こんにちは!
Webma編集部の垣谷です。
先日、株式会社リコー・株式会社BES・株式会社SATORIが共同開催の「1から学べるSNS集客とWebサイト活用の秘訣」に参加させていただきました。
こちらのセミナーは表題のとおり、「SNS集客」「Webサイト」のお話がメインです。
Webマーケティングから切り離すことができないSNSとWebサイト。
効果的なマーケティング施策に取り組めないまま、頭を抱えているマーケターの方も多いのではないでしょうか。
今回は本セミナーで語られた内容とそれに関する考察をお伝えいたします。
目次
セミナー構成
■セミナー全体
表題:「1から学べるSNS集客とWebサイト活用の秘訣」
講演企業:株式会社リコー・株式会社BES・SATORI株式会社
本セミナーは3社合同ということで、3部構成でした。
それぞれの講演の表題と講師は以下の通りです。
■第1部
表題:BtoBtoC企業必見!お金をかけずに効率的に集客するSNS活用法を学ぼう!
講師:株式会社BES 代表取締役 田中千晶 様
■第2部
表題:Web活用の新潮流!事業貢献するWebサイトとは?
講師:株式会社リコー デジタルビジネス事業本部 嘉藤田潔 様
■第3部
表題:問い合わせ&商談を発生させるためのサイト内施策の基礎〜Web経由の問い合わせを2ヶ月で2倍にした手法〜
講師:SATORI株式会社 マーケティング営業部リーダー 石坂 拓也様
各セミナーで学んだこと
今回、本セミナーに参加させていただき、学んだことは非常に多かったです。
どのセミナーも本質的な内容で、弊社の中でもぜひ活用させていただきたいことばかりだったのですが、今回は特に勉強になった3つを紹介させていただきます。
- 第1部:SNSの運用体制について
- 第2部:サービスサイトの重要性について
- 第3部:CVをあげるコンテンツ戦略について
各セミナーで学んだことについて、それぞれ解説させていただきます。
第1部で学んだこと「SNSの運用体制について」
第1部は株式会社BESの代表取締役 田中様が講演してくださりました。
BESはSNS運用のサポートなどをおこなわれており、一般企業はもちろん大手企業や著名人のSNS運用のサポートもおこなっていらっしゃいます。
そんなBESの講演でもっとも勉強になったことは、「SNSの運用体制」です。
SNSの運用というと、「社内で担当者を決めて、更新をおこなっていく」ということから個人に依存してしまうケースがほとんどかと思います。
しかし、BESでは「いつだれが担当になってもムラのない運用」ができる体制をとられているということでした。
このような運用体制を持つためには、4つのステップがあります。
- アカウントの運用目的を明確にする
- コンテンツカレンダーを作成する
- アクション表を作成する
- インサイト管理表を作成する
「アカウントの運用目的を明確にする」という点はともかく、2〜4の施策を取り組まれている企業は少ないのではないでしょうか。
それぞれ解説します。
コンテンツカレンダーを作成する
BESでは、投稿日や投稿内容などを記録するコンテンツカレンダーを作成してSNSを運用されています。
コンテンツカレンダーを作成することで、投稿スケジュールやコンテンツを記録し「いつどのようなコンテンツが投稿されたのか」を確認できるのです。
アクション表を作成する
また、BESではユーザーからのレスポンスや、レスポンスへの対応を記録するアクション表も作成されています。
たとえば、Twitterで自社アカウントにリプライがあった場合、リプライの内容や返信、返信した担当者などをアクション表に記録されています。
インサイト管理表を作成する
さらに、BESではインプレッションやエンゲージメントなどを記録するインサイト管理表も作成されています。
インサイトとは、インプレッションやエンゲージメントなど、投稿への反応を確認するツールです。
投稿への反応を確認しインサイト管理表に記録することで、反応がよい投稿と反応が悪い投稿の傾向を掴み、その原因を分析できるのです。
インサイトは各SNSに備え付けられているツールや、外部ツールで確認できます。
第1部:筆者の考察
SNSの更新は、投稿できるコンテンツのボリュームが制限されるせいか、軽視されている方も多いのではないでしょうか。
恥ずかしい話ですが、筆者も軽視していました。
そんななか参加させていただいたセミナーだったので、筆者の胸に深く刺さる内容でした。
弊社でもSNSアカウントを運用しており、インサイト表の作成して体制を整えている最中です。
そこで、本セミナーを機にSNS運用の体制をさらに強化していこうと考えています。
SNSでマーケティングを成功させたい企業は多くありますが、実際にマーケティングを成功させている企業は少ないです。
また、日々変わっていくユーザー行動に適応する必要があるため、今後のSNSマーケティングはさらに難しくなると予想されます。
そのため、SNS運用市場は今後さらに規模を拡大し、適切な運用ができる企業が勝ち残っていくのではないでしょうか。
これは、Webサービスに限った話ではなく、BtoC・BtoB・Web・実店舗などのカテゴリを超えて、あらゆるビジネスにおいて、同じことがいえるでしょう。
SNSが激化していく波に飲まれないよう、弊社もさらに精進してまいります。
第2部で学んだこと「サービスサイトの重要性について」
2部では株式会社リコーの嘉藤田様が講演してくださりました。
講演のメイントピックは「サービスサイト」です。
リコーというと、3Dプリンターやプロジェクターなどのオフィス用品を扱っていらっしゃるイメージが強かったのですが、本セミナーを受講させていただき、Web施策にもかなり注力されているという印象を受けました。
中でも勉強になったことは2つあります。
- サービスサイトは商材によって分ける
- サービスサイトは顧客・企業の双方向から見て必要
それぞれ解説します。
サービスサイトは商材によって分ける
もっとも衝撃的だったのは、リコーではサービスごとにサービスサイトを立ち上げていらっしゃるということです。
リコーはさまざまな商材を扱っていらっしゃいますが、BtoB・BtoCに関わらずあらゆる商材のサービスサイトを用意されています。
たとえば、3Dプリンターのサービスサイトや、PENTAXのサービスサイトなどです。
このように商材でサービスサイトを分けていらっしゃるのは、商材によってターゲットやペルソナが違うからです。
たしかに、商品開発の段階で設定しているターゲットやペルソナは、商材によってさまざまですよね。
サービスサイトは商材に依存するため、ターゲットやペルソナは商材と同じであることが望ましいです。
そんなこと当たり前だと思われる方もいらっしゃるでしょうが、自社サイトをあらためて見てみるといかがでしょう。
ターゲットやペルソナが一致していないコンテンツや、情報量が多すぎてユーザーが欲しい情報にたどりつけない状況にありませんか?
サービスごとにサイトを分けることで、ユーザーを混乱させずに求めている情報まで誘導できるため、ユーザーエクスペリエンスの観点からも、非常に有効な施策だと感じました。
サービスサイトは顧客・企業の双方向から見て必要
もう1つ非常に合理的な考えだなと勉強になったことは、「サービスサイトは顧客・企業の双方向から見て必要」だということです。
顧客視点から解説します。
顧客が情報収集をする際、比較検討段階で90%以上がサービスサイトやホームページを活用しているそうです。
つまり、多くの企業はサービスサイトやホームページで情報収集して、購入を検討しているとわかります。
次に企業視点から解説します。
人材不足が問題視されている昨今、企業が特に人材不足だと感じている職種は営業職だそうです。
営業職が不足しているということは、リソース的に商材を売ることが難しくなります。
そのため、Webから問合せをするユーザーに対して、営業をかけて営業効率を上げる必要があります。
つまり、営業のリソースが不足している企業ほど、サービスサイトを充実させてWebからの問合せを増やし、問合せてきた顧客に商材を購入してもらうことが重要なのです。
上記のとおり、顧客・企業の双方向から見たときに、もっとも合理的な解決策がサービスサイトだということがわかります。
第2部:筆者の考察
サービスサイトとコーポレートサイトを混同してしまっている企業や、サービスサイトにさまざまな商材を混同してしまっている企業は意外にも多いのではないでしょうか。
筆者はサービスサイトのライティングをおこなった経験もありますが、たしかにカテゴリの違う商材が取り扱われているケースは多いように思います。
もちろん予算やリソースなどさまざまな背景があるでしょうから、リコーのようにさまざまな商材においてサービスサイトを作ることは難しいかもしれません。
しかし、すでにサービスサイトを持っている企業や、これからサービスサイトを立ち上げる計画がある企業は、サービスサイトの内容を一度確認されてみてはいかがでしょうか。
また、ライターの観点から申し上げるとSEOを意識しすぎて、カテゴリの混同が起きているケースも非常に多いと感じています。
サービスサイトの集客は主にSEOですが、SEOを意識するあまり顧客思考のないページやコンテンツを作ってしまいサービスサイト内の導線が複雑になっているケースは珍しくありません。
本項でも紹介させていただいた通り、サービスサイトは顧客・企業双方向から必要です。
そのため、「SEOで上位表示したい」という企業思考だけでなく、顧客思考をもって取り組むことが今後も重要なのではないでしょうか。
第3部で学んだこと「CVをあげるコンテンツ戦略について」
第3部ではSATORI株式会社の石坂様が講演してくださりました。
SATORI株式会社はマーケティングオートメーションツール「SATORI」を展開されている企業です。
講演のメイントピックは「CV増加」です。
今回は特に勉強になった2つを紹介させていただきます。
- ユーザーの興味を知る
- ユーザーの興味によって適切なレコメンドをする
それぞれ解説します。
ユーザーの興味を知る
ユーザーの興味を知ることは重要だと思っていても、なかなか実現できないという方も多いでしょう。
SATORIではユーザーの興味をユーザー行動から抽出されています。
たとえば、ページ閲覧やメール開封などです。
「ページ閲覧したユーザー」と「メールを開封したユーザー」では、興味の度合いや内容が違います。
あるユーザーが料金ページを閲覧した場合は、サービスに興味を持っている可能性が高いです。
対して、メルマガページを閲覧しているユーザーは、メルマガに興味があると考えられます。
もちろん一概にはいえませんが、CVの確度をあげるためにユーザーの興味を知ることが重要なのです。
ユーザーの興味によって適切なレコメンドをする
次に重要だと感じたことは、ユーザーの興味によって適切なレコメンドをおこなうということです。
前述したユーザーの興味を知るだけでは、CVを改善することは難しいです。
ユーザーニーズは多岐に渡るため、それぞれのニーズに合わせたレコメンドをおこなうことが重要だと、石坂氏は言います。
SATORIのブログをみてみると、たしかに記事のカテゴリによって、ポップアップでレコメンドされる資料が異なります。
石坂氏によると、amazonが購入履歴や閲覧ページを分析して、商品をレコメンドするように、Webサイトでも同じようにすることが効果的だということです。
仕組みはシンプルですが、このような仕組みを導入することはもちろん、この仕組みに気づいている方は意外と少ないのではないでしょうか。
たしかにこの手法であれば、適切なタイミングで適切なレコメンドをおこなえて、CVが増加するのも納得がいきます。
まとめると、CVを改善するにはユーザー行動を分析し、レコメンドする資料や内容をユーザーごとに分け、適切なレコメンドをおこなうことが重要ということです。
第3部:筆者の考察
筆者はライターなのですが、「一般的なWebメディアではCVさせる資料やレコメンドは1パターンしか用意しない」というイメージを持ってしまっていました。
本講演であったようにCVさせる資料や、レコメンドを複数用意することは、たしかに有効であり、そうするべきだと非常に納得しました。
Webマーケティングでは、あらゆる数字を把握することができます。
その数字をどこまで把握してマーケティング施策に落とし込めるかは、今後さらに重要になってくるでしょう。
弊社でも複数の商材があるので、CVを改善する際には今回学んだことを提案して、CVを最大化できるように取り組みたいと思います。
まとめ
今回は株式会社BES・株式会社リコー・SATORI株式会社の3社合同セミナーのレポートでした。
どのセミナーも今ホットなトピックをわかりやすく、お話ししてくださりました。
全体像でみると、SNSからサービスサイトに集客して、CVをあげるという体系的な流れになっており、こちらのセミナーだけでWebマーケティングの1つの手法を学ぶことができました。
弊社もWebマーケティング会社として、お客様の問題を解決して利益を最大化できるよう、今後も努めていきます。
株式会社エクスコアに所属するライターです。
SEO・インタビュー・企画系とか色々書いています。
趣味は料理と食べ歩きです😋