​SEO対策の費用対効果とは?計算方法や高めるためのポイントまで解説

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  • 「SEOにどれくらい費用をかけるべきか判断できない」

    「SEO対策の費用対効果は算出できる?」

    SEOへの取り組みにおいて、上記のような悩みを抱えている経営者・Web担当者さんは多いのではないでしょうか。

    SEOの費用対効果とは、対策にかけた費用に対して、どれだけの利益・集客・成約といった効果を得られたかを測る指標のことです。

    企業がSEOに取り組む際には、シビアに費用対効果を見られることが多いでしょう。

    そこで本記事では、SEO対策の費用対効果の計算方法や費用対効果を高めるためのポイントをご紹介します。

    他の集客施策との比較表も掲載していますので、ぜひ最後までご覧ください。

    SEOの費用対効果とは

    SEOの費用対効果とは、SEO施策に投じたコストに対して、どれだけの効果(集客、成約、利益など)が得られたかを測る指標です。

    ここで「効果」が指す内容は、必ずしも直接的な売上や金銭的利益だけではありません。

    企業の目的に応じて、「認知度向上」「ブランディング」「リード獲得数」のように、金銭には換算しにくい貢献も効果に含まれます。

    とはいえ企業がSEOに投資する場合、SEO対策の費用対効果を金銭的に評価できなければ、継続的に投資するのは難しいでしょう。

    そこでSEOの費用対効果を数値で評価するためによく用いられるのが、「ROI:Return On Investment(投資利益率)」という指標です。

    ROIは、投資した費用に対してどれだけの利益が得られたかをパーセンテージで表す指標です。

    以下の計算式により算出できます。

    ROIの計算式

    • ROI =(粗利* − SEO対策費用)÷ SEO対策費用 × 100(%)

    ※粗利=SEO経由の売上 − 原価

    たとえば、1年間で粗利が400万円、SEO対策費用が300万円だった場合のROIは以下のとおりです。

    • ROI =(400万−300万)÷ 300万 × 100 = 33.3%

    ROIが0%を超えると黒字になるので、上記のケースではSEOへの投資が黒字化していることがわかります。

    なお、上記の「SEO対策費用」には、コンサルティングや記事制作などの「外注費」のほか、社内担当者の「人件費」、有料ツールの「ツール利用料」なども全て含める必要があります。

    SEOの費用対効果を考えるときの注意点

    SEOはすぐには効果が出る施策ではないため、短期で評価するとROIが合わないことも珍しくはありません。
    しかし、継続的にSEOに取り組むことでコンテンツが資産化し、時間とともに費用対効果が高まっていく傾向があります。
    そのため、SEOのROIは月単位ではなく、少なくとも年単位で中長期的に評価しましょう。

    SEO対策の費用対効果の見積りや管理が難しい理由

    前提として、SEO対策の費用対効果を正確に見積もるのは簡単ではないということを理解しておきましょう。

    これにはいくつかの理由があります。

    1. 可視化しにくい「間接的な効果」が多い
      SEOの効果は売上や問い合わせのような数値化しやすい効果だけではありません。数値には表れにくい「間接的な効果」も存在します。たとえば、上位表示によって認知度が上がることや、高品質なコンテンツを増やした結果として、顧客満足度が向上することもあり、これらも無視できない効果と言えます。

    2. 複数の施策が複雑に絡む
      SEOの成果は、複数の施策の積み重ねにより時間をかけて出てくる特性があります。そのため、「どの施策が」「どれくらいの売上を生んだか」を個別に測るのが難しいことが多いです。さらに、検索アルゴリズムの変動があるため、正確な成果予測が難しい傾向があります。

    3. 費用対効果を管理する体制が不十分
      中小企業では、SEOの専任担当者がいなかったり、効果測定に必要な指標や管理体制が整っていないことが多々あります。

    このような要因が、SEO対策の費用対効果の見積もりや管理を難しくしています。

    次の章では、このような難しい状況のなかでも、企業のみなさまがSEO対策の費用対効果を算出できるよう、その具体的な方法をご紹介します。

    ​SEO対策の費用対効果を計算する方法

    SEO対策の費用対効果(ROI)を計算する方法を例として紹介します。

    事前に以下の計算式の項目と照らし合わせて、計算してしてみてください。

    利用する計算式

    • 費用対効果(ROI)=(粗利 − SEO対策費用)÷ SEO対策費用 × 100(%)
    • 月間コンバージョン数 = アクセス数 × CVR

    たとえば、以下の条件(数値)を例に計算してみましょう。

    ■条件

    • SEO対策費用:月間150,000円
    • サイトへのアクセス数:4,000件/月
    • CVR(コンバージョン率):2%(= 0.02)
    • 1件あたりの粗利:2,500円

    ■計算式

    • 月間コンバージョン(CV)数 = 4,000 × 0.02 = 80件
    • 総粗利 = 2,500円 × 80件 = 200,000円
    • 費用対効果(ROI)=(200,000円 − 150,000円)÷ 150,000円 × 100 = 33.3・・・

    上記のケースでは、ROIは「33.3%」のため、SEO施策に投資した金額に対して、33.3%の利益が上乗せされたことになります。

    SEO対策と他の対策の費用対効果【比較表】

    Webでの集客対策に注力しようと思った時、SEO対策・SNS運用・リスティング広告など、複数の施策で迷う方も多いでしょう。

    そこで、SEO対策と他の対策の費用対効果について、以下の比較表にまとめました。

    参考にしてください。

    SEO対策と他の対策の費用対効果【比較表】
    項目SEO対策リスティング広告SNS運用

    費用対効果


    (資産型対策として中長期的に継続効果あり)

    中〜高
    (短期的に可視化しやすいが長期的に費用がかさみやすい)


    (安価で始められるが、成果の安定性や測定が難しい傾向)

    ターゲット

    顕在層
    (特定キーワードで検索してくる方)

    顕在層
    (特定キーワードで検索してくる方)

    潜在層〜準顕在層
    (フォローしている方や拡散による)

    成果の即効性


    (成果が出るまで6カ月〜1年程度)


    (即日〜数日で配信・流入が可能)


    (投稿後に徐々に拡散、即効性は低め)

    成果の持続性


    (上位表示され続ければ中長期的に集客可能)


    (広告停止後は流入ゼロ)


    (フォロワーが維持されれば継続的に流入)

    コンバージョン期待値

    中〜高
    (検索意図が明確な流入が狙えるが、キーワード次第)


    (コンバージョン見込みが高い流入を獲得できる。CVR改善も図りやすい)

    低〜中
    (接触頻度は高いがコンバージョンに直結しにくい)

    費用

    月5〜30万円前後
    (外注・内製で変動)

    月5〜30万円前後
    (外注・内製で変動)

    月5〜30万円前後
    (運用・デザイン・投稿作業含む)

    継続的にかかる労力

    中〜高
    (コンテンツ制作・順位維持の改善が必要)

    低〜中
    (設定後の自動配信が可能、PDCAは必要)


    (頻度高い投稿・画像作成・コミュニケーションが必要)

    表示形式

    検索結果
    (自然検索内にテキスト+リンクなど)

    検索結果のスポンサー枠
    (検索上部やバナーなど)

    タイムラインやフィード
    (画像・動画・文章など)

    ただし、これらの施策のうち、どれが最も費用対効果の高い施策であるかは企業の目的や時間軸、業種によっても変わります。

    場合によっては、複数の施策を組み合わせるほうが効果的なケースもあるでしょう。

    もし社内で対応できる人材や時間が確保できない場合は、専門家に外注するのが効果的です。

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    SEO対策の費用対効果を測定するためのツール・使い方

    SEO対策の費用対効果を求める際は、以下のような値を可視化して算出できるとより正確な費用対効果を把握できます。

    • CVRを実測値ベースで設定する
    • アクセス数はGoogle Search ConsoleまたはツールでKWごとに予測する
    • 対策費用(ツールの月額費・外注費・人件費など)を含める

    以下に、SEO対策の費用対効果の測定に使えるツール・使い方をまとめました。

    SEO対策の費用対効果を測定するためのツールと使い方
    ツール名使い方
    Google Analytics(GA4)オーガニック流入によるコンバージョン数・CVR・収益を確認し、対策にかけた費用と照らしてROIやCPAを算出できる。
    Google Search Consoleオーガニック流入のクリック数や掲載順位の変動を確認し、改善による成果の変化を測定する補助指標として活用する。
    Google Looker Studio(旧Data Portal)GA4やSearch Consoleのデータを連携し、施策ごとのコンバージョン数や投資額を可視化したROIレポートを作成できる。
    Ahrefs被リンクやキーワードの流入貢献度、流入予測をもとに自然検索トラフィックの価値(想定広告費換算)を測定し、間接的なROI評価に活用できる。有料。

    SEO対策の費用対効果を高めるための5つのポイント

    SEO対策の費用対効果を高めるためのポイントは、以下の5つです。

    SEOの費用対効果を高めるポイント

    • コンバージョンを意識したキーワード戦略を立てる
    • 効果検証のPDCAを継続できる体制を構築する
    • ユーザーの検索意図に応えるコンテンツを作成する
    • 競合と差別化し「選ばれるサイト」を制作する
    • 短期と中長期の対策でバランスを取る

    それぞれ解説します。

    ポイント1.コンバージョンを意識したキーワード戦略を立てる

    SEOの費用対効果を高めるためには、コンバージョン(CV)につながるキーワード戦略が必要です。

    たとえば、「外壁塗装とは」のような情報収集目的のキーワードよりも、「外壁塗装 会社」のような検討系のキーワードのほうが、購買意欲の高いユーザーは集まりやすいです。

    このようにコンバージョンを意識したキーワード戦略を立て、それに対応したサイト構成や導線設計の工夫が求められます。

    上位表示することも重要ですが、「成約に近い人はどのようなキーワードで検索するのか」を意識しなければコンバージョンは増えません。

    ポイント2.効果検証のPDCAを継続できる体制を構築する

    SEO施策の費用対効果を高めるには、効果検証のPDCAを継続的に回せる組織体制の構築が必要です。

    SEO施策はアクセス解析やコンバージョン率のモニタリングをしながら、繰り返し改善していくのが基本であり、一度対策して終わりではありません。

    そのため、施策の効果を継続的に検証し、次の施策につなげられるような組織体制の整備が不可欠です。

    また、正確な数値にもとづいて適切な判断を下すには、組織体制の構築だけでなく分析ツールの導入や活用も必要です。

    ポイント3.ユーザーの検索意図に応えるコンテンツを作成する

    Googleはユーザーの検索意図に合ったページを高く評価し、上位に表示する傾向があります。

    そのため、やみくもにコンテンツを量産するのではなく、ユーザーの目的に直結するコンテンツを制作することが費用対効果を高めるうえで重要なポイントです。

    検索意図を適切に捉えてコンテンツに反映できれば、検索流入が増えるだけでなく、問い合わせや購入につながる確率も高まります

    また、検索意図に応える良質なコンテンツは会社の資産になっていくため、長期的に見ても集客に貢献するでしょう。

    ポイント4.競合と差別化し「選ばれるサイト」を制作する

    SEOの費用対効果を最大化するには、ただ検索結果で上位表示されるだけでなく、競合と差別化された「選ばれるサイト」を制作することが求められます。

    上位表示できていても、もしサイトの内容が平凡で他社と大差なければ、コンバージョンにはつながりません。

    同じキーワードを狙う競合がいるなかで、他社サイトにはない価値を提供し、「このサイト・会社なら信頼できる」と思ってもらうことが重要になります。

    たとえば、専門家による監修や事例の公開などは、他社との差別化につながり、成約率を高める要因になります。

    こうした差別化をするためにも、競合サイトの調査や検索意図の分析、自社の強みの言語化をしっかりとおこないましょう。

    ポイント5.短期と中長期の対策でバランスを取る

    すでにお伝えしたとおり、SEOは時間のかかる対策なので短期的な費用対効果はどうしても低くなりがちです。

    そこで、短期的な対策と中長期的な対策でバランスを取り、安定して集客数を確保するというのもポイントです。

    たとえば、リスティング広告のような短期的に成果につながりやすい施策で初期集客を補いつつ、中長期的にSEOで資産化を図るのは有効な手段となります。

    SEOにおいて成果が表れるまでにかかる期間は「6カ月〜1年程度」ですが、リスティング広告の場合は早ければ「3カ月程度」で効果が出ます。

    SEOとリスティング広告をバランスよく投資することで、全体の費用対効果(ROI)の安定性が保てます。

    SEOの費用対効果を上司へうまく伝える方法

    SEOの費用対効果を上司へうまく伝える方法は、以下のとおりです。

    上司へうまく伝える方法

    • 数値や事例を用いた資料を作成する
    • 短期成果よりも「継続投資の価値」を伝える

    ひとつずつ解説します。

    数値や事例を用いた資料を作成する

    上司に納得してもらうには、感覚ではなく数値やデータをもとにした説明が必要です。

    自社の数値や同業他社の事例、図解などを用いて、わかりやすい資料を作成できると格段に説得力が増します

    たとえば、SEO対策をおこない「検索順位が上がった」という表現だけでは曖昧ですが、

    • 「検索流入数が5,000から10,000に増加し、問い合わせが30件から70件に増えた」
    • 「1年取り組んでROIは200%を超えている」

    といったように具体的な数値があれば、成果が明確に伝わります。

    定量的なデータや事例を活用することで、SEO施策の効果を正しく理解してもらい、スムーズな合意形成につなげることが可能です。

    短期成果よりも「継続投資の価値」を伝える

    SEOは広告のような即効性はありませんが、中長期的な集客で力を発揮します。

    そのため、「なぜ今すぐに成果が出ないのか」「なぜ継続が必要か」を明確に伝えることが重要です。

    SEOは効果が表れるまでに「6カ月〜1年程度」かかるため、費用対効果についても年単位で見て価値を測るのがおすすめです。

    企業ごとに成果目標や基準は異なると思いますが、SEOは短期で成果を出すものではなく、未来に向けた戦略的投資であることを理解してもらいましょう。

    【まとめ】SEOの費用対効果に応じてSEO会社への依頼もおすすめ

    SEOにおける費用対効果とは、対策にかけた費用に対して、どれだけの利益・集客・成約などの効果を得られたかを測る指標です。

    一般的に、費用対効果の算出方法には「ROI(投資利益率)」や「CPA(顧客獲得単価)」などが使われます。

    ROIを例にすると以下の計算式をもとに算出できます。

    ROIの計算式

    • ROI =(粗利* − SEO対策費用)÷ SEO対策費用 × 100(%)

    また、SEOは明確な正解がなく、対策の成果が出るまでに「約6カ月〜1年」かかるため、自社のリソースがない場合は、SEOコンサルティング会社への依頼がおすすめです。

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