「大文字・小文字で検索結果や順位が変わるの?」
と気になってはいませんか?
SEOに取り組んでいると、キーワードに関する疑問は次々に出てきますよね。
なかでも表記などの細かい部分への疑問は放置しがちです。
しかしSEOの施策はすべて「キーワード」を出発点としています。
競合サイトの分析からコンテンツのライティングまで、あらゆる工程に関わってくるため、たとえ細かくてもキーワードについての正確な知識が必要です。
そこでこの記事では、キーワードの表記によって検索結果・SEOにどのような影響があるのかを解説します。
- 大文字・小文字、半角・全角での検索結果の違い
- 表記で検索結果が変わるケース
- 表記が複数ある場合の対策キーワードの選び方
SEOに取り組んでいる方は、ぜひこの記事の内容を日頃の検索行動やキーワード選定に活かしてください。
提供中のSEOサービス
- 「SEOコンサルティング」>> SEO対策全般をお考えの方に
- 「内部施策代行」>> サイト内部を最適化したい方に
- 「外部施策代行」>> 被リンクを獲得したい方に
- 「記事制作代行」>> 記事制作を依頼したい方に
目次
大文字・小文字、半角・全角で検索結果は変わるのか?
結論からいうと、「ユーザーの検索意図が同じ」であれば大文字と小文字、半角と全角で検索結果は変わりません。
2019年に実施されたBERT(バート)アップデート以降、検索エンジンはキーワードの微妙なニュアンスや文脈を理解する能力が大幅に向上しました。
※BERTとは、人工知能(AI)を用いて人間の言語をコンピューターに理解させる技術のこと。
「Google」「google」のように表記が異なっていても、検索エンジンはユーザーの意図が同じであることを容易に理解できます。
Googleの公式ページでも、「検索のコツ」として以下の項目が紹介されています。
4.細かいことは気にしない
英語のスペル(綴り): 自動的にスペルチェックが行われるので、多少間違っていても正しいスペルで検索されます。
大文字小文字の区別: 「New York Times」と「new york times」では、検索結果は同じです。引用元:Google での検索のコツ
大文字・小文字の区別に敏感になる必要はないようですね。
大文字・小文字での検索結果
では、大文字と小文字で本当に検索結果が変わらないのか、実際に確認してみましょう。
「SEO」(大文字)と「seo」(小文字)でそれぞれ検索してみます。
ご覧のとおり、ヒット件数はどちらも「約 645,000,000 件」。
上位表示されるページにも違いは見られませんでした。
下記画像の赤枠が「SEO」(大文字)の検索結果、青枠が「seo」(小文字)の検索結果を示しています。
半角・全角での検索結果
では、半角と全角ではどうでしょうか?
「検索エンジン 種類」(半角スペース)と「検索エンジン 種類」(全角スペース)で検索してみます。
こちらも検索結果・ヒット件数ともに違いはありません。
スペースの半角・全角のみならず、数字の半角・全角(例:「7月ドラマ」「7月ドラマ」)でも結果は同じでした。
また「Googleキーワードプランナー」で2通りの表記を入力しても、表記は自動的に最適化され、一通りしか表示されません。
※キーワードプランナーでは、月間の検索ボリュームを確認できます。
このことから、大文字・小文字、半角・全角の区別は必要ないと言って良いでしょう。
ただし、表記によって検索結果が変わるキーワードもあるため注意が必要です。
次の章で解説しますので、ぜひご確認ください。
表記で検索結果が変わるケース
大文字・小文字とは異なり、キーワードの表記を区別すべきケースもあります。
ここでは表記により検索結果が変わる3つのケースをご紹介します。
- 語順
- 表記揺れ
- スペースの有無
一つずつ見ていきましょう。
検索結果が変わるケース1.
語順
いくつかの単語で構成される「複合キーワード」の場合、語順が前後すると検索結果が変わります。
たとえば、「SEO 外部対策」と「外部対策 SEO」では上位表示されるページもヒット件数も異なります。
元Google社員のBruce R. Miller氏は、2012年にQ&Aサイトに寄せられた「なぜ語順によって検索結果が変わるのか」という質問に対して、以下のように回答しています。
Googleは機械学習アルゴリズムを使用しており、検索ボックスに入力された語句の順序を多くのパラメータの1つとしています。このアルゴリズムは、検索ボックスに入力された単語の順序を多くのパラメータとし、ユーザーがその後にどのリンクをクリックしたかを調べて、文脈に沿ったマッピングを作成します。
引用元:Quora – Why/how does Google judge these differences when most humans would be unable to any great degree?
※Google翻訳で翻訳した内容を掲載しています。
つまり、語順によってユーザーがクリックするページが変わるため、それに合わせて検索結果も調整されているということです。
検索結果が変わるケース2.
表記ゆれ
表記ゆれとは、同じ単語でも複数の書き方があることにより、表記にばらつきが生じてしまうこと。
表記がゆれるキーワードでは、検索結果や順位も変わります。
これは、単語の使い方に微妙な差異があったり、ユーザーの求める情報が変わったりするからですね。
たとえば「犬」と「イヌ」。
漢字の「犬」はどの分野でも使用されるのに対し、カタカナの「イヌ」は自然科学・産業・文学・歴史分野のみで現れるという調査があります。
参照:言語処理学会 第18 回年次大会 発表論文集「犬」と「イヌ」と「いぬ」~日本語表記の違いによる動物の部位分布~
実際、検索結果でも上位表示されているページが大きく異なっています。
表記ゆれには、おおよそ以下のようなパターンがあります。
- ひらがな・漢字・カタカナ
「ねこ」「猫」「ネコ」、「りんご」「リンゴ」「林檎」など - 送り仮名
「引越し」「引越」「引っ越し」、「見積もり」「見積り」「見積」など - 漢字
「匂い」「臭い」、「会う」「逢う」など - 略称
「スマートフォン」「スマホ」、「インターネット」「ネット」など - 外来語
「Web」「ウェブ」、「コンピュータ」「コンピューター」など - 固有名
「Google」「グーグル」、「Yahoo!」「ヤフー」など
なお表記ゆれではありませんが、「SEO」と「検索エンジン最適化」のように単語自体が異なる場合にも、検索結果は変化します。
検索結果が変わるケース3.
スペースの有無
複合キーワードでは、スペースの有無が検索結果に影響することがあります。
たとえば、「SNSマーケティング」(スペースなし)と「SNS マーケティング」(半角スペースあり)の検索結果を見比べてみましょう。
語順や表記ゆれの場合ほど違いは大きくはないものの、スペースがあるのとないのでは、単語の区切りが変わるため、結果が変わってしまいます。
表記が複数あるときのSEOキーワードの選び方
ではSEOの対策キーワードに複数の表記がある場合には、どちらを狙って対策するのがベストなのでしょうか?
迷った場合には、実際に検索・調査してみましょう。
Google検索やGoogleキーワードプランナーを使用して、以下の4つのポイントを確認します。
- 検索ヒット件数
- 上位表示されているサイトのコンテンツの傾向
- 上位表示されているサイトのキーワード表記
- 月間の検索ボリューム
大文字・小文字のように検索結果ほぼが変わらないキーワードであれば、SEOにも影響はありません。
その場合はどちらを使用しても問題ありませんが、ページ内では一般的な表記に統一するほうが良いでしょう。
表記がバラバラになってしまうと、ユーザーに読みにくい印象を与えることがあります。
反対に、表記で検索結果が変わる場合には、検索ボリュームが大きい方に合わせることをおすすめします。
より多くのユーザーがそのキーワードで検索し、流入してくれる可能性があるためです。
語順で検索結果が変わるキーワードについては、タイトルや見出しに含める際の順序も意識してください。
【まとめ】大文字・小文字はSEOに影響しない!
今回は、検索キーワードの表記と検索結果の関係についてお伝えしました。
大文字・小文字、半角・全角で検索結果や順位は変わらないため、特に気にする必要はありません。
ただし、以下のケースでは結果が異なることもあるので対策キーワードを選定する際には注意が必要です。
- 語順
- 表記ゆれ
- スペースの有無
キーワードの表記で迷ったらまずは実際に検索してみましょう。
それでもどの対策キーワードを選ぶのが適切なのかわからない場合には、ぜひ弊社までお気軽にご相談ください。
提供中のSEOサービス
- 「SEOコンサルティング」>> SEO対策全般をお考えの方に
- 「内部施策代行」>> サイト内部を最適化したい方に
- 「外部施策代行」>> 被リンクを獲得したい方に
- 「記事制作代行」>> 記事制作を依頼したい方に

株式会社エクスコアのコンテンツディレクター・ライター。
1996年生まれ。大学で言語学専攻を卒業したのち、エクスコアに入社。2020年からオウンドメディア「Webma」の運営に従事し、コンテンツ制作・編集・SEO業務に携わる。累計100記事以上を執筆し、PV数・CV数400%超成長に貢献。