現状、リスティング広告を代理店に任せているものの、成果や対応に不満があり「このままで良いのか」という悩みを持つ経営者やWeb担当者は多いのではないでしょうか。
しかしリスティングの広告代理店を乗り換えたいと思っていても、
「乗り換える基準がわからない・・・。」
「代理店を乗り換えたいけど勇気が出ない・・・。」
という方は少なくないはずです。
実際、何の知識もない状態でやみくもに代理店を変更しても、さらに効果が悪化したり、乗り換えたことを後悔する場合もあるかもしれません。
そこで今回は、どのように他の広告代理店への乗り換えを検討すれば良いかを解説します。
この記事を読むことで、どのような点に注意して代理店の乗り換えを検討すれば良いのか、理解を深めることができます。
広告代理店のリプレイスを検討している経営者・Web担当者は、ぜひ参考にしてください。
目次
リスティング広告代理店を乗り換えるべきタイミングとは
リスティング広告代理店の乗り換えるべきタイミングはいくつか存在します。
大きく以下の5つです。
それぞれ解説します。
長期間にわたり効果が出ない
リスティング広告を運用する際、通常はデータの収集や広告の最適化に3〜6か月程の期間を要します。
しかし、効果が出ない状態が続くと、本当にこのままでよいのか考えるべきタイミングに突入するでしょう。
半年以上成果が伸びない状態が続いている場合、「市場変化への対応が遅れている」あるいは「改善プロセスが機能していない」といったことが原因かもしれません。
広告を開始して半年以上効果が改善しないなら、パートナーの切り替えを検討する価値が出てきます。
特に仕様改善やキーワード戦略に手を入れても反応が鈍い場合は代理店の乗り換えを検討するのが好ましいです。
コミュニケーションに不満を感じている
広告運用を任せている場合、代理店の担当者とのコミュニケーションは非常に重要です。
問い合わせへの返信が遅く、不透明な報告ばかりが続くと、不信感が積み重なる一方だと思います。
確認依頼に対して曖昧な回答しか返ってこなければ、もはや運用担当の信頼性にも疑問符がついてしまうため、改善が見られなければ代理店の乗り換えを検討するべきでしょう。
担当者が業界知識を持っていない
業界の動向や競合分析の話を振っても、「調べておきます」「専門外です」としか返ってこない場合は注意が必要です。
業界知識に弱さがある担当者は、施策の先読みや提案力にも限界があり、中長期的な視点で費用を投じる場合、心もとないです。
手数料が予算と合っていない
広告運用を代理店に任せた場合、基本的に広告費に対して手数料が発生します。
手数料は各代理店によって設定されており、最低手数料を広告費の20%に設定している代理店が大半を占めています。
月額数万円〜数十万円の手数料を払う価値が本当に得られているか、1度見直してみるのはいかがでしょうか。
広告の運用成果に対して支払いが過剰であれば、資金の投下先としてより費用対効果の取れそうな代理店に乗り換えるのは得策といえるでしょう。
ROIに見合わない水準なら、乗り換え検討もむしろ当然の選択肢といえます。
手数料を安く抑えたい方向けの記事は下記URLからチェックできます。
改善提案をしてもらえない
広告に関する数字だけ報告されて、次にどう動くべきかが示されない状況が続いていれば、十分な運用価値があるのか判断することは難しいです。
PDCAサイクルの中の「P:プラン」が欠けている状態では、期待する成果にたどり着くのは難しい可能性があります。
次を見越した提案がない場合、代理店の乗り換えを検討することが必要です。
乗り換えて良かった人は87%【代理店乗り換えの実態】
SO Technologies株式会社の調査によれば、82.9%の広告主が3年以内に代理店の乗り換えを行っており、40.5%が1年以内に代理店を乗り換えていることが明らかになっています。
主な乗り換えの際に重視したポイントは、「費用が安くなる」「費用対効果が高い」となっており、売り上げ拡大とコスト削減が主な乗り換え理由となってます。
また、乗り換えた企業のうち87%が乗り換えて良かったと回答しており、主に代理店とのコミュニケーションの円滑化や成果の向上につながったことが、その大きな要因です。
「効果を感じていない」「代理店の担当者とのコミュニケーションに不満がある」などお悩みの方は一度代理店の乗り換えを検討してみるのはいかがでしょうか。
リスティング広告代理店を乗り換えるリスク
リスティング広告代理店の乗り換える際、リスクがいくつか存在します。
乗り換えを検討されている方はぜひチェックしてください。
乗り換えた際のリスクは大きく以下の3点です。
それぞれ解説します。
リスク1.広告の効果が低下する可能性がある
代理店を切り替えると、アカウントが一からの再構築になるケースも多く、これまで蓄積された入札履歴やクリック率、広告品質スコアなどの「学習データ」がリセットされる恐れがあります。
その結果、クリック単価が上昇し、広告のROIが低下するリスクが高まります。
広告アカウント内の過去のデータが評価に関連するため、乗り換え直後は数ヶ月にわたり成果が安定しないことがあるでしょう。
リスク2.アカウントを引き継げない可能性がある
旧代理店がGoogle広告アカウントを自社所有していた場合、乗り換え後に管理権が移行できない可能性があります。
実際に他社からのご相談の中には、「アカウントの所有権移譲が拒否され、再構築が必要となった」「重要なキャンペーン設定や広告素材が消失した」といった事例も見受けられます。
こうしたトラブルにより広告配信が一時停止し、売上に直結するダメージを被る可能性もあるため、契約時点でアカウント所有権の所在を明確にしておくことが不可欠です。
リスク3.コストが上がる可能性がある
乗り換えには時間も人的リソースも必要で、コストが発生することも珍しくありません。
加えて、再構築中の広告運用は非効率になりがちで、無駄なクリックや過剰なCPC負担につながるリスクもあります。
また、旧環境の優遇価格や特別手数料が見直され、結果的にランニングコストが増加するケースも見られます。
このようにリスティング広告代理店の乗り換えには一定のリスクがありますが、事前に適切な準備をすればリスクも最小限に抑えられますので、以下に続く確認事項をチェックしておきましょう。
リスティング広告代理店を乗り換える際の確認事項
リスティング広告代理店を乗り換える際、確認を行うべき事項があります。
乗り換えた際の確認事項は大きく以下の2点です。
確認事項1.アカウントのデータを引き継げるかどうか
アカウントデータの引き継ぎについて、事前に以下の3点を必ず確認しましょう。
アカウントの所有者 | 代理店が広告主側のアカウント(Google/Yahoo!)を使っていれば引き継ぎはスムーズです。しかし、代理店所有だった場合、キャンペーン構成や広告文、バナー、リマーケティングリストなどのデータがそっくり移行できるかどうか確認が必要になります。 |
媒体ごとの引き継ぎ制限 | Google広告はアカウントID共有で引き継ぎが可能です。一方 Yahoo!広告はCSVで一部データを移せるものの、リマーケティングリストの移管不可という制限があります。引き継ぎの制限がないかを事前に確認しておくのが好ましいでしょう。 |
移管失敗時のリスクと対策 | アカウントが移管できないと一から再構築が必要となり、機械学習の再学習が最低でも1〜2ヶ月必要になります。インプレッションやCTR、CVRも不安定化する恐れがあるので、そのリスクも確認しておくことが重要です。 |
確認事項2.広告予算や途中の違約金などの契約周り
広告予算や違約金などの契約周りについては、事前に以下の3点を確認するようにしてください。
解約可能時期とペナルティ条項 | 最低契約期間や何カ月前に告知が必要か、違約金が発生するかなどの条件を契約書でチェックしておきましょう。 |
乗り換えによる予算への影響 | 解約違約金や再契約時の初期費用(ピッチ費用・設定調整・初期レポート設計費など)が追加されると、実質的に運用コストが増える可能性があります。隠れた費用がないか、しっかり見積もり比較しましょう。 |
新旧代理店のスケジュール調整 | 新代理店の運用開始タイミングが遅れると広告予算が無駄になることも。乗り換え先と開始日を調整し、万が一の広告配信停止期間を最小限に抑えましょう。 |
リスティング広告代理店の乗り換えフロー
リスティング広告代理店を乗り換える場合、大きく以下の5つのステップがあります。
- 現状把握と目標の設定
- 代理店の選定
- 契約事項の確認及び契約
- アカウントの移行、作成
- 入稿及び審査
それぞれのフローについて解説します。
1.現状把握と目標の設定
まずは現行のアカウント状況について、以下のような項目を中心に精査しましょう。
- 運用実績、KPI、運用戦略を整理
- データ所有者や契約内容もチェック
- 新体制に求める成果(例:CVR +X%、CPA Y円以下)を整理
2.代理店の選定
複数の候補の中から比較検討を行いましょう。
この際に相見積もりを行い、予算にあった代理店や目的・目標にあった施策を行う代理店の選別を行うことが重要です。
- 移行実績/同規模業種での運用経験
- 移行プランや体制(引継ぎチームなど)の有無
- 初期費用や手数料体系の透明性
- 契約前に「アカウント移行までの一連の流れ」を確認
3.契約事項の確認及び契約
契約書はしっかり精査しましょう。
契約を交わす際に不明点や気になる点の確認を疎かにすることはやめましょう。
- 最低契約期間・解約タイミング・違約金などの条項
- アカウント・運用データの引き継ぎと所有権について
- 旧代理店からの「アカウントオーナー移譲手続き」を確認
- ペナルティやバックアップ取得に関する措置を確認
4.アカウントの移行、作成
スムーズな切り替えの鍵は「アクセスと移譲の確保」です。
- Google/Yahoo!等の広告アカウントに新代理店の権限を付与
- アナリティクス、GTM、クリエイティブ素材なども同時に移管
5、入稿及び審査
アカウント移行後は即座に広告運用に移行するのではなく、CV計測の確認なども行いましょう。
- 新体制下でのテスト入稿 → 審査通過できるか確認
- トラッキングタグやコンバージョン計測も再チェック
代理店乗り換えの成功事例
過去に弊社に乗り換えていただいたお客さまの成功事例をご紹介します。
課題 | 集客効率とCPAの改善 |
札幌を拠点に医療脱毛やアフターピル処方を提供するアステリアクリニック様は、以前は別の会社で広告を依頼。 しかし期待した成果が得られておらず、「広告で集客数を増やしつつコストを削減したい」といった悩みを抱えていました。 | |
ソリューション | 戦略に基づいた広告設計とLP強化 |
エクスコアでは2022年1月より、Webコンサルティングと広告運用を、
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成果 | 数値で見える改善 |
結果として、以下のような成果につながりました。
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アステリアクリニック様は、弊社での運用改善により「集客を4倍、予約15倍、CPA削減62%」という圧倒的な成果を記録。
戦略的な広告設計とPDCAを繰り返す運用体制が、成果向上に直結しました。
リスティング広告代理店の乗り換えに関するよくある質問
広告アカウントは既に使用しているものを引き継ぐことは可能ですか?
通常、広告アカウントは既に使用しているものを引き継ぐことができますが、プラットフォームや状況によって、引き継ぎ方法や注意すべき点が異なる場合があります。
過去データも引き継ぐことができるため、成果分析を活かして広告運用を継続することも可能です。
ただし、移管元のアカウントから、移管先の担当者へ権限を付与する手続きが必要です。
代理店を乗り換えれば費用対効果は上昇しますか?
代理店を乗り換えることで費用対効果が上昇する可能性はありますが、必ずしも上昇するとは限りません。
既存の代理店との契約内容や、新しい代理店の能力、そして乗り換え後の運用状況によって費用対効果は大きく変動します。
現在の運用状況や新しい代理店の能力、そして乗り換えコストなどを総合的に考慮し、慎重に判断する必要があります。
リスティング広告代理店の乗り換えならエクスコアにご相談下さい
弊社エクスコアは2,000社以上の運用実績を誇り、医療・士業・不動産など多様な業界への知見に基づいた即効性の高い改善施策を提供いたします。
また、弊社の強みとして、営業と運用が別担当になっており、ヒアリングや施策実行をそれぞれ専任体制でサポート可能です。
3ヶ月以内の成果実現を目指すスピード運用かつ圧倒的な費用対効果で、リスティング広告の成果を最小リスクで引き上げます。
「成果が出ない」「改善提案が少ない」「今の代理店に不満がある」そんなお悩みをお持ちでしたら、乗り換えについてエクスコアへご相談ください。
【まとめ】半年以上成果が出ないなら「今」が代理店を切り替えるチャンス
リスティング広告は通常3〜6ヶ月で成果改善の兆しが見え始めます。
ところが効果が出ないまま半年以上が経過しているということは、PDCAサイクルが正常に回っていないか、キーワードや広告文など運用要素の見直しが定期的に行われていない可能性が高い状況です。
また、検索トレンドやユーザー行動は日々進化していますが、成果が伸びない状況が長引くのは、「更新が抜け落ちている」サインともいえます。
市場変化に対する対応の遅れは、広告費の無駄遣いや機会損失につながりかねません。
さらに、同じ運用方法を漫然と続けていると、キーワード選定やマッチタイプ、LPとの整合性など改善すべきポイントがそのまま放置される恐れもあります。
半年間放置された状態では、費用対効果が極端に悪化していくリスクが非常に高まります。
つまり、3〜6ヶ月で効果改善が見えない場合は、運用体制や提案力、改善施策への取り組み姿勢に根本的な問題がある可能性があります。
信頼でき、提案力のあるパートナーに切り替えることで、長期的な成果安定と広告費の有効活用を図るべきタイミングといえるでしょう。
ぜひ今回ご紹介した内容を参考にして、別の代理店への乗り換えを検討してみてください。

2020年に大学を卒業した後、1年半カナダのバンクーバーで語学留学を行う。2022年にエクスコアに新卒として入社。1、2年目はリスティング広告やMEOなどの新規営業に従事。3年目からはWeb広告の運用者として、運用業務に奮闘中。