SEOの検索順位別クリック率は?キーワード別の傾向や3つの改善方法も解説

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  • 「検索1位〜10位のクリック率はどれくらい?」

    「クリック率はSEOに影響する?」

    「クリック率を上げるにはどうすれば良いのだろう…」

    このような疑問をお持ちではないでしょうか?

    クリック率はWebマーケティングにおいて、成果を測る重要な指標の一つです。

    特にSEO(検索エンジン最適化) は、オーガニック検索からの流入を増やすことを目的とした施策ですから、クリック率の良し悪しが成果に直結します

    しかし、具体的なクリック率やキーワード別の傾向、クリック率が順位に与える影響については把握できていないWeb担当者さんもいるのではないでしょうか?

    そこで今回は以下の内容について解説しました。

    この記事のトピック

    • 検索順位ごとの平均クリック率
    • キーワード別のクリック率
    • クリック率はランキング要因なのか
    • SEOでクリック率を上げる3つの方法
    • クリック率の確認方法

    ぜひこの記事でクリック率への理解を深め、サイトやブログの改善に役立ててください。

    クリック率(CTR)とは

    クリック率とは、表示回数に対してクリックされた割合を表す指標です。

    CTR(Click Throught Rate)とも呼ばれます。

    SEOにおけるクリック率は、オーガニック検索の結果にWebサイトのリンクが表示された回数のうち、何回クリックされたかを表わしています。

    クリック率を算出する計算式は、以下のとおりです。

    クリック率の計算式

    クリック率=クリック数÷表示回数×100

    たとえば、検索結果ページに自サイトのリンクが5000回表示され、そのうち実際にクリックされた回数が500回だったとしましょう。

    この場合のクリック率は、500÷5000×100=10%になります。

    検索結果にいくら表示されても、クリックしてサイトに遷移してもらえなければ全く意味がありません。

    そのためSEOではクリック率をできるだけ高め、多くのユーザーにサイトを訪問してもらうことが重要なのです。

    では次の章で、検索順位によってクリック率がどれくらい変化するのかを見てみましょう。

    ※この記事では、SEOにおいて最も重要な Google 検索におけるクリック率を扱います。

    検索順位ごとの平均クリック率

    検索結果1ページ目における平均クリック率は、掲載順位が上がるほど高くなります

    検索1位のクリック率は28.5%

    こちらのグラフをご覧ください。

    SISTRIX社が8000万を超えるキーワード、数十億の検索結果を調査して明らかになった、Google検索における平均クリック率です(2020年7月公開のデータ)。

    Google検索のCTR調査データ引用元:SISTRIX – Why (almost) everything you knew about Google CTR is no longer valid

    Google検索における順位別平均クリック率(2020年7月)
    1位28.5%
    2位15.7%
    3位11.0%
    4位8.0%
    5位7.2%
    6位5.1%
    7位4.0%
    8位3.2%
    9位2.8%
    10位2.5%

    こちらのデータから、以下の傾向が見て取れます。

    検索1ページ目のクリック率の傾向

    • 1位のクリック率は28.5%で他と比較して圧倒的に高い(ユーザーの28.5%が1位をクリックしている)。
    • 検索順位が一つ上がれば、クリック率も上がる
    • 1位と2位ではクリック率に2倍近くの差がある
    • 1位と10位ではクリック率に10倍以上の差がある
    • 8位〜10位のクリック率はさほど変わらない

    見ておわかりのとおり、検索順位が1つ上がるだけでクリック率も上がります

    多くのサイトがSEO対策を実施して検索上位を狙う理由は、この点にあるのです。

    平均クリック率の把握はSEOに役立つ

    上記に示したような順位ごとの平均クリック率を把握しておけば、次のような場面で役立ちます。

    平均クリック率が役立つ場面

    1. 自サイトの平均クリック率を評価する
    2. 検索上位にランクインしたときに見込めるアクセス数を算出する

    自サイトのクリック率は、平均クリック率を基準にして高いのか低いのかを見て評価できます。

    平均と比べて極端にクリック率が低い場合には、クリック率を改善するための施策が必要です。

    また平均クリック率は、あるキーワードで検索上位にランクインした際に、どれくらいのアクセスが見込めるのかを算出する際にも使用できます。

    たとえば月間検索ボリュームが1000回のキーワードでは、1位を獲得できればその28.5%、つまり、月に285人のアクセスが期待できるわけです。

    とはいえ、平均クリック率はあらゆるキーワードをひとまとめにして算出された値です。

    キーワードの種類によってクリック率の大小も変化しますので、ぜひ次の章でキーワード別のクリック率も確認しておきましょう。 

    キーワードによって変わるクリック率

    オーガニック検索におけるクリック率は、キーワードによって異なる傾向があります。

    ここでは、Advanced Web Ranking の最新データ(2021年4月)に基づき、次の4つの観点でクリック率について解説します。

    キーワード別のクリック率

    1. ブランドキーワードvs非ブランドキーワード
    2. キーワードの数
    3. 検索意図
    4. ジャンル

    それぞれ見ていきましょう。

    キーワードによって変わるクリック率1.
    ブランドキーワード vs 非ブランドキーワード

    ブランドキーワードは非ブランドキーワードに比べ、1位・2位でのクリック率が高い傾向にあります

    ブランドキーワードとは、会社名や特定の商品・サービス名を含むキーワードのこと。

    たとえば、「Amazon」や「Apple iPhone」はブランドキーワードです。

    一方、非ブランドキーワードは「マーケティング 手法」や「スマートフォン」のようにブランド名を含まないキーワードを指します。

    以下のグラフでは、

    • 水色がブランドキーワード
    • オレンジ色が非ブランドキーワード

    のクリック率を表わしています。

    CTR 2021 branded keywords引用元:Advanced Web Ranking – Google Organic CTR History

    ブランドキーワードの1位〜2位のクリック率は合わせて50.7%、一方非ブランドキーワードの1位〜2位のクリック率は40.7%となっています。

    このような結果になる理由は、ブランドキーワードで検索する場合、公式サイトやサービスサイトなど特定のコンテンツを目的に検索することがほとんどだからです (たとえば、「iPhoneの商品ページを見たい!」など)。

    キーワードによって変わるクリック率2.
    キーワードの数

    キーワードの数が多いほど、クリック率は高くなる傾向があります。

    具体的には、検索1位以外において2語〜4語の(ロングテール)キーワードのほうが、クリック率が高いことがわかっています。

    たとえば「ジーンズ」という1語キーワードよりも、「ジーンズ メンズ」という2語キーワードのほうが1位以外ではクリックされる可能性が高いということです。

    これはキーワードの数が増えるほど、ユーザーの検索意図が明確になるためです。

    自分の検索行動を振り返ってみるとわかりますが、ドンピシャの答えを探している場合に、上位サイトかどうかは気にしません。

    順位に関係なく、自分の欲しい情報があるページをクリックしますよね。

    以下のグラフでは、

    • 水色が1語キーワード
    • オレンジ色が2語キーワード
    • 紫色が3語キーワード

    のクリック率を表わしています。

    CTR 2021 longtail keywords引用元:Advanced Web Ranking – Google Organic CTR History

    キーワードによって変わるクリック率3.
    検索意図

    クリック率は、検索意図によっても変わります。

    通常、購買系のキーワードのほうが情報検索系のキーワードよりクリック率は高くなります

    購買系のキーワードとは、何か商品やサービスを購入したいという意図のあるキーワードのこと。

    たとえば、「iPhone 12 購入」「広告代理店 比較」などが該当します。

    一方、情報検索系のキーワードとは、何か疑問を解決するため、あるいは何かを学ぶために検索されるキーワードのこと。

    「SEOとは?」や「タイトル 書き方」などがその代表です(インフォメ−ショナルクエリとも呼ばれます)。

    以下のグラフでは、

    • 紫色が購買系のキーワード
    • オレンジ色が情報検索系のキーワード

    を示しています。

    CTR 2021 commercial vs informational引用元:Advanced Web Ranking – Google Organic CTR History

    購買系キーワードでは1位のクリック率が33.0%あるのに対し、情報検索系キーワードでは1位のクリック率は22.5%しかありません。

    理由は、情報検索系のキーワードでは、サイトにアクセスしなくても疑問を解決できるためだと推測されます。

    最近では、検索結果ページ(SERPs)が充実しているため(強調スニペットなど)、実際にサイトへアクセスしなくても、情報が取得できますよね。

    一方、購買系のキーワードではユーザーが実際にサイトを訪れる必要があります。

    キーワードによって変わるクリック率4.
    ジャンル

    クリック率は、ジャンルによっても異なります。

    たとえば、ビジネスジャンルと教育ジャンルでは、各順位のクリック率に大きな開きがあります。

    以下のグラフでは、

    • 緑色がビジネスジャンル
    • 紫色が教育ジャンル

    のクリック率です。

    CTR 2021 business vs educational引用元:Advanced Web Ranking – Google Organic CTR History

    このように各ジャンルの順位別クリック率には、かなりバラツキがあります。

    ご自身の属するジャンルのクリック率を確認したい方は、ぜひAdvanced Web Ranking を利用してチェックしてみてください。
    (【Categories】を選択すると、ジャンル別のクリック率が表示できます。)

    さて、ここまでに順位によってクリック率がどのように変化するのかを見てきました。

    では反対に、クリック率が検索順位に影響することはあるのでしょうか?

    次の章ではクリック率がランキング要因なのかどうかについて解説します。

    クリック率はランキング要因なのか

    SEOにおいてよく議論されるテーマの一つ、それが「クリック率はGoogle検索のランキング要因として使用されているか」です。

    このあたりの話は、Google内部の人間しか事実を知らないため、インターネット上でもさまざまな意見が見られます。

    たとえば、あなたのサイトが想定されるクリック率(平均クリック率)をはるかに上回るクリック率を出した場合に、より上位に引き上げられることは起こりうるのでしょうか?

    Googleは明言していない

    結論を述べると、2021年現在クリック率が直接的なランキング要因として使用されているかどうかは定かではありません

    Googleは過去(2014年)に、クリック率は順位決定の直接的な要素ではないと否定したことがありました。
    参照:海外SEO情報ブログ – Googleのマット・カッツがあんな質問、こんな質問、どんな質問にも答える at #SMX Advanced 2014

    しかし最近でははっきりと言及することを避けているようです。

    Search Engine Landが、Googleに「クリック率をランキングアルゴリズムとして使用するのか」尋ねた際(2019年)には、次のような回答が回答が返ってきています。

    以前にコメントしたように、私たちはパーソナライゼーション、評価目的、トレーニングデータなど、さまざまな方法でインタラクションを使用します。ここで私たちが長らく述べてきたこと以外に、新しいことや共有したいことは何もありません。

    引用元:Search Engine Land – Google’s CTR answer just what you’d expect, and this is why SEOs go bananas
    ※Google翻訳で翻訳した内容を掲載しています。

    この回答からはクリック率が直接のランキング要因なのかどうかは読み取れません。

    しかし、Googleは少なくともパーソナライズ検索やアルゴリズムの品質評価、機械学習用データなどにはクリック率を利用していることがわかります。

    実際にはクリック率は順位に影響する

    クリック率は直接的なランキング要因ではないかもしれませんが、間接的に順位に影響する可能性はかなり高いです。

    実際、SEOの専門家の多くも検索順位に影響するものだと考えており、そのことを証明するデータもあります。

    WordStreamのLarry Kim氏がおこなった調査(2020年)では、想定されるクリック率を上回っている場合には、検索順位が上がることが示唆されています。

    特定の位置で予想されるオーガニック CTR をページが上回るほど、目立つオーガニック ポジションに表示される可能性が高くなります。
    ページが予想されるオーガニック Google 検索 CTR を下回った場合、SERP でのオーガニック ポジションの低いページにページが表示されます。

    引用元:WordStream – Why You NEED to Raise Organic CTR’s (And How to Do It)
    ※Google翻訳で翻訳した内容を掲載しています。

    またMOZのRand Fishkin氏も2015年に次のような発言をしています。

    おそらくクリック率は、Google に「これには人々が深く関心を持っている。その順位の平均的な結果よりも興味深い。上に上げよう」というシグナルなのかもしれません。これは私がテストしたもので、IMEC ラボがテストして結果を見たものです。

    引用元:MOZ – The Impact of Queries, Long and Short Clicks, and Click Through Rate on Google’s Rankings
    ※Google翻訳で翻訳した内容を掲載しています。

    クリック率が本当にランキング要因かどうかについては気になるところですが、いずれにせよクリック率を高めることでプラスの効果があることは確かです。

    次の章でクリック率を上げる方法について解説しますので、ぜひ参考にして自社のサイトに活かしてみてください。

    SEOでクリック率を上げる3つの方法

    オーガニック検索でのクリック率を上げる方法には、以下の3つがあります。

    クリック率を上げる3つの方法

    1. タイトルを最適化する
    2. メタディスクリプションを最適化する
    3. URLを最適化する

    一つずつ見ていきましょう。

    SEOでクリック率を上げる方法1.
    タイトルを最適化する

    検索結果 タイトル

    タイトルの最適化は、クリック率を高めます。

    ユーザーは最初にタイトルを見てから、あなたのサイトにアクセスするかどうかを決めるからです。

    バズ部さんが紹介している事例では、タイトルが優れていたことで平均の5倍以上のクリック率に達したサイトもあります。
    参照:バズ部 – 数字で証明!5倍以上のクリック率を叩き出した「タイトルのつけ方」

    タイトルを付ける際に最も重要なのは、ユーザーのニーズや検索意図を的確に捉えられているかどうかです。

    コンテンツ制作全体についてもいえることですが、まずは「誰のどんな悩みを解決する」コンテンツなのかを必ず意識しましょう。

    そのうえで、クリック率が上がるとされている以下のポイントも意識してみてください。

    • 質問・疑問文を入れる
      質問・疑問を含むタイトルはそうでないタイトルに比べ、14.1%クリック率が上がります。
      参照:Backlinko – Here’s What We Learned About Organic Click Through Rate

    • 数字を使用する
      具体性が増し、説得力が増します。

    • 対策キーワードを入れる
      ユーザーの目に止まりやすくなります。SEO的にもコンテンツとキーワードの関連性を高めるために重要です。
    タイトルの例(KW : SEO タイトル)

    【良い例】 SEOに効果的なタイトルとは?クリック率を高めるための3つのコツ
    【悪い例】 SEOに効果的なタイトル・クリック率を高めるためのコツ

    SEOでクリック率を上げる方法2.
    メタディスクリプションを最適化する

    検索結果 メタディスクリプション

    メタディスクリプション(スニペット)も、検索結果でユーザーが目にする要素の一つ。

    魅力的な内容を提示するほど、ユーザーを自サイトに誘導できる確率が高まります。

    メタディスクリプションは、設定したからといって必ずしもその内容が検索結果に反映されるとは限りません。

    Googleが自動的にテキストの一部を選択して表示することがあるからです。

    とはいえ、メタディスクリプションを設定しているページでは、クリック率が5.8%高いことがBacklinkoの調査で判明しています。
    参照:Backlinko – Here’s What We Learned About Organic Click Through Rate

    次の4つのポイントを意識して、メタディスクリプションを作成してみてください。

    • 対策キーワードを含める
      デスクトップの場合、太文字で表示されるため目立ちます。

    • キーワードの羅列にはしない
      ユーザーにサイトを訪問してもらうためのアピール文だと思って書きましょう。

    • ページの内容に合致する説明にする
      Googleも説明しているように、メタディスクリプションはページの要約である必要があります。
      参照:検索エンジン最適化スターターガイド

    • 100文字程度に収める
      表示される文字数はデバイスによって異なります。ただし、長すぎると省略されてしまいます。
    メタディスクリプションの例(KW : 歯医者 選び方)

    【良い例】
    「良い歯医者の選び方がわからない」とお悩みではありませんか?この記事では、歯医者を決める際に見るべき9つのポイントを医師が解説しています。「歯医者選びで失敗したくない」という方はぜひお読みください。
    【悪い例】
    歯医者、選び方、おすすめ歯科医院、虫歯、ホワイトニング、レントゲン、検診、予約、東京、痛くない

    SEOでクリック率を上げる方法3.
    URLを最適化する

    検索結果に表示されるURLの最適化も、クリック率の改善につながります。

    具体的には、次の2点を意識してユーザーにとって理解しやすいURLにしてください。

    URLの例(KW:SEO 被リンク)

    【良い例】 http://www.example.com/seo-backlink/
    【悪い例】 http://www.example.com/12/a608209374tp/

    Googleも検索エンジン最適化スターターガイドのなかで、「コンテンツの情報を伝えるわかりやすいURL」の使用を推奨しています。

    検索エンジン最適化にもつながりますので、ぜひ上記2点を押さえておきましょう。

    クリック率の確認方法

    最後に、自サイトのクリック率を確認する方法についてもご紹介しておきます。

    クリック率は、無料ツールのGoogle Search Console(グーグルサーチコンソール)を使って簡単に確認できます。

    手順は以下のとおり。

    クリック率の確認方法

    1. 管理画面の左側【検索パフォーマンス】の【検索結果】をクリック
    2. 【平均CTR】を選択(クリック数・表示回数・平均掲載順位も選択可能)

    Google Search Console CTR how to check

    画面下部では、【クエリ】【ページ】【デバイス】など、それぞれの平均CTRも確認できます。

    また期間も指定可能です。

    まずは上記手順で自サイトのページのクリック率をチェックしてみてください。

    【まとめ】検索順位が上がるほどクリック率UP!クリック率を高めてSEOを成功させよう

    いかがでしたか?

    今回はSEOとクリック率の関係について解説しました。

    平均クリック率のデータから見て取れたように、オーガニック検索では順位が上がると、それにともなってクリック率も上昇します。

    本記事では、クリック率を上げるための3つのテクニックをご紹介しましたが、最もインパクトの大きいクリック率の改善方法は検索順位を上げることです。

    まずは内部対策・外部対策・コンテンツ対策といったSEOの基本にしっかりと取り組みましょう。

    弊社ではSEO対策の支援をおこなっておりますので、記事を読んでもわからないことがございましたら、下記のボタンよりお気軽にお問い合わせください。

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