一般的な報道に埋もれないようにすることを目的としています。
たとえば、ある地域で洪水があったとすると、その地域のニュースを定期的に取り上げているメディアのほうがトピックへの権威性が高いと判断され、上位表示されやすくなります。
解説ブログでは、トピックオーソリティを判断するシグナルとして以下の3つが挙げられていました。
引用元:Understanding news topic authority | Google Search Central Blog(Google翻訳で和訳)
上記のシグナルを中心に改善することで、上位表示できる可能性が高まります。
ローカルニュースサイトを運営されている方は、解説ページに目を通しておきましょう。
Understanding news topic authority | Google Search Central Blog
コンテンツシンジケーションの canonical 対応が非推奨に
Googleはコンテンツシンジケーション時の rel=”canonical” タグの使用を非推奨にしました。
Fix Canonicalization Issues | Google Search Central
※コンテンツシンジケーション = 自サイトのコンテンツを他のメディアやサイトでも配信すること。
これまでGoogleは、コンテンツシンジケーションの際に「重複コンテンツ」を回避する方法として rel=”canonical” タグの設置を推奨していました。
しかし現在、Googleは次のように記述しています。
シンジケーションコンテンツ
canonical link 要素は、シンジケーションパートナーによる重複を避けたい場合、推奨されません。なぜなら、ページが大きく異なることが多いからです。最も効果的な解決策は、パートナーがあなたのコンテンツのインデックスをブロックすることです。…
引用元:Fix Canonicalization Issues | Google Search Central(和訳は弊社による)
つまり、今後コンテンツを他サイトで配信する場合には「canonical」ではなく、「noindex」タグによる重複防止策が推奨されます。
配信先のパートナーサイトには、noindexタグの設置を依頼しましょう。
自サイト内のコンテンツ同士の重複を防ぎたい場合には、これまでどおり、canonicalタグを使用してまったく問題ありません。
最後に
2023年5月のSEOニュースまとめをお届けしました。
エクスコアでは、SEOコンサルティングサービスを提供しています。
何かSEOや集客でお困りのことがございましたら、お気軽にご相談ください。
弊社のSEOサービスに関する資料は以下のリンク先でご自由にダウンロードいただけます。
1988年生まれ。静岡県浜松市出身。
経営者の父親のもとで育ち、名古屋の大学へ進学。
新卒で東証一部上場の大手IT系企業に入社し、2年間広告営業職として従事。
その後、幼い頃から父親の背中を見て育ったため「自分もいずれ経営者になる」という想いが強く、創業メンバーの1人として、2013年4月にエクスコアを設立。
新規開拓のインサイドセールスで自社オリジナルプランの広告営業に従事し、年間約8,000万以上の売上を作り出す。
反響営業・ルート営業を経験した後に事業部を統括する立場に就き、20名以上の組織をマネジメント。5億以上の売上を作り出す。
並行してマーケティング部門を立ち上げ、Web広告・SEO対策・Web制作を基点としたサービスの創出・強化に注力する。
営業・マーケター・エンジニア・デザイナー・動画クリエイターなどの組織を統括。2020年4月取締役に就任し、採用業務全般にも従事。Web解析士/薬事法管理者資格取得。(2024年3月まで在籍)